日常のこととかオリジナル小説のこととか。
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ashita
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女性
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地主(土地貸してます)
趣味:
漫画やアニメを見るのが好きです。最推しはフーディーニ ♡
自己紹介:
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ブログ、もう書かないと思ってました。
けれど、去年から書き始めた小説によって、過去に書いてた小説も書き始め、ここに載せることにしたのです。
小説は、主に『時間と時間を繋ぐ恋の物語』と『妖精村と愉快な仲間たち』をメインに書いています。
現在は、中高生の武家・貴族・王族が過去を遡るジャンルはダークファンタジーの『純愛偏差値』という小説に力入れています。
純愛偏差値は私の人生を描いた自伝です。
終わることのない小説として書き続ける予定です。
純愛偏差値は今年100話を迎えました。
私にとって、はじめての長編です。キャラクターも気に入っています。
が、走り書きに走り書きしてしまったので、1話から書き直すことにしました。これまで書いたものは鍵付けて残しています。
元々このブログは病気の記録用として立ち上げたものですが、小説載せるようになってからは、ここは出来るだけ趣味的なことを綴りたいと思っております。
病気の記録や様々な思いを綴るブログは移転済みなのです。
ただ、今は日記は個人的な徒然、或いはお知らせとして綴ることが多いかと思います。
小説、ぼちぼちマイペースに書いてゆきます。
よろしくお願い致します。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
お知らせ。
イラストは現在「ナノハナ家の日常」に載せております。サイドバーにリンクあります。
また、「カラクリよろずや」にて無料のフリーイラスト素材配布もはじめました✩.*˚
フリーイラスト素材も増やしていく予定です(*'ᴗ'*)
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
模倣・無断転載などは、ご遠慮ください。
ブログの小説はフィクションであり、登場人物・団体名などは全て架空です。
小説・純愛偏差値に関しましては、武家名・貴族名(程度による) / 及び、武官の階級 / 扇子・羽子板・花札・百人一首・紙飛行機などのアイテム使用方法の模倣の一切を禁じております。
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X @kigenzen1874
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けれど、去年から書き始めた小説によって、過去に書いてた小説も書き始め、ここに載せることにしたのです。
小説は、主に『時間と時間を繋ぐ恋の物語』と『妖精村と愉快な仲間たち』をメインに書いています。
現在は、中高生の武家・貴族・王族が過去を遡るジャンルはダークファンタジーの『純愛偏差値』という小説に力入れています。
純愛偏差値は私の人生を描いた自伝です。
終わることのない小説として書き続ける予定です。
純愛偏差値は今年100話を迎えました。
私にとって、はじめての長編です。キャラクターも気に入っています。
が、走り書きに走り書きしてしまったので、1話から書き直すことにしました。これまで書いたものは鍵付けて残しています。
元々このブログは病気の記録用として立ち上げたものですが、小説載せるようになってからは、ここは出来るだけ趣味的なことを綴りたいと思っております。
病気の記録や様々な思いを綴るブログは移転済みなのです。
ただ、今は日記は個人的な徒然、或いはお知らせとして綴ることが多いかと思います。
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〈資格履歴〉
2008年09月09日
→さし絵ライター3級 合格
2010年02月10日
→セルフ・カウンセリング
ステップ2 合格
2011年05月28日
→セルフ・カウンセリング
指導講師資格審査 合格
2012年10月25日
→環境カオリスタ検定 合格
2025年01月20日
→鉛筆デッサンマスター 合格
→絵画インストラクター 合格
2025年03月07日
→宝石鑑定アドバイザー 合格
→鉱石セラピスト 合格
2025年04月07日
→茶道アドバイザー 合格
→お点前インストラクター 合格
2025年04月17日
→着物マイスター 合格
→着付け方インストラクター 合格
2025年05月19日
→サイキックアドバイザー 合格
→サイキックヒーラー 合格
2025年07月01日
→アンガーカウンセラー 合格
→アンガーコントロール士 合格
2025年08月04日
→漢方コーディネーター 合格
→薬膳調整師 合格
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〈資格証明バナー〉

2008年09月09日
→さし絵ライター3級 合格
2010年02月10日
→セルフ・カウンセリング
ステップ2 合格
2011年05月28日
→セルフ・カウンセリング
指導講師資格審査 合格
2012年10月25日
→環境カオリスタ検定 合格
2025年01月20日
→鉛筆デッサンマスター 合格
→絵画インストラクター 合格
2025年03月07日
→宝石鑑定アドバイザー 合格
→鉱石セラピスト 合格
2025年04月07日
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→お点前インストラクター 合格
2025年04月17日
→着物マイスター 合格
→着付け方インストラクター 合格
