日常のこととかオリジナル小説のこととか。
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ashita
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地主(土地貸してます)
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漫画やアニメを見るのが好きです。最推しはフーディーニ ♡
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ブログ、もう書かないと思ってました。
けれど、去年から書き始めた小説によって、過去に書いてた小説も書き始め、ここに載せることにしたのです。
小説は、主に『時間と時間を繋ぐ恋の物語』と『妖精村と愉快な仲間たち』をメインに書いています。
現在は、中高生の武家・貴族・王族が過去を遡るジャンルはダークファンタジーの『純愛偏差値』という小説に力入れています。
純愛偏差値は私の人生を描いた自伝です。
終わることのない小説として書き続ける予定です。
純愛偏差値は今年100話を迎えました。
私にとって、はじめての長編です。キャラクターも気に入っています。
が、走り書きに走り書きしてしまったので、1話から書き直すことにしました。これまで書いたものは鍵付けて残しています。
元々このブログは病気の記録用として立ち上げたものですが、小説載せるようになってからは、ここは出来るだけ趣味的なことを綴りたいと思っております。
病気の記録や様々な思いを綴るブログは移転済みなのです。
ただ、今は日記は個人的な徒然、或いはお知らせとして綴ることが多いかと思います。
小説、ぼちぼちマイペースに書いてゆきます。
よろしくお願い致します。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
お知らせ。
イラストは現在「ナノハナ家の日常」に載せております。サイドバーにリンクあります。
また、「カラクリよろずや」にて無料のフリーイラスト素材配布もはじめました✩.*˚
フリーイラスト素材も増やしていく予定です(*'ᴗ'*)
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
模倣・無断転載などは、ご遠慮ください。
ブログの小説はフィクションであり、登場人物・団体名などは全て架空です。
小説・純愛偏差値に関しましては、武家名・貴族名(程度による) / 及び、武官の階級 / 扇子・羽子板・花札・百人一首・紙飛行機などのアイテム使用方法の模倣の一切を禁じております。
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X @kigenzen1874
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けれど、去年から書き始めた小説によって、過去に書いてた小説も書き始め、ここに載せることにしたのです。
小説は、主に『時間と時間を繋ぐ恋の物語』と『妖精村と愉快な仲間たち』をメインに書いています。
現在は、中高生の武家・貴族・王族が過去を遡るジャンルはダークファンタジーの『純愛偏差値』という小説に力入れています。
純愛偏差値は私の人生を描いた自伝です。
終わることのない小説として書き続ける予定です。
純愛偏差値は今年100話を迎えました。
私にとって、はじめての長編です。キャラクターも気に入っています。
が、走り書きに走り書きしてしまったので、1話から書き直すことにしました。これまで書いたものは鍵付けて残しています。
元々このブログは病気の記録用として立ち上げたものですが、小説載せるようになってからは、ここは出来るだけ趣味的なことを綴りたいと思っております。
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〈資格履歴〉
2008年09月09日
→さし絵ライター3級 合格
2010年02月10日
→セルフ・カウンセリング
ステップ2 合格
2011年05月28日
→セルフ・カウンセリング
指導講師資格審査 合格
2012年10月25日
→環境カオリスタ検定 合格
2025年01月20日
→鉛筆デッサンマスター 合格
→絵画インストラクター 合格
2025年03月07日
→宝石鑑定アドバイザー 合格
→鉱石セラピスト 合格
2025年04月07日
→茶道アドバイザー 合格
→お点前インストラクター 合格
2025年04月17日
→着物マイスター 合格
→着付け方インストラクター 合格
2025年05月19日
→サイキックアドバイザー 合格
→サイキックヒーラー 合格
2025年07月01日
→アンガーカウンセラー 合格
→アンガーコントロール士 合格
2025年08月04日
→漢方コーディネーター 合格
→薬膳調整師 合格
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〈資格証明バナー〉

2008年09月09日
→さし絵ライター3級 合格
2010年02月10日
→セルフ・カウンセリング
ステップ2 合格
2011年05月28日
→セルフ・カウンセリング
指導講師資格審査 合格
2012年10月25日
→環境カオリスタ検定 合格
2025年01月20日
→鉛筆デッサンマスター 合格
→絵画インストラクター 合格
2025年03月07日
→宝石鑑定アドバイザー 合格
→鉱石セラピスト 合格
2025年04月07日
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→お点前インストラクター 合格
2025年04月17日
→着物マイスター 合格
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2025年05月19日
→サイキックアドバイザー 合格
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2025年07月01日
→アンガーカウンセラー 合格
→アンガーコントロール士 合格
2025年08月04日
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〈資格証明バナー〉

純愛偏差値 未来編 一人称版 45話
《ヨルク》
少し前まで、ナミネの温もりを確かに感じていたはずなのに、今は違う。ナミネが遠く感じる。
そして、私は何故、古くて誰も住んでいない民家が並ぶ町にいるのかさえ分からずにいた。
みんなはレストランを出た後、遠い前世、カナエさんとセイさんが住んでいた家に向かった。
レストランからそう遠くはなかった。
けれど、民家は確かに残っているものの、完全な廃墟となっていた。いったい、いつ頃に住んでいたのだろう。
しかし、手入れもされていないのに、周りには雑草1つなく、ただ、廃墟のみがポツンと立っていたのだ。
この廃墟が何の手がかりになるのだろうと思っていたら、カナエさんが、その時の番人であったウルクさんを呼び出して、一時的に当時の様子を再現してもらえることになった。
