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日常のこととかオリジナル小説のこととか。
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ashita
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性別:
女性
職業:
地主(土地貸してます)
趣味:
漫画やアニメを見るのが好きです。最推しはフーディーニ ♡
自己紹介:
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ブログ、もう書かないと思ってました。

けれど、去年から書き始めた小説によって、過去に書いてた小説も書き始め、ここに載せることにしたのです。

小説は、主に『時間と時間を繋ぐ恋の物語』と『妖精村と愉快な仲間たち』をメインに書いています。
現在は、中高生の武家・貴族・王族が過去を遡るジャンルはダークファンタジーの『純愛偏差値』という小説に力入れています。
純愛偏差値は私の人生を描いた自伝です。
終わることのない小説として書き続ける予定です。

純愛偏差値は今年100話を迎えました。
私にとって、はじめての長編です。キャラクターも気に入っています。
が、走り書きに走り書きしてしまったので、1話から書き直すことにしました。これまで書いたものは鍵付けて残しています。

元々このブログは病気の記録用として立ち上げたものですが、小説載せるようになってからは、ここは出来るだけ趣味的なことを綴りたいと思っております。
病気の記録や様々な思いを綴るブログは移転済みなのです。

ただ、今は日記は個人的な徒然、或いはお知らせとして綴ることが多いかと思います。

小説、ぼちぼちマイペースに書いてゆきます。

よろしくお願い致します。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

お知らせ。

イラストは現在「ナノハナ家の日常」に載せております。サイドバーにリンクあります。

また、「カラクリよろずや」にて無料のフリーイラスト素材配布もはじめました✩.*˚

フリーイラスト素材も増やしていく予定です(*'ᴗ'*)

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

模倣・無断転載などは、ご遠慮ください。

ブログの小説はフィクションであり、登場人物・団体名などは全て架空です。

小説・純愛偏差値に関しましては、武家名・貴族名(程度による) / 及び、武官の階級 / 扇子・羽子板・花札・百人一首・紙飛行機などのアイテム使用方法の模倣の一切を禁じております。

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X @kigenzen1874

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〈資格履歴〉

2008年09月09日
→さし絵ライター3級 合格
2010年02月10日
→セルフ・カウンセリング
ステップ2 合格
2011年05月28日
→セルフ・カウンセリング
指導講師資格審査 合格
2012年10月25日
→環境カオリスタ検定 合格
2025年01月20日
→鉛筆デッサンマスター 合格
→絵画インストラクター 合格
2025年03月07日
→宝石鑑定アドバイザー 合格
→鉱石セラピスト 合格
2025年04月07日
→茶道アドバイザー 合格
→お点前インストラクター 合格
2025年04月17日
→着物マイスター 合格
→着付け方インストラクター 合格
2025年05月19日
→サイキックアドバイザー 合格
→サイキックヒーラー 合格
2025年07月01日
→アンガーカウンセラー 合格
→アンガーコントロール士 合格
2025年08月04日
→漢方コーディネーター 合格
→薬膳調整師 合格

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〈資格証明バナー〉

鉛筆デッサンマスター®認定試験資格取得証明
絵画インストラクター資格資格認定証
宝石鑑定アドバイザー資格認定試験資格取得証明
鉱石セラピスト資格資格保持証明
茶道アドバイザー資格認定試験資格取得証明
お点前インストラクター資格資格認定証
着物マイスター®資格認定試験資格取得証明
着付け方インストラクター資格資格認定証
サイキックアドバイザー®資格資格証明
サイキックヒーラー資格資格保持証明
アンガーカウンセラー®資格資格保持証明
アンガーコントロール士資格資格認定証
漢方コーディネーター®資格認定試験資格保持証明
薬膳調整師®資格認定試験資格保持証明
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純愛偏差値 未来編 一人称版 47話

《ヨルク》

もしも、記憶が抜けた1週間のことを、私がちゃんと割り切れていれば。あの時、ナミネを疑いナミネを突き放さなければ。
カナミさんはクラスのど真ん中で辱めを受けることはなかったし、アルフォンス王子のものも切断されることはなかった。

全て私のせい。私のせいなのだ。
私はナミネを突き放して取り返しのつかないことをしてしまった。

カナミさんは1週間経たないと元に戻らない。
あれからもナミネはカナミさんを攻撃した。カナミさんは酷い状態になり、閉鎖病棟で暴れまわっているらしい。
こんなことなら、ナミネの話をちゃんと聞くんだった。