2025年05月19日
→サイキックアドバイザー 合格
→サイキックヒーラー 合格
2025年07月01日
→アンガーカウンセラー 合格
→アンガーコントロール士 合格
2025年08月04日
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〈資格証明バナー〉

純愛偏差値 未来編 一人称版 41話
《ヨルク》
グルグル妖精さんのマンションで、カンザシさんと私は弾き語りをした。
正直なところ、私はかなり不安に陥っていた。ラハルさんはイケメンだし、何だかよく分からないけどカンザシさんと双子レベルだと言われるし、ナミネが芸能界に染まって、収入のいい芸能人に惹かれてしまわないか。思うほどに胸が痛んだ。
ナミネのしたいことは応援はするつもりである。でも、ニンジャ妖精さんやサムライ妖精さんがいる中、やっぱり不安だった。カンザシさんに弾き語りしてもらっていた時のナミネは凄く嬉しそうだったし、見ているだけで胸が張り裂けそうだった。
ナミネを取られたくなくて少しナミネに素っ気なくしてしまっているかもしれない。こんなことではダメだ。私のつまらない嫉妬でナミネの人間関係が狭くなってしまっては逆にナミネに嫌われてしまう。
私はナミネの彼氏なのだから、もっと堂々としていたい。
「あの、皆さんの好きなタイプってどんな人ですか?」
ナミネは社交的だから、知り合ってまもない人とでもすぐに打ち解けてしまう。
「僕は、黒髪の腰まであるロングヘアで身長は157cmくらいでスタイルいい思いやりのある女性かな」
「難しい例えですな。元カノさんの写真見せてもらえますか?」
「いいよ」
ラハルさんはナミネに元カノさんの写真を見せた。どんな人なのだろう。やっぱり綺麗な人なのだろうか。
「ふむふむ、確かに黒髪のロングヘアですな。けれど、腰まで長くはありませんな」
「この人とは見た目じゃなくて気が合ったから交際したんだよ」
気が合うか……。私とナミネはどうなんだろう。小説のことはよく話すけど、ナミネは昔の漫画ばかり見てるし、私は深夜アニメを見ていて、聴いている曲も全然違う。
「僕はナミネさんみたいに可愛くておっとりした女の子が好みです」
「カンザシさんってお世辞下手ですね」
ナミネは笑いながらカンザシさんの肩を軽く叩いた。
ん?他のメンバーさんの顔が青ざめてる?どうしてだろう。
「僕もナミネさんみたいに愛嬌があって可愛らしい女の子が好みです」
やっぱり、カンザシさんとレオルさんはナミネのことが好きなんだ。
「ふむふむ、レオルさんは私に興味があるのですな」
こういうやり取り不安になる。カンザシさんは音楽の才能あるし、レオルさんは俳優業もしているし。こういうところに住めるのは、相当稼いでいるのだと思う。大御所になれば、VIPクラスだ。ナミネは何もない私をどう思っているのだろう。
「ロクメさんとシュリさんはどのような女子が好みですかな?」
あれ?この間は何だろう。答えたくないのだろうか。
「エルナさんですかね」
「僕もエルナさんかな……」
「あなたたち、あからさまな嘘ってすぐにバレるわよ?」
え、嘘なの?エルナって、クラスでもそこそこ人気だし、モテるほうなんだけどな。
「僕はカナエさんです」
フタバさんって、可愛らしい系が好みなのか。
「見る目がありますな。カナエさんは家事のエキスパートなのです!結婚すれば、毎日尽くしてもらえますぞ!」
「悪いけど、カナエは私の彼女だから誰にも渡さない」
アルフォンス王子ってハッキリ言うよね。
「なあ、カンザシとレオル、あんたら、これ見ても強気なナミネが好みだと言えるのか?」
突然落ち武者さんはある映像を再生した。
カラーだけど、映像はそこそこ古そうだ。
伝説最上級武官の制服を着た25歳くらいのナミネが更衣室で、脱いだ服をそのままにして出ようとしていた。そこへ、同僚らしい女の子が入って来た。
『ナミネ係長、またですか。これだと、踏んでしまうじゃないですか』
『でも、めんどくさいですし』
『本当、仕方ないですね』
部下?らしき女の子はナミネの脱ぎ捨てた服をロッカーに入れた。
ナミネは更衣室から出てキッチンに行くと、置いてあるお菓子をポロポロ零しながら食べた。
『あ、部長!私もコーヒーお願いします!』
『ナミネ君は人使いが荒いな』
部長は苦笑しながらナミネにコーヒーを入れた。ナミネはコーヒーをポタポタ落としながら飲んだ。
その時、研修生の19歳くらいの若い女の子たちが来た。
『はあ、どっかにいい男転がってないかな』
『え、もう既に彼氏いるじゃん』
『駆け出しミュージシャンなのよ!これじゃあ、友達にも紹介出来ないし将来が不安だわ』
『私も彼氏バイトだけどさ、でも、まだ結婚て歳でもないよね』
『あ、玉の輿に乗りたいなら、こういうパーティーに参加してみてはどうですか?』
ナミネは突然若い子の会話の輪に入っていった。若い研修生たちは、ナミネのパンフレットを眺めた。
『ナミネ係長、婚カツ云々の前に零したお菓子とコーヒー、ちゃんと片付けてください!それに、ナミネ係長みたいにだらしない女だと彼氏に振られますよ?』
『えっ、でも、私の彼氏、毎日家事してくれているんです』
『その彼氏はニートなんですか?』
『時計騎士です』
『えっ、時計騎士!?エリートじゃないですか!写真見せてくださいよ!』
ナミネは部下の女の子に写真を見せた。
画面からでは見えない。どんな人なのだろう。
『めちゃくちゃイケメンじゃないですか!年齢はいくつですか?』
『28歳です』
『はあ、ナミネ係長みたいな美人はだらしなくても、すぐにエリート捕まえられるんですね』
『駆け出しミュージシャンのコンサートで知り合ったんです。出会いはどこに隠れているか分かりませんぞ、若者よ!』
『私、パーティー行きます!』
『私も!』
『私も!』
若い女の子たちは、ナミネが手に持ってるパンフレットを受け取った。
『さて、今日も気合い入れて頑張りますぞ!』
映像はそこで途切れていた。
「まあ、あんたらが前世信じるかはあんたらの判断に任せるけど、今と面影あんだろ」
ナミネは確かに伝説武官をよくしていた。というか、プライベートだけでなく、職場でもだらしなかったの!?
