日常のこととかオリジナル小説のこととか。
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ashita
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漫画やアニメを見るのが好きです。最推しはフーディーニ ♡
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ブログ、もう書かないと思ってました。
けれど、去年から書き始めた小説によって、過去に書いてた小説も書き始め、ここに載せることにしたのです。
小説は、主に『時間と時間を繋ぐ恋の物語』と『妖精村と愉快な仲間たち』をメインに書いています。
現在は、中高生の武家・貴族・王族が過去を遡るジャンルはダークファンタジーの『純愛偏差値』という小説に力入れています。
純愛偏差値は私の人生を描いた自伝です。
終わることのない小説として書き続ける予定です。
純愛偏差値は今年100話を迎えました。
私にとって、はじめての長編です。キャラクターも気に入っています。
が、走り書きに走り書きしてしまったので、1話から書き直すことにしました。これまで書いたものは鍵付けて残しています。
元々このブログは病気の記録用として立ち上げたものですが、小説載せるようになってからは、ここは出来るだけ趣味的なことを綴りたいと思っております。
病気の記録や様々な思いを綴るブログは移転済みなのです。
ただ、今は日記は個人的な徒然、或いはお知らせとして綴ることが多いかと思います。
小説、ぼちぼちマイペースに書いてゆきます。
よろしくお願い致します。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
お知らせ。
イラストは現在「ナノハナ家の日常」に載せております。サイドバーにリンクあります。
また、「カラクリよろずや」にてフリーイラスト素材について考えるブログはじめました✩.*˚
不定期に更新していく予定です。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
模倣・無断転載などは、ご遠慮ください。
ブログの小説はフィクションであり、登場人物・団体名などは全て架空です。
小説・純愛偏差値に関しましては、武家名・貴族名(程度による) / 及び、武官の階級 / 扇子・羽子板・花札・百人一首・紙飛行機などのアイテム使用方法の模倣の一切を禁じております。
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X @kigenzen1874
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けれど、去年から書き始めた小説によって、過去に書いてた小説も書き始め、ここに載せることにしたのです。
小説は、主に『時間と時間を繋ぐ恋の物語』と『妖精村と愉快な仲間たち』をメインに書いています。
現在は、中高生の武家・貴族・王族が過去を遡るジャンルはダークファンタジーの『純愛偏差値』という小説に力入れています。
純愛偏差値は私の人生を描いた自伝です。
終わることのない小説として書き続ける予定です。
純愛偏差値は今年100話を迎えました。
私にとって、はじめての長編です。キャラクターも気に入っています。
が、走り書きに走り書きしてしまったので、1話から書き直すことにしました。これまで書いたものは鍵付けて残しています。
元々このブログは病気の記録用として立ち上げたものですが、小説載せるようになってからは、ここは出来るだけ趣味的なことを綴りたいと思っております。
病気の記録や様々な思いを綴るブログは移転済みなのです。
ただ、今は日記は個人的な徒然、或いはお知らせとして綴ることが多いかと思います。
小説、ぼちぼちマイペースに書いてゆきます。
よろしくお願い致します。
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お知らせ。
イラストは現在「ナノハナ家の日常」に載せております。サイドバーにリンクあります。
また、「カラクリよろずや」にてフリーイラスト素材について考えるブログはじめました✩.*˚
不定期に更新していく予定です。