もう、周りの人を巻き込ませない。
二度とナミネを突き放さない。
そう決めた頃、ナミネから、ラルクが本当に好きなのは森の湖にいるセレナールさんで、ラルクは時を超えた恋愛をしようとしていると聞かされた。
もし、ラルクと森の湖にいるセレナールさんの恋愛が成就してしまえば、また歴史が変わってしまう。そうなれば、もう一度、私とナミネは交際していた事実を忘れてしまう。ラルクは、どうして自分のことしか考えられないのだ。

あれ、でも、引っかかることがある。
森の湖を抜けて誰もいない古い民家が並ぶところにあるレストランで……。
『は、はい、お代官様』
『あんた全然変わんねえな』
記憶を失って、みんな初対面のはずだったのに、落ち武者さんは、ナミネに『変わらない』と言った。まるで、ナミネのことを知っているかのように。
私は落ち武者さんを疑った。
「ねえ、落ち武者さん、あの時、古い民家が並ぶとこにあるレストランでナミネに『変わらない』って言ったよね?落ち武者さん、まさか記憶失ってなかったの?」
「全て覚えてたよー!でも、あの時、あんたらに事実話しても信じてくれてたわけ?まさか、あんたらが拗れたこと僕に責任転嫁するつもりじゃないよね?」
やっぱり覚えていたのか。別に私は責任転嫁するつもりではない。でも、覚えてるなら覚えてるで黙っていることもないと思う。けれど、確かに、あの時、落ち武者さんが事実話してもナミネは悩んだだろうし。もう何が正しいのか分からない。
「落ち武者さん、だったら、せめて、覚えていることをみんなに話すべきだったんじゃないですか?私とヨルクさんの仲が拗れるの見て楽しかったですか?」
やっぱりナミネは怒るよな。
「あんたらさ、何かあれば僕に全て丸投げかよ!自力で思い出そうともしないで!だから、別れろと言ったんだよ!その程度の関係ならな!」
その程度の関係……。何も知らないくせに。遠い遠い昔の私の暗殺さえなければ、ナミネと私は普通の恋人でいられた。
「落ち武者さん、ムカつきます。今から森の湖に行って、そこで生涯を過ごしてもらいます」
ナミネは呼び出しカードでキクスケさんを呼んだ。
「分かった。あの時、あんたらに忠告しなかった分、今回は全力を尽くす!だから、ここで仲間割れはやめろ!」
「分かりました。二度と私を陥れないでください」
ナミネは落ち武者さんを1発殴るとキクスケさんを番人部屋に戻した。え……エルナが殴られてる?落ち武者さんを庇ったのか?
「あんた、エルナを殴るな!」
落ち武者さんは、1分前に時間を戻し、必然的にキクスケさんが現れた。ナミネは素早く、番人?だろう人を5人呼び出した。
「キクスケ、今すぐラルクと森の湖にいる姉さんを交際させろ!」
「残念ながらそれは出来ません。歴史を変えるなどと規則に反したことは出来ません」
番人が6人。いったいどうなるのだろう。落ち武者さんも、エルナが好きなら好きで一言言ってくれればいいのに。
「では、私が呼び出した番人さん。落ち武者さんを徹底的に私に従わせ、落ち武者さんを森の湖に連れて行き、そこから出さないでください!」
「待て!分かった!あんたにはもう逆らわない!けれど、エルナを殴ることだけはやめろ!」
「はい?何かあれば全て私に責任転嫁ですか?落ち武者さんが言ったセリフですよ!人には自分で記憶思い出せと言ったわりに、エルナさん1人守れず責任転嫁ですか!落ち武者さんは自己中です!ワガママです!あなたの親は貧乏の脳なしです!いい加減にしてください!」
こうなった時のナミネは手が付けられない。ナミネに何かあれば、ナノハナ家が動く。そうなれば、いくら抗議しても悪者にされてしまう。
「分かった。僕の負けだ。あんたのこと好きだった。だから、空白の1週間黙ってた」
って、いきなり告白?そもそも本当なのか?
「セルファの言ってることは本当よ!セルファはナミネのことが好きで、たびたび私に相談してたわ!」
「白々しい嘘も甚だしいですね。落ち武者さんはエルナさんが殴られて、また私を陥れようとしていたではありませんか。私、ミドリお姉様のことで辛いんです!幸せだった日常が突然壊れてしまったんです!私だってみんなみたいに普通に生きたかったです!でもどうすればいいか分からないんです!」
ナミネは泣きはじめた。私はナミネを抱き締めた。過去のニュース記事でも見たけれど、ミドリさんの死に方は尋常ではない。
「悪かった。今からはあんたに尽くす。だから、戻らない過去より、今の仲間を見ろ」
ナミネはしばらく泣いていたが、番人たちが戻った頃、ナミネは落ち着きはじめた。正直ほっとした。伝説最上級武官の資格を取ったナミネは遥かに強くなった。何かあれば、力で人を縛りかねない。