「ナミネさんてチャーミングですね。前世の記憶らしきものはたまに夢で見ます。僕は家事もやってますし、ナミネさんが一生懸命働くなら支えたいと思います」
レオルさんはやっぱりそうか。人が良さそうだもんな。
「まるで、さっきラハルが言ってた好みの女だな。ラハルって面食いだよな」
「普通にさっきの映像の人、僕はかなり好みだけど」
ナミネは成長するにつれて可愛さが増していく。今は幼いけど、高校生にもなれば、今よりずっと可愛くなるだろう。
「僕も前世はあると思っています。大人になったナミネさんはとても綺麗ですね。ナミネさんほどの美しさならモテるでしょう。僕もめちゃくちゃ好みです」
「カンザシこそ、面食いなんじゃないのか」
ラハルさんもナミネに興味があるのだろうか?クールだから分からない。
「僕はただ好みだと言っただけだ。カンザシはいちいち突っかかるからめんどくさい」
ラハルさんとカンザシさんは仲が良くないのだろうか。
「てか、セレナールさんも美人だけど、さっきの映像の女めちゃくちゃ美人!一度でいいから、あんな美人と交際したいなあ」
ルイクルさん、やっぱりセレナールさんのこと、かなり狙ってる。芸能人から好かれるほどの美人さって……。
「僕もセレナールさんがめちゃくちゃタイプだけど、さっきの映像の人、美人すぎる。お持ち帰りしちゃいたいな」
ヨリスケさんまで……。
「僕もセレナールさんが綺麗すぎると思うけど、さっきの映像の人のほうが綺麗な気がする」
セイスケさんも……。
やっぱり不安になってくる。今でもナミネ可愛いのに、大人になるにつれ、どんどん可愛くなるから、街を歩けばよく声かけられてたし、伝説武官の時も同僚の憧れの的だったし、彼氏は私なのに、そんなの無視するから、ナミネが誰かに取られてしまわないかいつもいつも不安だった。
現世でもやはり同じ悩みは出てくるのか。
「私からしたらナミネはやっぱり妹同然だから、幼く見えるな」
「私もミナクさんのことは兄同然の存在なので、これからもずっとそうだと思います」
ミナクお兄様も小さい頃からナミネと一緒にいたからなあ。
「じゃ、顔だけヨルクと別れたら僕がもらってやるよ」
「落ち武者さん冗談キツすぎます。落ち武者さんは仲間なので恋愛対象には入りませんよ」
そうだったんだ。ナミネ、落ち武者さんには結構懐いてるけど、恋愛対象には入らないのか。良かった。
「振られたわね、落ち武者さん」
「別にもう恋なんてずっとしてないけどね?」
「あの、ナミネさんの彼氏ってラルクさんじゃないんですか?」
えっ、さっきセレナールさんがラルクと交際してるって話してたのに、どうしてカンザシさんはナミネの彼氏がラルクだと思ったのだろう。スタジオでナミネとラルクまたイチャイチャしていたのだろうか。
「あ、ラルクは幼なじみです。私、ヨルクさんと交際してるんです」
「え、そうだったんですか。何か意外です」
「あ、セナ王女はラブリーフェアリーなどのサイトを彼氏に見られるのいやなんですけど、皆さんは見てますか?」
もう、ナミネどうしてそんなこと聞くの。私はナミネの幼さに心が振り回されっぱなしだった。
「僕はそういうのは全く興味ありませんが、ラハルとレオルはガッツリ見てます」
「えっ、意外です。カンザシさんが1番見てるかと思いました」
え、またニンジャ妖精さん顔が青ざめている。どうしたのだろう。
「ナミネさん妄想しすぎですよ。実際はラハルとレオルが興味ありありですよ」
「カンザシって、堂々と嘘つくよね。そういうところ嫌い」
「もう末期だね」
カンザシさんの言ってることは事実でないということなのだろうか。何だか、この関係ややこしい。
「レオル、ナミネさんの前だからって、いい子ちゃんぶっても意味ないぞ。対して歌も上手くない演技も下手なくせに、いかがわしいサイトだけはちゃっかり見てるもんな」
「でも、そういうもんじゃないかしら。クラフは表では優等生な委員長だけど、高校に上がる頃には普通に見てるし」
「ユメ!」
ナミネが変な話題振るから、空気乱れたけれど、やっぱりみんな歳頃だなって感じてしまう。けれど、男子トークにグイグイ入っていくナミネもナミネだと思う。
「危ないですなあ。セナ王女はカラルリさんのラブリーフェアリー閲覧を知ってカラルリさんの携帯を真っ二つにしたのですぞ!」
「女性からしたらアウトなサイトって感じですか?」
「そりゃそうよ!あんなの浮気だわ!彼女がいるなら見る必要ないもの」
セナ王女って気が強い。私だったら絶対彼女にしたくないタイプ。
「ということは、レオルとラハルはアウトってことですね」
「本当に見てるなら完全アウトね。彼女いない時期なら仕方ないかもしれないけど、彼女出来たなら見るのやめないと別れを切り出されるわよ」
その時、お手伝いさんがたこ焼き器に混ぜた材料を流し込んだ。たこ焼き器か。一台あったらナミネが喜びそう。
「レオルもラハルもロクメもシュリもほどほどにしろよな」
え、何か増えてる?