5分ほどすると、当時、カナエさんとセイさんが住んでいた家が再現された。廃墟からは想像もつかないくらい可愛らしい家だった。表面は丸くて二階建てで、屋根は丸い赤で、まるでイチゴが乗っかっているようだった。
遠い昔なのに、こんなオシャレな家だったとは。
私たちは、当時のカナエさんとセイさんの家の中に入った。
リビングには昔のカナエさんとセイさんがいた。
「セイ、今夜は何が食べたいですか?」
カナエさんは着物にエプロンをしていた。まるで大正ロマンだ。
「カナエ、セレナールと結婚することになった」
「どういうことですか?セイ」
「セレナールに正式に僕と結婚したいと言われた」
カナエさんは涙を流した。
「カナエを捨てるのですか?」
「ごめん」
「ちゃんと話し合いたいのでセレナールをここに呼びます」
カナエさんは窓を開けて紙飛行機を飛ばした。
数分後、セレナールさんが来た。
カナエさんはセレナールさんに紅茶を入れた。しかし、セレナールさんは紅茶を少しも飲まなかった。
「セレナール、セイと結婚するというのは本当ですか?どうしてカナエを裏切ったのですか?」
「私だって、好きな人と一緒になりたかった!でも、あの日、森の湖でセイに後ろから無理矢理されたの。ふた月後、妊娠が発覚したわ」
セレナールさんは泣き、カナエさんの表情は強ばった。
「セイ、どうしてですか!どうしてセレナールを無理矢理キズモノにしたのですか!」
「セレナールは、妖精村1番の美少女妖精だ!男なら誰もがセレナールとの交際を望んでる!あの時、無理矢理するつもりじゃなかった。後ろから抱き締めていただけなんだ!」
セイさんは、妖精村1番の美少女妖精のセレナールさんとの結婚が決まって表情がかなり豊かだった。
「セイのことは死んでも許せないし、結婚はしても心は許さないわ!」
セレナールさんは泣きながら訴えた。けれど、お腹の子は、妊娠2ヶ月というより、もっと成長しているように見える。
「セレナール、考え直してください!イジワルで生まれた子の殆どが幸せにはなれません。中絶を考えてください!」
「私、人より2倍のスピードで子供が成長するらしいから、もう中絶出来ないのよ!」
カナエさんは、セイさんとセレナールさんを引っぱたいた。
「2人とも最低なのです!カナエは絶対に許しません!」
「カナエは、このままここに住んでもらって構わない。僕とセレナールは新居に住むから」
横を見ると、もう荷造りしてあるだろう荷物が置かれていた。
「カナエは実家に戻ります!どうぞ2人で幸せになってください!」
そう言うとカナエさんは何も持たずに家を出た。
ここで時空は現代へと巻き戻り、さっきまで私たちがいたリビングはなくなり、カナエさんとセイさんの家は廃墟になっていた。
「セレナールはセイとの結婚生活は幸せだったのですよね?けれど、カナエは、2人に裏切られたことを忘れられないまま生涯を送りました」
カナエさんはセレナールさんを睨みつけた。
「けど、あの時は私だって無理矢理だったし、エミリが皇太子様と婚約した時は心から泣いたわ。セイは尽くしてくれたけど、好きにはなれなかった」
「そうですか。では、現世では幸せになれるといいですね。カナエはアルフォンス王子様と今幸せなので」
「そ、そう」
何だか歯切れが悪い。
用事が済んだのか、カナエさんはバス停でバスを待った。私たちも、ここにいる理由がないゆえ、バスで帰ることにした。
生涯、違和感しかない。
何故、あんな古い民家が並ぶところにいたのかも分からないし、人気は全くないのに、ポツンと一軒レストランがあって……。いったい何なのだろう。
最寄りのバス停まで着いた。
「セレナール先輩、家まで送ります」
「あら、ありがとう」
ラルクはデレデレしながらセレナールさんの家に向かった。
「ナミネ、送ってく」
「い、いえ、私は大丈夫です」
「ナミネと話したい。ダメかな?」
「わ、分かりました。それなら、私がクレナイ家に行きます」
良かった。完全に避けられているわけではなさそうだ。けれど、今のぎこちない関係が私の心を壊そうとしていた。
クレナイ家の私の部屋に入ると、ナミネの衣類が畳んであった。どうしてだろう。どうして、ナミネの衣類がここにあるのだろう。
「私の服……」
「あ、ごめん。これ返しておくね。帰る時持って帰って」
ナミネは私の部屋を見渡した。
「あれ、私たち同じ指輪してません?」
「確かに……」
今まで全く気づかなかった。何か手がかりはないだろうか。
そうだ、カップル日記!
「ナミネ、カップル日記を見てみよう」
「はい」
カップル日記を見ると、デパートでみんなと一緒にペアリングを買ったらしく、私とナミネの投稿もあったのだ。
それだけでない。
一番最初に遡ると、交際したと確かに書いてある。けれど、ナミネはラルクのことが……。
「ナミネ、無理に私と交際しなくていいから!何がどうなっているのか分からないけど、ナミネの生きたいように生きて!」
「え、でも……」
ナミネはしばらく考え込んでいた。
カップル日記の通り、ナミネと本当に交際していたのなら嬉しい。けれど、このカップル日記が偽りだったとしたら……。
この日は、ナミネも私も汗をかいていたゆえ、別々にお風呂に入り、ナミネは私の部屋に泊まった。
それから3日後の夜、私はナミネを抱いた。
翌日、私は作った朝食をテーブルに置き、ナミネに伝えることにした。
「ナミネのことは私が責任を取る」
10秒ほど間があった。
「すみません、ヨルクさん……。昨日のことは忘れてください。ヨルクさんと交際は出来ません」
「え……じゃあ、昨日のことは何だったの?」
「その……勢いと言いますか……えっと……」
そっか。私はただの慰め役だったのか。馬鹿みたいに思えてきた。
「ナミネにとっては、軽い気持ちだったんだね。ラルクを忘れるために私のこと利用したんだね」
私は涙が零れていた。
「ち、違います!ラルクを忘れるためとかそういうんじゃないです!昨日は私もとても幸せでした。けれど、ヨルクさんと交際は出来ないんです」
「そっか、もういいよ。私たち、他人になろう」
「本当にすみません」
そう言うとナミネは服も待たず走って部屋を出てナノハナ家に戻って行った。私は1人取り残された部屋の中で何時間も泣き続けた。
その後、私は登校はしたものの、ナミネとの関係が壊れてしまったショックで生きた心地がしなかった。町ですれ違ってもナミネは私を避けるし、余計に辛さが重たくのしかかっていた。
そんな朝、目が覚めると、ナミネが横で眠っていた。
「ナミネ……?」
その瞬間、空白の1週間の記憶を思い出した。
あの日、森の湖でセレナールさんの歴史を変えてしまったから、現世でセレナールさんと出会ってからの記憶が全て消えてしまっていたのだ。
1週間なのに、地獄のような日々だった。
けれど、私とナミネはちゃんと交際していた。私は安心からか涙を流した。
「ヨルクさん……」
起きるなりナミネは私に抱き着いた。
「酷いこと言ってごめんなさい。私、ずっとヨルクさんの傍にいます」
ナミネの記憶も戻ってる。
「ナミネ……良かった……。1週間なのに、凄く長く感じて、ナミネと気まずくなって、孤独だった。でも、森の湖で歴史が変わって一時的に記憶がなくなってたんだって、ナミネとちゃんと交際してるんだって分かったら安心した」
私はナミネの前で大泣きした。
本当に私の日常から私の人生からナミネがいなくなるかと思った。とても怖かった。
私はナミネを抱き締めた。
「おい、顔だけヨルク、飯作れ」
えっ、落ち武者さん!?