数日後、私たちはまたナミネの部屋に集まり、話し合った。
「とりあえず、カップル日記から見るぞ」
私たちはカップル日記を見た。
えっ、遠い昔のセレナールさんとラルクがカップル日記をはじめてる?私はラルクと遠い昔のセレナールさんのカップル日記を開いた。

『セレナール先生と交際しました。
時を超えての恋愛ですが、やっぱり好きな人と交際したいので、自分の意思を貫きました。
今後は僕が森の湖に通います』
いったいこんな最短でどうやって殆ど知らない森の湖にいるセレナールさんを口説いたのだろう。

『未来から来たラルクと交際しました。
携帯とやらをもらいました。
時を超えての恋愛。
はじめての経験だけどラルクを大切にします』
いったい何が起きているのだ。私にはさっぱり分からなかった。

私はコメント欄を見た。

『セレナール:ラルク、考え直して!そんな恋愛成り立たないわ!それに歴史を変えたことになるのよ!皇太子様と交際できなければ、現世に支障が及ぶわ!』
『セナ:何だかよく分からないけど、私は祝福するわ』
『カナエ:カナエも祝福します』
『ユメ:いったいどうなってるの?幸せならそれでいいかもしれないけど』
つまり、現世のセレナールさんのみが不利になったというわけか。こんな恋愛、続くわけがないのに。ラルクも馬鹿だな。

一度退会したアルフォンス王子は、また再開して、カナエさんと仲直りし、カナエさんはアルフォンス王子の別荘に住んでいるわけか。
ユメさんとクラフも順調。
セナ王女とミナクお兄様も上手くいっているようだ。
「このままだと、ラルクは間違いなく姉さんとは上手くいかず、どん底に落ちるね」
けれど、こんなのラルクの自己責任じゃない。
「もう別れさせたほうがいいのでしょうか」
「もう遅いね。歴史は変わってしまったからね?」
そういえば、時を超えた恋愛と言えば、ナミネがラハルさんと映画撮影してたよな。ラストどうなったんだろう。
「ナミネがラハルさんと撮影した花夢物語は最後どうなるの?」
「ラハルさんは何度ピアノを弾いても過去には戻れず2人は別れます」
ハッピーエンドではないのか。歴史は変えられないということなのだろうか?
「そっか、悲しい話なんだね」
「それでも、とても愛し合ってました。その愛が長く続かなかったというだけの話です。ラルクも、少しでも幸せになれたのなら、私はそれでいいと思います。それと、ヨルクさんの制服とパンツ返します」
「う、うん」
彼女から追い剥ぎにあった私は複雑な気持ちだった。あの後は、落ち武者さんがブレザーで隠してくれたんだっけ。
「あ、しばらく泊まり込みなら洗濯物はここに入れて」
「じゃ、そうする」
その時、玄関のチャイムが鳴った。落ち武者さんは猛スピードで玄関に行った。しまった。私も向かわなくては。
私は急いで階段を下りた。

「で、あんた誰?」
「この家の者だけど。君は誰かな?ナミネの新しい友達かな?」
「へえ、強気なナミネに兄がいたのかよ。全然似てないな」
ナルホさん!?いつ戻って来たのだろう。とにかく私はナルホさんに駆け寄った。
「ナルホさん、帰ってきてたの?これからはこっちで住むの?」
「一昨日、妖精村に着いた。紀元前村で転校手続きして来たから明日から、また妖精村学園に通うよ」
そっか。ナルホさん、これからはずっとここにいるんだ。その時、ナミネがナルホさんに抱き着いた。
「ナルホお兄様!」
離れていてもナミネはやっぱりナルホさんのこと大好きなんだな。
「ヨルクさん、すみません。今日はナルホお兄様とお風呂に入ってナルホお兄様の部屋で寝ます。ヨルクさんたちは私の部屋使ってください」
「うん、分かった。積もる話もあるだろうし、ゆっくりしてね」
……何故、ニンジャ妖精さんがいるのだろう。カンザシさんがナミネに会いに来たのかな。
「突然なんだけど、ナミネとカンザシさんは僕の部屋に来てくれるかな?」
「はい……」
えっ、何の話だろう?私は突然不安になった。
「ナルホさん、私もナミネに着いてていい?」
「分かった。じゃあ、ヨルクだけね」
私は不安なまま階段を上がった。