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模倣・無断転載などは、ご遠慮ください。
ブログの小説はフィクションであり、登場人物・団体名などは全て架空です。
小説・純愛偏差値に関しましては、武家名・貴族名(程度による) / 及び、武官の階級 / 扇子・羽子板・花札・百人一首・紙飛行機などのアイテム使用方法の模倣の一切を禁じております。
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〈資格履歴〉
2008年09月09日
→さし絵ライター3級 合格
2012年10月25日
→環境カオリスタ検定 合格
2025年01月20日
→鉛筆デッサンマスター 合格
→絵画インストラクター 合格
2025年03月07日
→宝石鑑定アドバイザー 合格
→鉱石セラピスト 合格
2025年04月07日
→茶道アドバイザー 合格
→お点前インストラクター 合格
2025年04月17日
→着物マイスター 合格
→着付け方インストラクター 合格
2025年05月19日
→サイキックアドバイザー 合格
→サイキックヒーラー 合格
2025年07月01日
→アンガーカウンセラー 合格
→アンガーコントロール士 合格
2025年08月04日
→漢方コーディネーター 合格
→薬膳調整師 合格
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〈資格証明バナー〉

2008年09月09日
→さし絵ライター3級 合格
2012年10月25日
→環境カオリスタ検定 合格
2025年01月20日
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→絵画インストラクター 合格
2025年03月07日
→宝石鑑定アドバイザー 合格
→鉱石セラピスト 合格
2025年04月07日
→茶道アドバイザー 合格
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2025年04月17日
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→着付け方インストラクター 合格
2025年05月19日
→サイキックアドバイザー 合格
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2025年07月01日
→アンガーカウンセラー 合格
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2025年08月04日
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〈資格証明バナー〉

純愛偏差値 未来編 一人称版 25話
《ナミネ》
私たちは、カラルリさんを助けるために、みんなでバイトした。昨日は深夜の3時半までバイトした後、キクリ家で泊まった。
朝起きたらヨルクさんが隣で寝ている。
昨日のヨルクさんのバイトと制服姿カッコよかったな。いっぱい写真に撮っちゃったし、カップル日記にも載せちゃった。
『みんなでバイト。
ヨルクさんのバイトの制服姿』
私は他のメンバーのカップル日記を見た。
『最近はカラルリとFメモリイ出来てないけど、私のために、バイト掛け持ちしてくれている♡』
セナ王女、全然反省してない。ちゃんとカラルリさんに謝らないと別れ切り出されちゃうかもしれないのに。
『クラフと交際することになった。
今度こそ幸せになる』
ユメさん、カップル日記はじめたんだ。委員長と幸せそう。
昨日のバイトで疲れたのか、カップル日記みんな投稿してないな。私は制服を着て、第3居間に向かおうとした。
「ナミネ」
「ヨルクさん、起きましたか?」
「こっち来て」
「はい」
私はヨルクさんに近付いた。ヨルクさんは私を抱き締めた。ヨルクさんの紅葉の香り。私の好きな香り。
でも、ヨルクさん疲れてる?大丈夫だろうか。
私とヨルクさんは、しばらく抱き締め合って、第3居間に行った。
第3居間に行くと、やっぱりみんな疲れているようだった。私たちはキクリ食堂の朝食を食べると学校へ向かった。