私は咄嗟に起き上がった。
「ねえ、落ち武者さん、どうしているの?どうして自分の家に帰らないの?」
「釣れないこと言うなよ。あんたら、無事記憶戻って良かったな」
「もう本当何なの!私はナミネと2人でいたいの!」
私は苛立ちながら朝食を作りに行った。
ナミネと離れて1週間経ったから、今日はサンドイッチにしようかな。ナミネ、喜んでくれるかな。
私はうさぎのサンドイッチを3人分作って、再び2階に上がった。
「ナミネ、朝食出来たよ……って、何してるの?」
私はサンドイッチを机に置いて、ナミネとツーショットを撮った。本当、朝っぱらから何なのだろう。
「カップル日記見てみろよ。凄いことになってるぜ」
カップル日記……?
……。
そういえば、レストランで、記憶を失ったセナ王女とカラルリさんが交際したんだっけ!?
私は慌ててカップル日記を開いた。
『カラルリとは遠い前世も恋人だった。
またこうやって恋人になれたのはとても嬉しい』
『カラルリと初Fメモリイ♡』
これは浮気に入るのか入らないのか。
そもそも、自分を流産させた男と、また交際して同じこと繰り返すなんて……。記憶がなかったから仕方ないかもだけど。
『セナさんとは運命の絆で結ばれている。
この気持ちは一生変わらない。
セナさんを一生大切にする』
カラルリさん……。何だかもう言葉に出来ない……。
「投稿消される前に証拠撮っておこうぜ」
落ち武者さんはナミネの携帯画面を撮った。
「記憶を失ったせいで、セナ王女たち、三角関係になりましたな」
「一言で言うとアホだな」
そもそも、カナエさんが、あんなことしなければ……。
「ねえ、あれって、カナエさんが歴史変えたんだよね?どうしてカナエさんはあんなことしたのかな」
そうだ、カナエさんが余計なことしたせいで、私の人生潰れるところだったんだ。絶対みんなで話し合わないといけないと思う。
「男尽くしカナエは、もうずっと昔から姉さんのこと嫌ってたんだよ。友達なフリして、いつも見下す姉さんのこと恨んでたんだよ」
「でも、みんなの記憶は元に戻りましたし、歴史変えたの意味あったんでしょうか」
「男尽くしカナエのカップル日記見てみろ」
私なナミネはカナエさんとアルフォンス王子のカップル日記にアクセスした。
『この1週間とても幸せでした。
キクリ家でアルフォンス王子様と馬に乗ったり、図書館デートしたり、オシャレなカフェに行きました。
遊園地の観覧車の中でカナエはアルフォンス王子様からプロポーズされました。
アルフォンス王子様と幸せな家庭を築くのです』
凄い高そうな婚約指輪を投稿している。
「歴史を変えたことで、みんなの記憶を消して、平凡アルフォンスの頭の中を、遠い前世の男尽くしカナエへの強い想いだけにして、自分だけ幸せになる魂胆なんだよ」
けれど、みんなの記憶が戻れば、意味がないのではないだろうか。私にはカナエさんの魂胆が分からなかった。
「カナエさんは、2番目の番人だった時は特別な人でしたし、みんなの記憶が抜けている間何か力を使ったかもしれませんね。王室の別荘も元に戻っていますし、王室も復旧しました。アルフォンス王子からのプロポーズも得られましたし、1番得しましたよね」
「ああ見えてずる賢い女だったんだな。まさか、セイの野郎が姉さんに気持ち向いてから姉さんのこと恨んでたとは思いもしなかったね。姉さんも地味に損してるしさ」
セレナールさんも損……?私はセレナールさんのカップル日記を見てみた。
えっ、セイさんと……カップル日記!?