「ぼ、僕はそんなに見てないよ」
「僕も忙しいし」
カナエさんがたこ焼きをひっくり返すなり、私もひっくり返しはじめた。そして、お皿に入れた。
「はい、ナミネ、たこ焼きだよ」
「ありがとうございます、ヨルクさん」
「熱いから一気に食べないでね」
「はい」
みんなはたこ焼きを食べはじめた。このたこ焼き、ダシが効いてる。ソースなしでも食べれそう。
「あつつ……ねえ、ラルク、桜木町の鹿の公園って踏み場ないよね」
「まあ、仕方ないだろ。放し飼いだし」
「もう、ナミネ、吐き出さないで。食事中に変なこと言わないで」
私はナミネの吐き出したたこ焼きをほぐした。どうして鹿の話なんかするの。
「あんた、強気なナミネの保護者かよ。まだ子供なんだし少しは自由にさせてやれ」
「でも、ナミネが下品なこと言うから」
「強気なナミネは自分から話しかけて、みんなも楽しんでるだろうが。何も話さないあんたと違って」
はあ、結局は場を盛り上げた人の勝ちみたいな展開か。確かに私はナミネと違ってあまり人に話しかけたりしないけど……。
ナミネがみんなに話しかけるほど私は不安になっているのかもしれない。それにしても、手紙を送ったと聞いてるけど、普通芸能人って、一般の人に返事とか返すものなのだろうか。
不安になりたくないのに、ナミネの社交的さが私を不安にする。
その時、突然落ち武者さんが、シュリさんの袖をめくった。
え、タバコの押し当てた跡?
「あんた、これ誰にされた」
「また、タツマキ妖精さんですか?ラルク、締めようよ」
もう、締めるなんて軽々しく言わないでよ。
「まあ、本当にタツマキ妖精さんならな」
ナミネはシュリさんの手に薬を塗った。
「シュリさん、イジメられてるんですか?」
「え、えっと……」
ん?どうして言わないのだろう。タツマキ妖精ってメンバーがそんなに怖いのだろうか。
「1つ言うならタツマキ妖精はカンザシしか標的にしてないけどね」
え、どういうことだろう。巻き込まれたのだろうか。
「ラハル、どういうことだ」
「ニンジャ妖精がデビューしたての頃だよ。タツマキ妖精とテレビで共演した時、カンザシがタツマキ妖精に『歌は下手なのにどうして有名になったんですか?』て聞いて、その後、カンザシはタツマキ妖精からイジメの的にされたんだよ」
芸能界の裏事情とかよく聞くけれど、イジメってやっぱり気分が悪い。少なくとも私はいい気はしない。
「なるほど。芸能界あるあるってわけか。シュリ、あんた、タツマキ妖精にされたのか?」
「あ、いえ、街で知らない人とぶつかった時に……」
何だか歯切れが悪いな。
「こんなに打ち明けられないなんて、まるで犯人がこの中にいるような感じに思えるね」
「え、でも、みんな仲間じゃないですか」
その時、伝説武官が現れた。階級はどのくらいだろう。伝説武官は真っ先にカナエさんを狙った。やっぱり、アルフォンス王子と交際する限り狙われ続けられるのか。
「ラルク、落ち武者さん!」
「はいよ」
落ち武者さんが伝説武官を扇子で吹き飛ばした後、ナミネは百人一首を全て投げた後、花札で一人一人を拘束した。はあ、私もナミネほどの力量があれば……。
ラルクは羽子板で、1人の肩を叩いた。
伝説武官は悲鳴をあげた。
「あんたら、狙いなんだよ」
「言わないなら全員を羽子板で叩きます!」
「貴族のお嬢様からアルフォンス王子の女の人生壊せと頼まれた」
やっぱりカナエさん、色んな人に妬まれてるんだ。5人雇ったってことは少なく見積って5000万円かな。1人いくらか分からないけど。
「あんたら皇室送りにする」
「待ってくれ!」
「給料は前払いされてるだろうがよ!それで当面生きてけ!」
そう言うと落ち武者さんは問答無用で、伝説武官を皇室送りにした。その時、カンザシさんとレオルさんがナミネに駆け寄った。
「ナミネさんカッコよすぎです!」
「またドラマの参考になりました!ナミネさんは僕の憧れです!」
「そんなことないです。私は普通の中学生です!」
そして、タコパが終わるとまた雑談がはじまった。
「とにかく、セナ王女とセレナールの体験談はパンフレットに載せるね」
「ええ、お願いするわ」
「私も」
ラハルさんはノートに取ったメモを確認した。きっちりした人なんだな。あ、色々あって渡すの忘れてた。
「ナミネ、遅くなったけど、撮影お疲れ様」
私は菜の花とかすみ草の花束をナミネに渡した。
「ありがとうございます、ヨルクさん!」
「ナミネ、今日はゆっくり休もうね」
「はい」
やっぱりナミネ可愛すぎる。
その時、カンザシさんがタバコを吸い始めた。
えっ、ここグルグル妖精さんのマンションだよね。って、またみんな笑ってる。
「ねえ、どうして笑うの?私じゃないよね?」
もうっ、どうしてあたかも私が吸っているような雰囲気になるの?
「もう限界。グルグル妖精は誰もタバコ吸わないんだよね。ハッキリ言って迷惑だ。自分家に帰って欲しい」
ラハルさんは窓を全開にした。
「もう傑作ね」
えっ、リリカお姉様……笑ってる?