ナルホさんの部屋は全然変わっていなかった。ほんのり植物の香りがしている。
って、どうして落ち武者さんもいるの!?
「本題に入るね」
そう言うと、ナルホさんは1枚の書類を机に置いた。落ち武者さんは、すかさず書類を手に取った。
「紀元前村にいた時、ナヤセスさん、ナヤレスさん以外に、お父様の子がいるか調べていたんだ。すると、カンザシさんのお母様がヒットした。僕は、休みを取ってカンザシさんの実の母親に会いに行ったんだ。すると、確かに17年前頃、お父様と交際していたって言ってた。その交際期間にお父様の子供が出来たんだけど、お父様はナノハナ家に戻り、カンザシさんとお母様とはあまり会わなくなってしまったんだよね。お父様はカンザシさんのお母様に養育費は払っていたものの、マタニティブルーになったカンザシさんのお母様はパチンコに使ってしまったんだ。お父様からの養育費を。カンザシさんが生まれてからは、カンザシさんはお母様から虐待を受け、僕のお母様が一般家庭にカンザシさんを預けたんだ。だから、カンザシさんの今の戸籍はカンザシさんの育ての親のところに入っているよ。お父様は、今も養育費をカンザシさんの実家に払い続けてる。でも、どうしてか、カンザシさんには1円も入ってないんだよね」
私は頭の中が真っ白になった。カンザシさんとナミネが実の兄妹だなんて……。カンザシさんは、明らかナミネに恋愛感情があるかのような素振り見せてたし、とてもじゃないけど、普通の兄妹だなんて受け入れられない。
ナミネはカンザシさんとも、一緒にお風呂に入ったり、一緒の布団で寝たりするのかな。そんなのまるで、赤の他人の男女がしているみたいじゃないか。
落ち武者さんは、書類を机に置いた。ナミネは書類を手に取った。私も内容を見た。
DNA鑑定。カンザシさんとナミネのお父様が親子である確率。99.999999996%……。カンザシさんとナミネは間違いなく兄妹だ。私は残酷な夢を見ているようだった。
「ふむふむ、私とカンザシさんは血縁者のようですな。カンザシお兄様、これからは兄妹として仲良くしましょうね」
あれ?カンザシさん、少し泣いてる?
「はい、突然のことで驚きましたが、これからはナミネさんのこと、妹として大切にします。普通の兄妹のように長い時間一緒に過ごせなかったのは、とても残念ですが。これからは、ナミネさんとは深い関係になりたいと思います」
深い関係って何?まさか、ナミネと恋愛関係になろうとしてるの?
「カンザシお兄様、私、カンザシお兄様のこと、大切にします。たくさん思い出作りましょうね」
ナミネ……どうしてカンザシさんのこと抱き締めるの。私は見ていられなくて泣きながらナルホさんの部屋を出てナミネの部屋に入った。