『何だか急に懐かしくなっちゃってセイとカフェデートした』
『セレナールと交際することになった。
セレナールとは遠い前世で結婚もしてるし、現世でも幸せになれると思う。セレナール、僕が幸せにするよ』
『早いし気持ち定まってないけどセイと初Fメモリイꯁꯧ』
『セレナールのはじめてゲット!天にも登る思い』
〈セレナールさんが退会しました〉
ん?どういうことだろう。
それにしても、流石に同情してしまう。カナエさんとセイさんが縁がなかったという話なだけだっただろうに。
「ほら、男尽くしカナエと平凡アルフォンスのカップル日記のコメント見てみろよ。かなり荒れてるぜ」
私とナミネは2人のコメント欄を見た。
『セナ:どうしてくれるのよ!カナエのせいで、私、カラルリと浮気してしまったじゃない!私の1週間返してよ!』
『セレナール:カナエ、あんまりだわ!セイに初を捧げてしまうだなんて!絶対にカナエを許さないわ!』
『セナ:カナエ、こんなことして自分だけ幸せになれるはずがないわ』
『セレナール:この馬鹿カナエ!ブスだから、やることも卑怯なのね』
『セレナール:不細工カナエ』
『セレナール:ピル飲みカナエ』
『セレナール:カナエの幸せタイム(写真)』
はあ、見ているだけで疲れる。自業自得な面もあると思うのは私だけだろうか。
私はさっき撮ったナミネのツーショットと共にカップル日記を書いた。
『記憶を失った空白の1週間。
とても長く感じた。
ナミネと交際する前に時間が巻き戻っていて何度も泣いた。
現実でなくて良かった。
本当に良かった。
どこにも行かないで、ナミネ』
もう、あのような思いはしたくない。グループ付き合いも考えものだな。
『森の湖から1週間が過ぎました。
記憶が抜けている間、私はヨルクさんを失いかけました。
本当に失っていたら私の現世はロクなものになっていなかったでしょう。
こうやって朝食を一緒に取れるのは奇跡なことを改めて思い知りました』
私がサンドイッチを食べているところが投稿されていた。
ナミネ……。ナミネも辛かったんだね。
あの1週間を思うと何度でも涙が出てくる。
「あの、セレナールさんやセナ王女が妊娠したことはなかったことになったのでしょうか?」
「そんなことないけど?ただ、元々あった記憶に、あの1週間が上書きされただけ。当人らは2つの記憶に縛られることになるだろうね?」
セレナールさんとセナ王女は二度も初を失ったのか。空白の1週間に関してはセレナールさんのは殆どイジワルじゃないか。カナエさん、どうしてなんだ。復讐をしたつもりなのか?
森の湖に行った意味などあったのだろうか。
「そういえば、ナミネ、また映画撮影したの?」
あの後、ナミネとは会わないようにしていたが、みんなはナミネがまた映画に出ると噂していたけれど、私はナミネを失ったショックで全てをシャットしてしまっていたのである。
「はい、ラハルさんから突然誘われて、興味深い内容だったので、共演しました。花夢物語といって、主役がバイオリンを弾く度に過去に戻りヒロインと会って恋に落ちるんです」
私が伏せっている間、ナミネは楽しく過ごしていたのだろうか。そう思うと、私の胸は痛んだ。ナミネにとって私は、軽い存在なのだろうか。
「そっか。DVD観るね」
私はまた涙が零れていた。
「ヨルクさん、泣かないでください。あの時は、交際のことすぐに考えられなかったんです。ヨルクさんを愛おしい理由が分からなくて時間が欲しかったんです」
だったら、そう言ってくれれば良いのに……。私とは交際出来ないだなんて言われると、ずっとそうなのかと、私は死にそうな気持ちだった。
「どうして言ってくれなかったの……。私、ナミネとは二度と交際出来ないと思って、ずっと苦しかった」
「すみません。ヨルクさんとの交際はちゃんと考えてました。でも、あの時は頭が真っ白になって逃げてしまったんです」
「何それ……酷いね。私は毎日泣いたのに、ナミネはラハルさんと楽しく映画撮影してたんだね。最低だね。しばらく1人になりたい」
私は、ダメだと分かりながらも自分の感情をナミネにぶつけてしまった。
「あんた、せっかく記憶戻って、こうやって強気なナミネと交際出来てんのに、何で拗れさせるんだよ!強気なナミネ失うぞ!」
「ヨルクさん、傍にいさせてください」
ナミネは私に抱き着いてきたが私はナミネを突き飛ばした。
「やめて!あの時も、ラルクの代用品だったんでしょ!私の気持ち利用して何が楽しいの?」
「私、ヨルクさんを利用してなんかいません!ヨルクさんのこと好きだから傍にいたんです!」
「だったら、どうして交際出来ないって言ったの?」
「抜けた記憶の中、はじめてで、恥ずかしかくて思ってもないこと言ってしまったんです!でも、その後、ヨルクさんと気まずくなり、ヨルクさんと前みたいに接することが出来なくなってしまったんです」
ダメだ。気持ちが全く整理出来ない。記憶が抜けていたとは言え、恥ずかしいだけで、交際出来ないなどと言われ、私の心はズタズタになっていた。
私は悔しくて苦しくてその場に泣き崩れた。
「もういい。たかが恥ずかしいで、交際出来ないと私を陥れたことは、どうしても許せない。ナミネにハメられてやり切れない……ナミネに利用されて苦しい……ナミネにラルクの代わりにされて不愉快……。ナミネなんか大嫌い!」
「おい、やめろ!本当に強気なナミネが他の男と交際しても良いのか?」
私の心は酷く乱れていた。
「ヨルクさん、落ち着いてください。私はヨルクさんだけです!」
「ねえ、ナミネ、本当に私だけなら私を利用していないのなら、セイさんとセレナールさんを交際させてよ」
「分かりました。ヨルクさんがそれで気が収まるならそうします」
ナミネは、呼び出しカードを取り出した。
「顔だけヨルク、あんた落ち着くまで、強気なナミネとは会うな。1人で苦しんでろ」
落ち武者さんは、ナミネをナノハナ家に連れて行った。ナミネから辱められたと思った私は、近くのビルの屋上から飛び降りた。
この私の行動がナミネの病気を酷く悪化させた。
月城総合病院で目を覚ますと、落ち武者さんがいた。
「あんた、ここまで負いつまってたなら何で言わなかった!強気なナミネは、あんたの信用と愛情を失ったと思い込んで、いきなりカナミのクラス行くなり、カナミの制服脱がせて、カナミをひたすら殴り病院送りにした。カナミはショックのあまり、パニック障害になった。平凡アルフォンスは男尽くしカナエの前で儀式起こした。カナミの件は男尽くしカナエが原因作ったから、ナノハナ家に慰謝料を請求出来ず、平凡アルフォンスの件は、皇帝陛下が不問にした」
そんな。私が不安定になっている、その向こう側でナミネはもっと不安定になっていただなんて。私は取り返しのつかないことをナミネにさせてしまった責任を今になって痛感した。今すぐナミネと会って話がしたい。ナミネ、本当にごめんね。
「ナミネは、ナミネはどこにいるの?」
「さあな。ここまで追い込ませたんだから、悪いけど、あんたら別れさせる」
「待って!もう二度とナミネを責めない!」