「リリカお姉様!私じゃないですよね!どうしてみんなあたかも私が吸ったような雰囲気作るの?おかしいよね?」
「あんた、いちいち反応しすぎだ」
もう、本当何なの!他人の空似とかいっぱいあるじゃない。どうして、私とカンザシさんを重ねるの。
「皆さんは何か格闘技やってますか?」
どうしてタバコで騒いでる時にそんなこと聞くの。
「はい、空手やってます」
「ふむふむ、カンザシさんはお強いのですな」
「ナミネさんに比べたら足元にも及びません」
「他の人は何かやってますか?」
「格闘技じゃないけど、毎朝ジョギングしてる」
マモルさんて、他の人より身体つきガッチリしてるけど、ジョギング効果なのかな。
「ふむふむ、良い心がけですな」
「シュリとロクメもちょっとはナミネさん見習え!」
「シュリさんとロクメさんは運動不足ですかな?良くないですな。お便秘になりますぞ」
「ナミネ、恥ずかしいからやめて!どうしてそんなこと言うの!」
もう、私とカンザシさんを重ねたり、ナミネは変なことばかり言うし、恥ずかしい。
「便秘云々はともかくとして、僕は誰がいつトレーニングするかは、その人の自由だと思うけど。少なくとも強制することじゃないよね。そんなにトレーニングしたいならカンザシ1人ですればいいと思う」
やっぱりラハルさんって意見ハッキリ言う人だなあ。確かに、トレーニングといっても、その人によってメニュー全然違うし、人に言われてするものでもないか。
「そうやって、いい子ちゃんぶってても、いつか化けの皮剥がれるぞ、ラハル」
「人のマンションでタバコ吸ってる人に言われたくないけどね」
その時、ナミネがカンザシさんのタバコを取り上げた。
「いけませんなあ、まだお若いのに。血流が悪くなりますぞ?」
ナミネはカンザシさんのタバコの火を扇子で消してゴミ箱に捨てた。あれ、またニンジャ妖精さんの顔が青ざめてる?いったい何なんだろう。
ラハルさんは、ため息をつきながら窓を閉めた。
夜も更け、私たちは部屋を借りて眠りについた。ナミネは疲れていたのか、すぐに眠ってしまった。
「おやすみ、ナミネ」
私はナミネの頭を撫でた。
朝起きて、お手伝いさんの作った朝食を食べると、私たちは紅葉町に帰ることにした。
「また来ます〜!皆さんお元気で」
「ナミネ、映画のDVDまた渡す」
「はーい!」
ナミネは笑顔で手を振りながら、芸能人のみんなとお別れをした。
紅葉町に戻った時にはみんなクタクタだった。
けれど、シュリさんをイジメた人は誰なのか私たちは分からないままだったのである。
……
あとがき。
いつも、ハードモードが多いだけに、比較的平和な回って、書いていて、ちょっと調子狂っちゃうかも。
芸能界編も書きたい場面でしたが、ナミネたちには、ちゃんとした目標があるので、前世を遡って欲しいです。
最後に、シュリをイジメていたのは誰なんでしょうね。
《ヨルク》
グルグル妖精さんのマンションで、カンザシさんと私は弾き語りをした。
正直なところ、私はかなり不安に陥っていた。ラハルさんはイケメンだし、何だかよく分からないけどカンザシさんと双子レベルだと言われるし、ナミネが芸能界に染まって、収入のいい芸能人に惹かれてしまわないか。思うほどに胸が痛んだ。
ナミネのしたいことは応援はするつもりである。でも、ニンジャ妖精さんやサムライ妖精さんがいる中、やっぱり不安だった。カンザシさんに弾き語りしてもらっていた時のナミネは凄く嬉しそうだったし、見ているだけで胸が張り裂けそうだった。
ナミネを取られたくなくて少しナミネに素っ気なくしてしまっているかもしれない。こんなことではダメだ。私のつまらない嫉妬でナミネの人間関係が狭くなってしまっては逆にナミネに嫌われてしまう。
私はナミネの彼氏なのだから、もっと堂々としていたい。
「あの、皆さんの好きなタイプってどんな人ですか?」
ナミネは社交的だから、知り合ってまもない人とでもすぐに打ち解けてしまう。
「僕は、黒髪の腰まであるロングヘアで身長は157cmくらいでスタイルいい思いやりのある女性かな」
「難しい例えですな。元カノさんの写真見せてもらえますか?」
「いいよ」
ラハルさんはナミネに元カノさんの写真を見せた。どんな人なのだろう。やっぱり綺麗な人なのだろうか。
「ふむふむ、確かに黒髪のロングヘアですな。けれど、腰まで長くはありませんな」
「この人とは見た目じゃなくて気が合ったから交際したんだよ」
気が合うか……。私とナミネはどうなんだろう。小説のことはよく話すけど、ナミネは昔の漫画ばかり見てるし、私は深夜アニメを見ていて、聴いている曲も全然違う。
「僕はナミネさんみたいに可愛くておっとりした女の子が好みです」
「カンザシさんってお世辞下手ですね」
ナミネは笑いながらカンザシさんの肩を軽く叩いた。
ん?他のメンバーさんの顔が青ざめてる?どうしてだろう。
「僕もナミネさんみたいに愛嬌があって可愛らしい女の子が好みです」
やっぱり、カンザシさんとレオルさんはナミネのことが好きなんだ。