その時、ナミネが私を抱き締めた。
ってか、ナルホさんと落ち武者さんもいる?
「ヨルクさん、どうして泣くんですか!」
「だって、この前の今日なだけに、いきなり兄妹だなんて……。受け入れられなくて。私の中ではまだナミネとカンザシさんは赤の他人で……。ナミネ、カンザシさんのこと気に入ってるし、私から離れていかないか不安で不安で仕方なくて。ナミネがカンザシさんとも一緒にお風呂に入るなら……私……」
ナミネは袖で私の涙を拭いた。こんなかっこ悪い姿見せたくなかった。また、ナミネを疑ってる自分が情けない。
「カンザシさんのことは兄として親睦を深めたいだけです。私はヨルクさんだけです!私のこと信じられませんか?」
「顔だけヨルク、あんたちょっと落ち着け。どう足掻いても強気なナミネとカンザシは兄妹なんだから、お風呂云々の制限は流石に束縛だろ!」
そんなこと分かってる。でも、気持ちが着いていかない。
「まず、君たち2人の名前はなんて言うのかな?」
「セルファだけど?」
「エルナよ」
「何年生?」
「僕もエルナも中学2年生だ」
「そっか、僕も中学2年生。こっちに戻って友達全然いないから、仲良くしようね」
何故か、落ち武者さんとエルナとナルホさんは2年というだけで、突然距離が縮まった。
「で、話しにくいんだけど、カナエはカンザシさんとぶつかった時に、お互いの苛立ちの感情が入れ替わったみたいなんだ。だから、今戻すね」
そう言うと、ナルホさんは呼び出しカードを手に持った。え、呼び出しカード?どうしてナルホさんが持ってるの?
「お呼びでしょうか」
「カナエとカンザシさんの苛立ちの感情、元に戻してくれるかな」
「かしこまりました。5分後、2人の感情は元に戻ります。では、これにて失礼」
一瞬のやり取りだった。
「ナミネ、ナミネとカンザシさんが兄妹だっていうのは、学校のみんなにも、芸能界でも話しちゃダメだよ」
「流石はナルホお兄様、私が芸能活動していることをもうご存知なのですね!」
「こっちのホテルでテレビ付けたらナミネがコマーシャルに出ててビックリしたよ。で、ラルクはどうしたのかな?」
そうだ、ラルクのこと。ナルホさんにちゃんと話さないと。私がナミネと交際していることも。
「ラルクは森の湖で姉さんと時を超えた交際楽しんでるけど?」
「そっか。セルファの昔のお姉様とラルクが時を超えた交際をしてるんだね。ナミネはそれでいいの?」
やっぱりそうなっちゃうか。
「正直、ラルクから現世のセレナールさんではなく、森の湖にいるセレナールさんのこと好きだから森の湖に通うって聞いた時はビックリしましたが、私、ラルクを応援することにしたんです」
「分かった。カナエも元に戻ったことだし、ラルクの話はゆっくりしていこう」
ゆっくりか。既に2人は交際しているのに間に合うのだろうか。けれど、ナルホさんはいまさっき帰ってきたばかりで、こっちのこれまでの事情を全く知らない。
「今日はナルホさん帰ってきたし、天ぷら作るね」
「別にいいよ。ナノハナ食堂のご飯食べるから」
「いつもナミネのお弁当も作ってるし、せめて、私からの気持ちだと思って受け取って。これからはずっとこっちにいるんだし」
「ナミネのお弁当って?」
しまった。先に言うの忘れてた。その時、ナミネが私の作ったお弁当の写真一覧をナルホさんに見せた。
「へえ、ヨルクって昔から料理好きだったけど、まだ続けてたんだ」
「ナルホさん、私ナミネと真剣交際してる」
え、この間は何?やっぱり私じゃなく、ラルクを婿にって考えていたのだろうか。私は少し気を落とした。
「え、ナミネがヨルクと!?ラルクじゃなくて?」
「平和ボケなあんたさ、ラルクは姉さんと時を超えた交際してるって言ったの聞こえてなかったのかよ!」
「ナルホお兄様、確かにヨルクさんは昔から女にだらしないし、すぐに女に変な感情抱くし、いやらしいサイトも見てるし、森の湖では水浴びしてる妖精口説くし、とにかく女にはだらしないですが、私、将来的にはヨルクさんと結婚するんです。ヨルクさんのこと好きなんです!」
ナミネ……。どうして普通に紹介してくれないのか分からないけど、私は嬉しくてまた泣いた。
「そっか、ナミネ、幸せになったんだね。良かった。ずっと心配してた。ナヤセスさんもメールでチラッと言ってたけど、ナミネ、愛されてるんだね」
とりあえず、認めてくれてる……?
「しかし、ラルクが歴史を変えてしまったことで、ナヤセス殿とロナさんが恋の危機ですぞ!」
確か、ナヤセスさんとロナさんて無自覚で惹かれ合ってたんだっけ。はたらから見たら恋に見えるけど、本人は否定してたな。
「そういえば、ミナクさん元気?」
「うん、やっと女遊び抜け出してまともな道歩きはじめたよ。今は第6王女のセナ王女と交際してるよ」
ナミネは以前のミナクお兄様の写真と今のミナクお兄様の写真をナルホさんに見せた。
「え、何だかもう僕がいない間に色んなこと起きてて着いていけないよ。でも、ラルクのこと心配だし、今から第4居間で話し合おうと思う」
「そうするしかないな。ラルクもそうだけど、一目惚れカラルリも危ないし、平和ボケなあんた、励ましてやれよ」
私たちは第4居間に向かった。ラルクは無事でいられるのだろうか。どうして現世のセレナールさんじゃダメなのだろう。