「あんた、何度もそう言って強気なナミネに責任転嫁してんだろ!今、お武家連盟会議が開かれてて、カナコはカナミは関係ないと主張したけど、ナノハナ家の母親が男尽くしカナエがしたことはキクリ家がしたことも同然と、男尽くしカナエに慰謝料1億請求した。カナコが訴えると主張したらナノハナ家の母親は皇帝陛下からの強気なナミネを不問にする書類提出してカナコはセリルに泣き付き、カナミは、強気なナミネからこっちの人生壊しておいて幸せになろうものなら、妖精村中に映像ばら撒くと脅した。カナミはヒステリー起こし、ここの閉鎖病棟に入れられた。全部あんたのせいだ。あんたが、強気なナミネに責任転嫁したから、関係ないヤツらに飛び火したんだよ!」
落ち武者さんは、私とナミネを別れさせるつもりだ。どうしたら、ナミネと別れられずに済む。ちゃんと、ナミネと話し合えば良かった。どうしてそれが出来なかったのだろう。
私は後悔してもし切れず大泣きをした。
その時、ナミネからメールが来た。
『ヨルクさんの愛情得られないなら、ヨルクさんに何も信じてもらえないなら生きてる意味など何もないよ。ヨルクさん、さようなら』
『待ってナミネ!私が悪かった!ナミネのしたことは私が全て責任取るし、ナミネのこと愛してる!ナミネが私のこと好きじゃないと思ってショック受けてた!ナミネ、どこにいるの?』
「落ち武者さん、ナミネが……」
私は携帯画面を落ち武者さんに見せた。
「あんたが強気なナミネと別れるなら協力する」
え……、全て私が悪いの?みんなそう思ってるの?私はまた涙を零した。
「ナミネとは絶対別れない!落ち武者さんてひねくれてるよね!何かあれば全て私が悪いの?ムカつく!痛い目あえばいいのに!」
その時、ナミネからまたメールが来た。
『ヨルクさん助けて……助けて……助けて……』
……
あとがき。
関係のない人まで巻き込まれてしまいました。
《ヨルク》
少し前まで、ナミネの温もりを確かに感じていたはずなのに、今は違う。ナミネが遠く感じる。
そして、私は何故、古くて誰も住んでいない民家が並ぶ町にいるのかさえ分からずにいた。
みんなはレストランを出た後、遠い前世、カナエさんとセイさんが住んでいた家に向かった。
レストランからそう遠くはなかった。
けれど、民家は確かに残っているものの、完全な廃墟となっていた。いったい、いつ頃に住んでいたのだろう。
しかし、手入れもされていないのに、周りには雑草1つなく、ただ、廃墟のみがポツンと立っていたのだ。
この廃墟が何の手がかりになるのだろうと思っていたら、カナエさんが、その時の番人であったウルクさんを呼び出して、一時的に当時の様子を再現してもらえることになった。
5分ほどすると、当時、カナエさんとセイさんが住んでいた家が再現された。廃墟からは想像もつかないくらい可愛らしい家だった。表面は丸くて二階建てで、屋根は丸い赤で、まるでイチゴが乗っかっているようだった。
遠い昔なのに、こんなオシャレな家だったとは。
私たちは、当時のカナエさんとセイさんの家の中に入った。
リビングには昔のカナエさんとセイさんがいた。
「セイ、今夜は何が食べたいですか?」
カナエさんは着物にエプロンをしていた。まるで大正ロマンだ。
「カナエ、セレナールと結婚することになった」
「どういうことですか?セイ」
「セレナールに正式に僕と結婚したいと言われた」
カナエさんは涙を流した。
「カナエを捨てるのですか?」
「ごめん」
「ちゃんと話し合いたいのでセレナールをここに呼びます」
カナエさんは窓を開けて紙飛行機を飛ばした。
数分後、セレナールさんが来た。
カナエさんはセレナールさんに紅茶を入れた。しかし、セレナールさんは紅茶を少しも飲まなかった。
「セレナール、セイと結婚するというのは本当ですか?どうしてカナエを裏切ったのですか?」
「私だって、好きな人と一緒になりたかった!でも、あの日、森の湖でセイに後ろから無理矢理されたの。ふた月後、妊娠が発覚したわ」
セレナールさんは泣き、カナエさんの表情は強ばった。
「セイ、どうしてですか!どうしてセレナールを無理矢理キズモノにしたのですか!」
「セレナールは、妖精村1番の美少女妖精だ!男なら誰もがセレナールとの交際を望んでる!あの時、無理矢理するつもりじゃなかった。後ろから抱き締めていただけなんだ!」
セイさんは、妖精村1番の美少女妖精のセレナールさんとの結婚が決まって表情がかなり豊かだった。
「セイのことは死んでも許せないし、結婚はしても心は許さないわ!」
セレナールさんは泣きながら訴えた。けれど、お腹の子は、妊娠2ヶ月というより、もっと成長しているように見える。
「セレナール、考え直してください!イジワルで生まれた子の殆どが幸せにはなれません。中絶を考えてください!」
「私、人より2倍のスピードで子供が成長するらしいから、もう中絶出来ないのよ!」
カナエさんは、セイさんとセレナールさんを引っぱたいた。
「2人とも最低なのです!カナエは絶対に許しません!」
「カナエは、このままここに住んでもらって構わない。僕とセレナールは新居に住むから」
横を見ると、もう荷造りしてあるだろう荷物が置かれていた。
「カナエは実家に戻ります!どうぞ2人で幸せになってください!」
そう言うとカナエさんは何も持たずに家を出た。
ここで時空は現代へと巻き戻り、さっきまで私たちがいたリビングはなくなり、カナエさんとセイさんの家は廃墟になっていた。
「セレナールはセイとの結婚生活は幸せだったのですよね?けれど、カナエは、2人に裏切られたことを忘れられないまま生涯を送りました」
カナエさんはセレナールさんを睨みつけた。
「けど、あの時は私だって無理矢理だったし、エミリが皇太子様と婚約した時は心から泣いたわ。セイは尽くしてくれたけど、好きにはなれなかった」
「そうですか。では、現世では幸せになれるといいですね。カナエはアルフォンス王子様と今幸せなので」
「そ、そう」
何だか歯切れが悪い。
用事が済んだのか、カナエさんはバス停でバスを待った。私たちも、ここにいる理由がないゆえ、バスで帰ることにした。
生涯、違和感しかない。
何故、あんな古い民家が並ぶところにいたのかも分からないし、人気は全くないのに、ポツンと一軒レストランがあって……。いったい何なのだろう。
最寄りのバス停まで着いた。
「セレナール先輩、家まで送ります」
「あら、ありがとう」
ラルクはデレデレしながらセレナールさんの家に向かった。
「ナミネ、送ってく」
「い、いえ、私は大丈夫です」
「ナミネと話したい。ダメかな?」
「わ、分かりました。それなら、私がクレナイ家に行きます」
良かった。完全に避けられているわけではなさそうだ。けれど、今のぎこちない関係が私の心を壊そうとしていた。
クレナイ家の私の部屋に入ると、ナミネの衣類が畳んであった。どうしてだろう。どうして、ナミネの衣類がここにあるのだろう。
「私の服……」
「あ、ごめん。これ返しておくね。帰る時持って帰って」
ナミネは私の部屋を見渡した。
「あれ、私たち同じ指輪してません?」
「確かに……」
今まで全く気づかなかった。何か手がかりはないだろうか。
そうだ、カップル日記!