カラルリさんのバイトを手伝ってから1週間が経った。毎日毎日終わるのは深夜の3時半。みんなもうクタクタだった。
そんなある日、カラルリさんはバイトの途中に倒れた。近くの病院では過労と診断された。セナ王女は泣きながらカラルリさんを抱き締めた。
「カラルリ、ごめんなさい。指輪の残りの代金は私が払うわ!カラルリを失うかと思うと気が気じゃなかった。私何も分かってなかった。二度とカラルリに無理をさせない!」
「セナさん……」
やっとセナ王女も気付いてくれた。これからは互いを大切にし合ってね。
9月も後半に差し掛かっていた。
昼休みに私は、いつもの広場に行った。
「今日もヨルクさんの手作り弁当ですな」
私は写真に撮った。
私はカテゴリ分け出来る画像フォルダのアプリをダウンロードしている。少し前にヨルクさんに話したら、ヨルクさんもダウンロードをした。
「ナミネ、もうすぐ生理だよね。今度は大きなナプキンとショーツは2枚入れといたから、使って」
え、みんないるのに……。嬉しいけどやっぱり恥ずかしい。でも、ヨルクさんは私のこと気遣ってくれてるんだよね。
「あ、ありがとうございます」
私はヨルクさんからポーチを受け取った。
「私、生理来てない」
その瞬間、みんながセナ王女を見た。
「セナさん、遅れてるだけじゃないかしら?」
「ねえ、ラルク、どう思う?」
「ちょっと怪しいな」
肝心のカラルリさんは、携帯を見ている。いったい何をそんなに真剣に見ているのだろう。気になった私は、自分の携帯からカラルリさんの携帯にアクセスをした。
え、何これ……。
カラルリさんは駆け出しミュージシャンのフェアリーチューブを見ていた。チューリップ妖精さん……。聞いたことないな。でも、いくら駆け出しでも、ビキニで歌ってるだなんて、こんなのセナ王女が見たらどうなるのだろう。
それだけじゃない。カラルリさんはチューリップ妖精さんの中でもテンネさんが推しらしく、テンネさんのフェアリーケーに度々コメントをしていた。
『テンネ可愛すぎ』
『テンネのビキニ姿癒される』
『テンネとデートしたい』
『次のコンサート絶対行く!』
『テンネと温泉旅行行きたい』
『テンネと混浴したい』
『テンネから頬っぺに口付けされるの楽しみ!テンネといっぱい密着する!』
(以下略)
コンサートでのチェキは、頬っぺに口付け15万円、密着20万円……。
「ねえ、ラルク、どう思う?」
「まあ、人によるんじゃないか?」
「完全アウトだな」
「ナミネ、何見てるの?」
あっ、ヨルクさん……。私は慌てて携帯を閉じようとしたけれど、間に合わなかった。
「ナミネ、こういうの良くないと思う。恋人同士でもプライベートあるのに、まして距離のあるカラルリさんの見るなんて、ナミネは同じことされていい気するの?しないよね?」
「顔だけヨルク、誓約書忘れたのかよ」
落ち武者さんの言葉にヨルクさんは黙り込んだ。
「私だったらいやだな。いくら駆け出しミュージシャンとはいえ、ビキニ姿だし、写真会は頬っぺに口付けとか密着とか。彼女いるのに、こういうのおかしい気がする。逆にカラルリさんはセナ王女が推しに頬っぺに口付けされたり、推しと密着してたらどうなのかな」
「ナミネ、私はこういうフェアリーチューブは見ないよ。何だか全員整形しているような感じもするし、写真会は明らかぼったくりだし。でも、ナミネに推しがいるなら応援するよ」
ヨルクさん……。やっぱり恋人って難しいよ。相手は駆け出しミュージシャンで、浮気とまではいかないし。でも、多くの彼女がいやがる気がするのは私だけなのかな。
「何だか分からないです。ミュージシャンて2次元とも言われていますし、浮気とまではいかないし、でも、いやなものはいやだし……。分かんないよ……」
私は何故か涙を零していた。
「ナミネ、私はこういうの興味ないし、ナミネがいやなのは見ないから!さっきはごめんね。ナミネにハッキングされても、もう怒らないから」
ヨルクさんは私を抱き締めた。まだ暑い季節なのに汗ばんだヨルクさんからは紅葉の香りがする。真夏の時もそうだったな。
「セナさんは、妊娠の症状は出てないのですよね?」
「何も出てないわ」
「だとしたら、カナエも遅れているだけだと思います」
そうだ、セナ王女のことすっかり忘れていた。でも、ヨルクさんに抱き締められると、ずっとこのままでいたいって感じてしまう。
「そうよね。気のせいよね」