「ふむふむ、レオルさんは私に興味があるのですな」
こういうやり取り不安になる。カンザシさんは音楽の才能あるし、レオルさんは俳優業もしているし。こういうところに住めるのは、相当稼いでいるのだと思う。大御所になれば、VIPクラスだ。ナミネは何もない私をどう思っているのだろう。
「ロクメさんとシュリさんはどのような女子が好みですかな?」
あれ?この間は何だろう。答えたくないのだろうか。
「エルナさんですかね」
「僕もエルナさんかな……」
「あなたたち、あからさまな嘘ってすぐにバレるわよ?」
え、嘘なの?エルナって、クラスでもそこそこ人気だし、モテるほうなんだけどな。
「僕はカナエさんです」
フタバさんって、可愛らしい系が好みなのか。
「見る目がありますな。カナエさんは家事のエキスパートなのです!結婚すれば、毎日尽くしてもらえますぞ!」
「悪いけど、カナエは私の彼女だから誰にも渡さない」
アルフォンス王子ってハッキリ言うよね。
「なあ、カンザシとレオル、あんたら、これ見ても強気なナミネが好みだと言えるのか?」
突然落ち武者さんはある映像を再生した。
カラーだけど、映像はそこそこ古そうだ。
伝説最上級武官の制服を着た25歳くらいのナミネが更衣室で、脱いだ服をそのままにして出ようとしていた。そこへ、同僚らしい女の子が入って来た。
『ナミネ係長、またですか。これだと、踏んでしまうじゃないですか』
『でも、めんどくさいですし』
『本当、仕方ないですね』
部下?らしき女の子はナミネの脱ぎ捨てた服をロッカーに入れた。
ナミネは更衣室から出てキッチンに行くと、置いてあるお菓子をポロポロ零しながら食べた。
『あ、部長!私もコーヒーお願いします!』
『ナミネ君は人使いが荒いな』
部長は苦笑しながらナミネにコーヒーを入れた。ナミネはコーヒーをポタポタ落としながら飲んだ。
その時、研修生の19歳くらいの若い女の子たちが来た。
『はあ、どっかにいい男転がってないかな』
『え、もう既に彼氏いるじゃん』
『駆け出しミュージシャンなのよ!これじゃあ、友達にも紹介出来ないし将来が不安だわ』
『私も彼氏バイトだけどさ、でも、まだ結婚て歳でもないよね』
『あ、玉の輿に乗りたいなら、こういうパーティーに参加してみてはどうですか?』
ナミネは突然若い子の会話の輪に入っていった。若い研修生たちは、ナミネのパンフレットを眺めた。
『ナミネ係長、婚カツ云々の前に零したお菓子とコーヒー、ちゃんと片付けてください!それに、ナミネ係長みたいにだらしない女だと彼氏に振られますよ?』
『えっ、でも、私の彼氏、毎日家事してくれているんです』
『その彼氏はニートなんですか?』
『時計騎士です』
『えっ、時計騎士!?エリートじゃないですか!写真見せてくださいよ!』
ナミネは部下の女の子に写真を見せた。
画面からでは見えない。どんな人なのだろう。
『めちゃくちゃイケメンじゃないですか!年齢はいくつですか?』
『28歳です』
『はあ、ナミネ係長みたいな美人はだらしなくても、すぐにエリート捕まえられるんですね』
『駆け出しミュージシャンのコンサートで知り合ったんです。出会いはどこに隠れているか分かりませんぞ、若者よ!』
『私、パーティー行きます!』
『私も!』
『私も!』
若い女の子たちは、ナミネが手に持ってるパンフレットを受け取った。
『さて、今日も気合い入れて頑張りますぞ!』
映像はそこで途切れていた。
「まあ、あんたらが前世信じるかはあんたらの判断に任せるけど、今と面影あんだろ」
ナミネは確かに伝説武官をよくしていた。というか、プライベートだけでなく、職場でもだらしなかったの!?
「ナミネさんてチャーミングですね。前世の記憶らしきものはたまに夢で見ます。僕は家事もやってますし、ナミネさんが一生懸命働くなら支えたいと思います」
レオルさんはやっぱりそうか。人が良さそうだもんな。
「まるで、さっきラハルが言ってた好みの女だな。ラハルって面食いだよな」
「普通にさっきの映像の人、僕はかなり好みだけど」
ナミネは成長するにつれて可愛さが増していく。今は幼いけど、高校生にもなれば、今よりずっと可愛くなるだろう。
「僕も前世はあると思っています。大人になったナミネさんはとても綺麗ですね。ナミネさんほどの美しさならモテるでしょう。僕もめちゃくちゃ好みです」
「カンザシこそ、面食いなんじゃないのか」
ラハルさんもナミネに興味があるのだろうか?クールだから分からない。
「僕はただ好みだと言っただけだ。カンザシはいちいち突っかかるからめんどくさい」
ラハルさんとカンザシさんは仲が良くないのだろうか。
「てか、セレナールさんも美人だけど、さっきの映像の女めちゃくちゃ美人!一度でいいから、あんな美人と交際したいなあ」
ルイクルさん、やっぱりセレナールさんのこと、かなり狙ってる。芸能人から好かれるほどの美人さって……。
「僕もセレナールさんがめちゃくちゃタイプだけど、さっきの映像の人、美人すぎる。お持ち帰りしちゃいたいな」
ヨリスケさんまで……。