「ナミネ、カップル日記を見てみよう」
「はい」
カップル日記を見ると、デパートでみんなと一緒にペアリングを買ったらしく、私とナミネの投稿もあったのだ。
それだけでない。
一番最初に遡ると、交際したと確かに書いてある。けれど、ナミネはラルクのことが……。
「ナミネ、無理に私と交際しなくていいから!何がどうなっているのか分からないけど、ナミネの生きたいように生きて!」
「え、でも……」
ナミネはしばらく考え込んでいた。
カップル日記の通り、ナミネと本当に交際していたのなら嬉しい。けれど、このカップル日記が偽りだったとしたら……。
この日は、ナミネも私も汗をかいていたゆえ、別々にお風呂に入り、ナミネは私の部屋に泊まった。
それから3日後の夜、私はナミネを抱いた。
翌日、私は作った朝食をテーブルに置き、ナミネに伝えることにした。
「ナミネのことは私が責任を取る」
10秒ほど間があった。
「すみません、ヨルクさん……。昨日のことは忘れてください。ヨルクさんと交際は出来ません」
「え……じゃあ、昨日のことは何だったの?」
「その……勢いと言いますか……えっと……」
そっか。私はただの慰め役だったのか。馬鹿みたいに思えてきた。
「ナミネにとっては、軽い気持ちだったんだね。ラルクを忘れるために私のこと利用したんだね」
私は涙が零れていた。
「ち、違います!ラルクを忘れるためとかそういうんじゃないです!昨日は私もとても幸せでした。けれど、ヨルクさんと交際は出来ないんです」
「そっか、もういいよ。私たち、他人になろう」
「本当にすみません」
そう言うとナミネは服も待たず走って部屋を出てナノハナ家に戻って行った。私は1人取り残された部屋の中で何時間も泣き続けた。
その後、私は登校はしたものの、ナミネとの関係が壊れてしまったショックで生きた心地がしなかった。町ですれ違ってもナミネは私を避けるし、余計に辛さが重たくのしかかっていた。
そんな朝、目が覚めると、ナミネが横で眠っていた。
「ナミネ……?」
その瞬間、空白の1週間の記憶を思い出した。
あの日、森の湖でセレナールさんの歴史を変えてしまったから、現世でセレナールさんと出会ってからの記憶が全て消えてしまっていたのだ。
1週間なのに、地獄のような日々だった。
けれど、私とナミネはちゃんと交際していた。私は安心からか涙を流した。
「ヨルクさん……」
起きるなりナミネは私に抱き着いた。
「酷いこと言ってごめんなさい。私、ずっとヨルクさんの傍にいます」
ナミネの記憶も戻ってる。
「ナミネ……良かった……。1週間なのに、凄く長く感じて、ナミネと気まずくなって、孤独だった。でも、森の湖で歴史が変わって一時的に記憶がなくなってたんだって、ナミネとちゃんと交際してるんだって分かったら安心した」
私はナミネの前で大泣きした。
本当に私の日常から私の人生からナミネがいなくなるかと思った。とても怖かった。
私はナミネを抱き締めた。
「おい、顔だけヨルク、飯作れ」
えっ、落ち武者さん!?
私は咄嗟に起き上がった。
「ねえ、落ち武者さん、どうしているの?どうして自分の家に帰らないの?」
「釣れないこと言うなよ。あんたら、無事記憶戻って良かったな」
「もう本当何なの!私はナミネと2人でいたいの!」
私は苛立ちながら朝食を作りに行った。
ナミネと離れて1週間経ったから、今日はサンドイッチにしようかな。ナミネ、喜んでくれるかな。
私はうさぎのサンドイッチを3人分作って、再び2階に上がった。
「ナミネ、朝食出来たよ……って、何してるの?」
私はサンドイッチを机に置いて、ナミネとツーショットを撮った。本当、朝っぱらから何なのだろう。
「カップル日記見てみろよ。凄いことになってるぜ」
カップル日記……?
……。
そういえば、レストランで、記憶を失ったセナ王女とカラルリさんが交際したんだっけ!?