第4居間に行くと、誰が呼んだのかグループのみんなが来ていた。そして、ナナミさんとリリカさんがいると思ったら、ラハルさんまで来てる!?
「え、ナルホ?全然変わってない」
「ナルホ、お前小さい頃のまんまだな」
リリカお姉様、ミナクお兄様……。
「ええっと、ここにいるみんながナミネの友達かな?」
「はい。元々はラルクを通してのメンバーです」
「あ、ナルホさん、キッチン借りるね」
「じゃ、僕も行く」
え、どうして落ち武者さんが着いてくるの?でも、この人数だし、いたほうが料理もはかどるか。
私と落ち武者さんはキッチンへ向かった。

えっと、小麦粉、小麦粉。
「あんた、このまま、強気になれないナミネとカンザシを一緒にお風呂に入ることも許さず、一緒に寝ることも許さないのかよ」
「さっきは、ビックリしただけで、今はナミネの好きにさせようと思ってるから!」
もういきなり何なの。落ち武者さんはすぐ人のプライベートに踏み込んでくる。
「だったら言う。カンザシとレオルは完全に強気なナミネに惚れてる。恐らくラハルもな。カンザシとラハルは遠い前世、強気なナミネと交際してた。そして、2人は前世の記憶を覚えてるだろう。この映像見ろ!」
「うーん、それとなくカンザシさんとレオルさんがナミネに気があるのは気付いてたけど……交際してたのがナミネなら、ナミネも映像見るべきだと思う」
私はメールでナミネを呼び出した。ナミネはすぐにキッチンに来た。
「はいはい、何ですかな?」
「強気なナミネ、あんた、遠い昔、カンザシともラハルとも交際してた。この映像見ろ!」
落ち武者さんは携帯を固定させて映像を再生した。私は料理をしながら、映像を見た。
映像は、言うほど昔のものではない気がする。
ラハルさんのほうは高級マンションか。
相変わらず、ナミネはリビングに仕事着を脱ぎっぱなしにすると、ソファーに寝転び、お菓子をポロポロ零しながらテレビを見ている。
人というものは何世紀経っても変わらないものなのだろうか。
カンザシさんのほうは、ワンルームのかなりくたびれたアパート。2人で住むには狭そうだ。
それにしても、カンザシさんも家事全般をしていたのか。
ナミネはラハルさんともカンザシさんとも関係を持っていた。
少しは胸が痛んだが、もう折れたくなかった。今のナミネの彼氏は私だから。
映像を見終わったナミネは私を後ろから抱き締めた。
「ヨルクさん、記憶にはありませんが、カンザシさんとラハルさんと会うたびに懐かしい気持ちになっていた理由が分かりました。でも、これはこの時だけのものです。ラハルさんとは良き仕事仲間ですし、カンザシさんのことは兄として接していくつもりです。私が好きなのはヨルクさんだけです!揺るがないでください!」
ナミネは私だけを想ってくれている。だったら、私もイケメン男子に惑わされない!
「ナミネ、さっきは取り乱してごめんね。過去にナミネがカンザシさんとラハルさんと交際してたのは分かったから。虹色街で会ってた時も、それとなく気付いていたし。現世では、ナミネとカンザシさんは兄妹だから、ナミネがカンザシさんと一緒にお風呂に入っても一緒に寝ても口は挟まないからね」
ナミネが実の妹だと知ってもカンザシさんはナミネを想い続けるだろう。それでも、私はナミネを誰にも渡さない。
「ヨルクさん……大好き……」
ナミネは子供に戻ったみたいに私から離れなかった。
「で?顔だけヨルクは女子高生の変なサイト見てるけど、強気なナミネはどこまで許せるわけ?甘えセナは一目惚れカラルリの携帯真っ二つに割ってたけど?」
どうして今そんなこと聞くの!せっかく私とナミネの関係が順調なところなのに。
「ナミネ、ナミネがいやなら見ないからね」
「私はネットまでなら構いません。けれど、同級生など、身近な人の水着写真や下着写真の保存はいやです」
「ナミネ、それは絶対にしないから!同級生からのメールも最近見なくなったし、身近すぎる人は返って気持ち悪いというか、ナミネがいるのに、私と交際するためにハニートラップなんて有り得ないから!」
「分かりました。ヨルクさんを信じます」
私とナミネは再度抱きしめ合った。
ナミネ、私は絶対にナミネを手放さないからね。私はナミネの菜の花の香りに包まれていた。

この時の私は、時間の進みが遅いことに全く気付いていなかった。

……

あとがき。

ついに、ナノハナ家 長男であるナルホが紀元前村から戻ってきました。
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