「僕もセレナールさんが綺麗すぎると思うけど、さっきの映像の人のほうが綺麗な気がする」
セイスケさんも……。
やっぱり不安になってくる。今でもナミネ可愛いのに、大人になるにつれ、どんどん可愛くなるから、街を歩けばよく声かけられてたし、伝説武官の時も同僚の憧れの的だったし、彼氏は私なのに、そんなの無視するから、ナミネが誰かに取られてしまわないかいつもいつも不安だった。
現世でもやはり同じ悩みは出てくるのか。
「私からしたらナミネはやっぱり妹同然だから、幼く見えるな」
「私もミナクさんのことは兄同然の存在なので、これからもずっとそうだと思います」
ミナクお兄様も小さい頃からナミネと一緒にいたからなあ。
「じゃ、顔だけヨルクと別れたら僕がもらってやるよ」
「落ち武者さん冗談キツすぎます。落ち武者さんは仲間なので恋愛対象には入りませんよ」
そうだったんだ。ナミネ、落ち武者さんには結構懐いてるけど、恋愛対象には入らないのか。良かった。
「振られたわね、落ち武者さん」
「別にもう恋なんてずっとしてないけどね?」
「あの、ナミネさんの彼氏ってラルクさんじゃないんですか?」
えっ、さっきセレナールさんがラルクと交際してるって話してたのに、どうしてカンザシさんはナミネの彼氏がラルクだと思ったのだろう。スタジオでナミネとラルクまたイチャイチャしていたのだろうか。
「あ、ラルクは幼なじみです。私、ヨルクさんと交際してるんです」
「え、そうだったんですか。何か意外です」
「あ、セナ王女はラブリーフェアリーなどのサイトを彼氏に見られるのいやなんですけど、皆さんは見てますか?」
もう、ナミネどうしてそんなこと聞くの。私はナミネの幼さに心が振り回されっぱなしだった。
「僕はそういうのは全く興味ありませんが、ラハルとレオルはガッツリ見てます」
「えっ、意外です。カンザシさんが1番見てるかと思いました」
え、またニンジャ妖精さん顔が青ざめている。どうしたのだろう。
「ナミネさん妄想しすぎですよ。実際はラハルとレオルが興味ありありですよ」
「カンザシって、堂々と嘘つくよね。そういうところ嫌い」
「もう末期だね」
カンザシさんの言ってることは事実でないということなのだろうか。何だか、この関係ややこしい。
「レオル、ナミネさんの前だからって、いい子ちゃんぶっても意味ないぞ。対して歌も上手くない演技も下手なくせに、いかがわしいサイトだけはちゃっかり見てるもんな」
「でも、そういうもんじゃないかしら。クラフは表では優等生な委員長だけど、高校に上がる頃には普通に見てるし」
「ユメ!」
ナミネが変な話題振るから、空気乱れたけれど、やっぱりみんな歳頃だなって感じてしまう。けれど、男子トークにグイグイ入っていくナミネもナミネだと思う。
「危ないですなあ。セナ王女はカラルリさんのラブリーフェアリー閲覧を知ってカラルリさんの携帯を真っ二つにしたのですぞ!」
「女性からしたらアウトなサイトって感じですか?」
「そりゃそうよ!あんなの浮気だわ!彼女がいるなら見る必要ないもの」
セナ王女って気が強い。私だったら絶対彼女にしたくないタイプ。
「ということは、レオルとラハルはアウトってことですね」
「本当に見てるなら完全アウトね。彼女いない時期なら仕方ないかもしれないけど、彼女出来たなら見るのやめないと別れを切り出されるわよ」
その時、お手伝いさんがたこ焼き器に混ぜた材料を流し込んだ。たこ焼き器か。一台あったらナミネが喜びそう。
「レオルもラハルもロクメもシュリもほどほどにしろよな」
え、何か増えてる?
「ぼ、僕はそんなに見てないよ」
「僕も忙しいし」
カナエさんがたこ焼きをひっくり返すなり、私もひっくり返しはじめた。そして、お皿に入れた。
「はい、ナミネ、たこ焼きだよ」
「ありがとうございます、ヨルクさん」
「熱いから一気に食べないでね」
「はい」
みんなはたこ焼きを食べはじめた。このたこ焼き、ダシが効いてる。ソースなしでも食べれそう。
「あつつ……ねえ、ラルク、桜木町の鹿の公園って踏み場ないよね」
「まあ、仕方ないだろ。放し飼いだし」
「もう、ナミネ、吐き出さないで。食事中に変なこと言わないで」
私はナミネの吐き出したたこ焼きをほぐした。どうして鹿の話なんかするの。
「あんた、強気なナミネの保護者かよ。まだ子供なんだし少しは自由にさせてやれ」
「でも、ナミネが下品なこと言うから」
「強気なナミネは自分から話しかけて、みんなも楽しんでるだろうが。何も話さないあんたと違って」
はあ、結局は場を盛り上げた人の勝ちみたいな展開か。確かに私はナミネと違ってあまり人に話しかけたりしないけど……。
ナミネがみんなに話しかけるほど私は不安になっているのかもしれない。それにしても、手紙を送ったと聞いてるけど、普通芸能人って、一般の人に返事とか返すものなのだろうか。
不安になりたくないのに、ナミネの社交的さが私を不安にする。
その時、突然落ち武者さんが、シュリさんの袖をめくった。
え、タバコの押し当てた跡?