私は慌ててカップル日記を開いた。
『カラルリとは遠い前世も恋人だった。
またこうやって恋人になれたのはとても嬉しい』
『カラルリと初Fメモリイ♡』
これは浮気に入るのか入らないのか。
そもそも、自分を流産させた男と、また交際して同じこと繰り返すなんて……。記憶がなかったから仕方ないかもだけど。
『セナさんとは運命の絆で結ばれている。
この気持ちは一生変わらない。
セナさんを一生大切にする』
カラルリさん……。何だかもう言葉に出来ない……。
「投稿消される前に証拠撮っておこうぜ」
落ち武者さんはナミネの携帯画面を撮った。
「記憶を失ったせいで、セナ王女たち、三角関係になりましたな」
「一言で言うとアホだな」
そもそも、カナエさんが、あんなことしなければ……。
「ねえ、あれって、カナエさんが歴史変えたんだよね?どうしてカナエさんはあんなことしたのかな」
そうだ、カナエさんが余計なことしたせいで、私の人生潰れるところだったんだ。絶対みんなで話し合わないといけないと思う。
「男尽くしカナエは、もうずっと昔から姉さんのこと嫌ってたんだよ。友達なフリして、いつも見下す姉さんのこと恨んでたんだよ」
「でも、みんなの記憶は元に戻りましたし、歴史変えたの意味あったんでしょうか」
「男尽くしカナエのカップル日記見てみろ」
私なナミネはカナエさんとアルフォンス王子のカップル日記にアクセスした。
『この1週間とても幸せでした。
キクリ家でアルフォンス王子様と馬に乗ったり、図書館デートしたり、オシャレなカフェに行きました。
遊園地の観覧車の中でカナエはアルフォンス王子様からプロポーズされました。
アルフォンス王子様と幸せな家庭を築くのです』
凄い高そうな婚約指輪を投稿している。
「歴史を変えたことで、みんなの記憶を消して、平凡アルフォンスの頭の中を、遠い前世の男尽くしカナエへの強い想いだけにして、自分だけ幸せになる魂胆なんだよ」
けれど、みんなの記憶が戻れば、意味がないのではないだろうか。私にはカナエさんの魂胆が分からなかった。
「カナエさんは、2番目の番人だった時は特別な人でしたし、みんなの記憶が抜けている間何か力を使ったかもしれませんね。王室の別荘も元に戻っていますし、王室も復旧しました。アルフォンス王子からのプロポーズも得られましたし、1番得しましたよね」
「ああ見えてずる賢い女だったんだな。まさか、セイの野郎が姉さんに気持ち向いてから姉さんのこと恨んでたとは思いもしなかったね。姉さんも地味に損してるしさ」
セレナールさんも損……?私はセレナールさんのカップル日記を見てみた。
えっ、セイさんと……カップル日記!?
『何だか急に懐かしくなっちゃってセイとカフェデートした』
『セレナールと交際することになった。
セレナールとは遠い前世で結婚もしてるし、現世でも幸せになれると思う。セレナール、僕が幸せにするよ』
『早いし気持ち定まってないけどセイと初Fメモリイꯁꯧ』
『セレナールのはじめてゲット!天にも登る思い』
〈セレナールさんが退会しました〉
ん?どういうことだろう。
それにしても、流石に同情してしまう。カナエさんとセイさんが縁がなかったという話なだけだっただろうに。
「ほら、男尽くしカナエと平凡アルフォンスのカップル日記のコメント見てみろよ。かなり荒れてるぜ」
私とナミネは2人のコメント欄を見た。
『セナ:どうしてくれるのよ!カナエのせいで、私、カラルリと浮気してしまったじゃない!私の1週間返してよ!』
『セレナール:カナエ、あんまりだわ!セイに初を捧げてしまうだなんて!絶対にカナエを許さないわ!』
『セナ:カナエ、こんなことして自分だけ幸せになれるはずがないわ』
『セレナール:この馬鹿カナエ!ブスだから、やることも卑怯なのね』
『セレナール:不細工カナエ』
『セレナール:ピル飲みカナエ』
『セレナール:カナエの幸せタイム(写真)』
はあ、見ているだけで疲れる。自業自得な面もあると思うのは私だけだろうか。
私はさっき撮ったナミネのツーショットと共にカップル日記を書いた。
『記憶を失った空白の1週間。
とても長く感じた。
ナミネと交際する前に時間が巻き戻っていて何度も泣いた。
現実でなくて良かった。
本当に良かった。
どこにも行かないで、ナミネ』
もう、あのような思いはしたくない。グループ付き合いも考えものだな。
『森の湖から1週間が過ぎました。
記憶が抜けている間、私はヨルクさんを失いかけました。
本当に失っていたら私の現世はロクなものになっていなかったでしょう。
こうやって朝食を一緒に取れるのは奇跡なことを改めて思い知りました』
私がサンドイッチを食べているところが投稿されていた。
ナミネ……。ナミネも辛かったんだね。
あの1週間を思うと何度でも涙が出てくる。
「あの、セレナールさんやセナ王女が妊娠したことはなかったことになったのでしょうか?」
「そんなことないけど?ただ、元々あった記憶に、あの1週間が上書きされただけ。当人らは2つの記憶に縛られることになるだろうね?」
セレナールさんとセナ王女は二度も初を失ったのか。空白の1週間に関してはセレナールさんのは殆どイジワルじゃないか。カナエさん、どうしてなんだ。復讐をしたつもりなのか?
森の湖に行った意味などあったのだろうか。
「そういえば、ナミネ、また映画撮影したの?」
あの後、ナミネとは会わないようにしていたが、みんなはナミネがまた映画に出ると噂していたけれど、私はナミネを失ったショックで全てをシャットしてしまっていたのである。
「はい、ラハルさんから突然誘われて、興味深い内容だったので、共演しました。花夢物語といって、主役がバイオリンを弾く度に過去に戻りヒロインと会って恋に落ちるんです」
私が伏せっている間、ナミネは楽しく過ごしていたのだろうか。そう思うと、私の胸は痛んだ。ナミネにとって私は、軽い存在なのだろうか。
「そっか。DVD観るね」
私はまた涙が零れていた。
「ヨルクさん、泣かないでください。あの時は、交際のことすぐに考えられなかったんです。ヨルクさんを愛おしい理由が分からなくて時間が欲しかったんです」
だったら、そう言ってくれれば良いのに……。私とは交際出来ないだなんて言われると、ずっとそうなのかと、私は死にそうな気持ちだった。
「どうして言ってくれなかったの……。私、ナミネとは二度と交際出来ないと思って、ずっと苦しかった」
「すみません。ヨルクさんとの交際はちゃんと考えてました。でも、あの時は頭が真っ白になって逃げてしまったんです」
「何それ……酷いね。私は毎日泣いたのに、ナミネはラハルさんと楽しく映画撮影してたんだね。最低だね。しばらく1人になりたい」
私は、ダメだと分かりながらも自分の感情をナミネにぶつけてしまった。
「あんた、せっかく記憶戻って、こうやって強気なナミネと交際出来てんのに、何で拗れさせるんだよ!強気なナミネ失うぞ!」
「ヨルクさん、傍にいさせてください」
ナミネは私に抱き着いてきたが私はナミネを突き飛ばした。
「やめて!あの時も、ラルクの代用品だったんでしょ!私の気持ち利用して何が楽しいの?」
「私、ヨルクさんを利用してなんかいません!ヨルクさんのこと好きだから傍にいたんです!」
「だったら、どうして交際出来ないって言ったの?」
「抜けた記憶の中、はじめてで、恥ずかしかくて思ってもないこと言ってしまったんです!でも、その後、ヨルクさんと気まずくなり、ヨルクさんと前みたいに接することが出来なくなってしまったんです」
ダメだ。気持ちが全く整理出来ない。記憶が抜けていたとは言え、恥ずかしいだけで、交際出来ないなどと言われ、私の心はズタズタになっていた。
私は悔しくて苦しくてその場に泣き崩れた。
「もういい。たかが恥ずかしいで、交際出来ないと私を陥れたことは、どうしても許せない。ナミネにハメられてやり切れない……ナミネに利用されて苦しい……ナミネにラルクの代わりにされて不愉快……。ナミネなんか大嫌い!」
「おい、やめろ!本当に強気なナミネが他の男と交際しても良いのか?」
私の心は酷く乱れていた。
「ヨルクさん、落ち着いてください。私はヨルクさんだけです!」
「ねえ、ナミネ、本当に私だけなら私を利用していないのなら、セイさんとセレナールさんを交際させてよ」
「分かりました。ヨルクさんがそれで気が収まるならそうします」
ナミネは、呼び出しカードを取り出した。
「顔だけヨルク、あんた落ち着くまで、強気なナミネとは会うな。1人で苦しんでろ」
落ち武者さんは、ナミネをナノハナ家に連れて行った。ナミネから辱められたと思った私は、近くのビルの屋上から飛び降りた。
この私の行動がナミネの病気を酷く悪化させた。
月城総合病院で目を覚ますと、落ち武者さんがいた。
「あんた、ここまで負いつまってたなら何で言わなかった!強気なナミネは、あんたの信用と愛情を失ったと思い込んで、いきなりカナミのクラス行くなり、カナミの制服脱がせて、カナミをひたすら殴り病院送りにした。カナミはショックのあまり、パニック障害になった。平凡アルフォンスは男尽くしカナエの前で儀式起こした。カナミの件は男尽くしカナエが原因作ったから、ナノハナ家に慰謝料を請求出来ず、平凡アルフォンスの件は、皇帝陛下が不問にした」
そんな。私が不安定になっている、その向こう側でナミネはもっと不安定になっていただなんて。私は取り返しのつかないことをナミネにさせてしまった責任を今になって痛感した。今すぐナミネと会って話がしたい。ナミネ、本当にごめんね。
「ナミネは、ナミネはどこにいるの?」
「さあな。ここまで追い込ませたんだから、悪いけど、あんたら別れさせる」
「待って!もう二度とナミネを責めない!」
「あんた、何度もそう言って強気なナミネに責任転嫁してんだろ!今、お武家連盟会議が開かれてて、カナコはカナミは関係ないと主張したけど、ナノハナ家の母親が男尽くしカナエがしたことはキクリ家がしたことも同然と、男尽くしカナエに慰謝料1億請求した。カナコが訴えると主張したらナノハナ家の母親は皇帝陛下からの強気なナミネを不問にする書類提出してカナコはセリルに泣き付き、カナミは、強気なナミネからこっちの人生壊しておいて幸せになろうものなら、妖精村中に映像ばら撒くと脅した。カナミはヒステリー起こし、ここの閉鎖病棟に入れられた。全部あんたのせいだ。あんたが、強気なナミネに責任転嫁したから、関係ないヤツらに飛び火したんだよ!」
落ち武者さんは、私とナミネを別れさせるつもりだ。どうしたら、ナミネと別れられずに済む。ちゃんと、ナミネと話し合えば良かった。どうしてそれが出来なかったのだろう。
私は後悔してもし切れず大泣きをした。
その時、ナミネからメールが来た。
『ヨルクさんの愛情得られないなら、ヨルクさんに何も信じてもらえないなら生きてる意味など何もないよ。ヨルクさん、さようなら』
『待ってナミネ!私が悪かった!ナミネのしたことは私が全て責任取るし、ナミネのこと愛してる!ナミネが私のこと好きじゃないと思ってショック受けてた!ナミネ、どこにいるの?』
「落ち武者さん、ナミネが……」
私は携帯画面を落ち武者さんに見せた。
「あんたが強気なナミネと別れるなら協力する」
え……、全て私が悪いの?みんなそう思ってるの?私はまた涙を零した。
「ナミネとは絶対別れない!落ち武者さんてひねくれてるよね!何かあれば全て私が悪いの?ムカつく!痛い目あえばいいのに!」
その時、ナミネからまたメールが来た。
『ヨルクさん助けて……助けて……助けて……』
……
あとがき。
関係のない人まで巻き込まれてしまいました。
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