「あんた、これ誰にされた」
「また、タツマキ妖精さんですか?ラルク、締めようよ」
もう、締めるなんて軽々しく言わないでよ。
「まあ、本当にタツマキ妖精さんならな」
ナミネはシュリさんの手に薬を塗った。
「シュリさん、イジメられてるんですか?」
「え、えっと……」
ん?どうして言わないのだろう。タツマキ妖精ってメンバーがそんなに怖いのだろうか。
「1つ言うならタツマキ妖精はカンザシしか標的にしてないけどね」
え、どういうことだろう。巻き込まれたのだろうか。
「ラハル、どういうことだ」
「ニンジャ妖精がデビューしたての頃だよ。タツマキ妖精とテレビで共演した時、カンザシがタツマキ妖精に『歌は下手なのにどうして有名になったんですか?』て聞いて、その後、カンザシはタツマキ妖精からイジメの的にされたんだよ」
芸能界の裏事情とかよく聞くけれど、イジメってやっぱり気分が悪い。少なくとも私はいい気はしない。
「なるほど。芸能界あるあるってわけか。シュリ、あんた、タツマキ妖精にされたのか?」
「あ、いえ、街で知らない人とぶつかった時に……」
何だか歯切れが悪いな。
「こんなに打ち明けられないなんて、まるで犯人がこの中にいるような感じに思えるね」
「え、でも、みんな仲間じゃないですか」
その時、伝説武官が現れた。階級はどのくらいだろう。伝説武官は真っ先にカナエさんを狙った。やっぱり、アルフォンス王子と交際する限り狙われ続けられるのか。
「ラルク、落ち武者さん!」
「はいよ」
落ち武者さんが伝説武官を扇子で吹き飛ばした後、ナミネは百人一首を全て投げた後、花札で一人一人を拘束した。はあ、私もナミネほどの力量があれば……。
ラルクは羽子板で、1人の肩を叩いた。
伝説武官は悲鳴をあげた。
「あんたら、狙いなんだよ」
「言わないなら全員を羽子板で叩きます!」
「貴族のお嬢様からアルフォンス王子の女の人生壊せと頼まれた」
やっぱりカナエさん、色んな人に妬まれてるんだ。5人雇ったってことは少なく見積って5000万円かな。1人いくらか分からないけど。
「あんたら皇室送りにする」
「待ってくれ!」
「給料は前払いされてるだろうがよ!それで当面生きてけ!」
そう言うと落ち武者さんは問答無用で、伝説武官を皇室送りにした。その時、カンザシさんとレオルさんがナミネに駆け寄った。
「ナミネさんカッコよすぎです!」
「またドラマの参考になりました!ナミネさんは僕の憧れです!」
「そんなことないです。私は普通の中学生です!」
そして、タコパが終わるとまた雑談がはじまった。
「とにかく、セナ王女とセレナールの体験談はパンフレットに載せるね」
「ええ、お願いするわ」
「私も」
ラハルさんはノートに取ったメモを確認した。きっちりした人なんだな。あ、色々あって渡すの忘れてた。
「ナミネ、遅くなったけど、撮影お疲れ様」
私は菜の花とかすみ草の花束をナミネに渡した。
「ありがとうございます、ヨルクさん!」
「ナミネ、今日はゆっくり休もうね」
「はい」
やっぱりナミネ可愛すぎる。
その時、カンザシさんがタバコを吸い始めた。
えっ、ここグルグル妖精さんのマンションだよね。って、またみんな笑ってる。
「ねえ、どうして笑うの?私じゃないよね?」
もうっ、どうしてあたかも私が吸っているような雰囲気になるの?
「もう限界。グルグル妖精は誰もタバコ吸わないんだよね。ハッキリ言って迷惑だ。自分家に帰って欲しい」
ラハルさんは窓を全開にした。
「もう傑作ね」
えっ、リリカお姉様……笑ってる?
「リリカお姉様!私じゃないですよね!どうしてみんなあたかも私が吸ったような雰囲気作るの?おかしいよね?」
「あんた、いちいち反応しすぎだ」
もう、本当何なの!他人の空似とかいっぱいあるじゃない。どうして、私とカンザシさんを重ねるの。
「皆さんは何か格闘技やってますか?」
どうしてタバコで騒いでる時にそんなこと聞くの。
「はい、空手やってます」
「ふむふむ、カンザシさんはお強いのですな」
「ナミネさんに比べたら足元にも及びません」
「他の人は何かやってますか?」
「格闘技じゃないけど、毎朝ジョギングしてる」
マモルさんて、他の人より身体つきガッチリしてるけど、ジョギング効果なのかな。
「ふむふむ、良い心がけですな」
「シュリとロクメもちょっとはナミネさん見習え!」
「シュリさんとロクメさんは運動不足ですかな?良くないですな。お便秘になりますぞ」
「ナミネ、恥ずかしいからやめて!どうしてそんなこと言うの!」
もう、私とカンザシさんを重ねたり、ナミネは変なことばかり言うし、恥ずかしい。
「便秘云々はともかくとして、僕は誰がいつトレーニングするかは、その人の自由だと思うけど。少なくとも強制することじゃないよね。そんなにトレーニングしたいならカンザシ1人ですればいいと思う」
やっぱりラハルさんって意見ハッキリ言う人だなあ。確かに、トレーニングといっても、その人によってメニュー全然違うし、人に言われてするものでもないか。
「そうやって、いい子ちゃんぶってても、いつか化けの皮剥がれるぞ、ラハル」
「人のマンションでタバコ吸ってる人に言われたくないけどね」
その時、ナミネがカンザシさんのタバコを取り上げた。
「いけませんなあ、まだお若いのに。血流が悪くなりますぞ?」
ナミネはカンザシさんのタバコの火を扇子で消してゴミ箱に捨てた。あれ、またニンジャ妖精さんの顔が青ざめてる?いったい何なんだろう。
ラハルさんは、ため息をつきながら窓を閉めた。
夜も更け、私たちは部屋を借りて眠りについた。ナミネは疲れていたのか、すぐに眠ってしまった。
「おやすみ、ナミネ」
私はナミネの頭を撫でた。
朝起きて、お手伝いさんの作った朝食を食べると、私たちは紅葉町に帰ることにした。
「また来ます〜!皆さんお元気で」
「ナミネ、映画のDVDまた渡す」
「はーい!」
ナミネは笑顔で手を振りながら、芸能人のみんなとお別れをした。
紅葉町に戻った時にはみんなクタクタだった。
けれど、シュリさんをイジメた人は誰なのか私たちは分からないままだったのである。
……
あとがき。
いつも、ハードモードが多いだけに、比較的平和な回って、書いていて、ちょっと調子狂っちゃうかも。
芸能界編も書きたい場面でしたが、ナミネたちには、ちゃんとした目標があるので、前世を遡って欲しいです。
最後に、シュリをイジメていたのは誰なんでしょうね。
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