「僕はそうは思わないけどね?後、甘えセナ、これ見ろ!一目惚れカラルリは、あんたが悩んでる間、こんなもん見てたんだぜ?」
その瞬間、セナ王女はカラルリさんを殴り付けた。
「何よこれ!」
「それだけじゃない、カラルリも見てたんだよ。あんただけとか言っときながら、ラブリーフェアリーをな」
落ち武者さん、流石にやりすぎだよ。セナ王女はカラルリさんを何度か蹴った後、カラルリさんの携帯を真っ二つに割った。
「カラルリさん、セナ王女だけだったんじゃなかったんですか?私のことあれだけ批判してましたけど、カラルリさんは、フェアリーチューブだけでなく、ラブリーフェアリーまで見てたんですね。一瞬でしたが、かなり過激でしたよね」
ヨルクさん、あの時のこと怒ってる。こういう時のヨルクさんて怖い。やっぱりハッキングだなんて良くないよね。でも、いずれは分かることだから私は出来るだけ早く知っておきたいんだけどな。
「私の知らないところで浮気してたのね!私だけとか一切見てないとか言っておきながら、何よ!許せないわ!お父様に言いつけてやる!」
その瞬間、カラルリさんはセナ王女を突き飛ばした。
「何するんだよ!人の携帯割るとか鬼だな!この鬼女!即別れてやる!」
カラルリさんもかなり怒ってる。
「落ち武者さん、セナ王女って……」
「妊娠してるけど?」
えええええ!それ不味いじゃん。でも、今はセナ王女の身体を守らないと。私は駆け出した。
「カラルリさんやめてください!セナ王女は妊娠してるんです!」
「は?妊娠?脅迫すんのかよ!この馬鹿女!携帯返せ!!」
ダメだ。カラルリさん、完全にキレてる。
「ねえ、セルファ、セナさんが妊娠て本当なの?」
「本当だけど?疑うなら、甘えセナが試してくれば?ほらよ!」
落ち武者さんはセナ王女に妊娠検査薬を渡した。セナ王女はポカンとして妊娠検査薬を受け取り、トイレに向かって行った。
「ねえ、ラルク、もし妊娠してたらどうする?」
「まあ、カラルリ先輩が責任取るしかないわな。王女妊娠させといて、タダで済むわけないしな」
時期的に超妊娠初期を過ぎたところだろうか。でも、本来なら後ひと月しないと症状は出ないんだけど、検査薬で二重線なら、ほぼ妊娠ということになる。生理が来なければ。
「はっ、現代は第3が妊娠条件なのに、妊娠なんてしてるわけないだろ!してても、こんな携帯壊す女とはごめんだな」
「確かにセナはやりすぎたけれど、でも、妊娠は2人の問題だよね」
私もアルフォンス王子の言う通りだと思う。カップル日記には、あれだけFメモリイFメモリイ書いていたのに、幸せそうだったのに。幸せにもリスクがあるってわけか。私もカナエさんみたいにピル飲もうかな。
「ナミネ、私はちゃんと責任取るからね。しばらくは、クレナイ家での暮らしになると思うけど、仕事見つけてナミネを養うからね」
えっ、こんなところで言わないでよ。バレたらどうしてくれるの。嬉しいけど、ヨルクさんて不器用。
「あ、は、はい」
その時、青ざめた顔のセナ王女が戻って来た。
「セナさん、どうだった?」
セナ王女は、検査薬を見せた。クッキリ二重線……。完全に妊娠だ。あー、でも、生理が来たら化学流産。これ、婦人科行くしか判断難しいよ。
「嘘だろ……」
そりゃ、カラルリさんもびっくりするよね。
「カラルリ……責任取ってくれるわよね?」
「セナさん、今はお互い高校生だし、ちょっと早いかな。残念だけど今回は諦めて、大人になったら子供のこと考えよう」
諦めるって何?堕ろすってこと?そんなことしたら、二度と妊娠出来ないかもしれないのに。
「あの、検査薬だけでは分かりませんよね?本当に妊娠しているのか、原因は何なのか、今から月城総合病院に行って確かめませんか?」
私の言葉にみんなはタクシーで、月城総合病院へ向かった。
セナ王女はやっぱり妊娠していた。
「妊娠してるね。セナ王女の場合は、というか、セナ王女に限らず現代人の第3初には小さい穴がいくつもあるんだよ。それが原因だと思う。まだ、高校生とはいえ、授かった命だけど、もし、中絶する場合は21週6日目までだからね。それを過ぎたら、中絶は法律で禁止されているから出来なくなるよ。後、カウントは、最後に生理があった週が0週目、次から1週目だから。どちらにしても、一応基礎体温表は渡しておくから毎日付けてくれるかな。基礎体温計は受付ても売ってるしコンビニやスーパーでも売ってるから必ず買うように」
そう言うとハル院長は急患の元へ走っていった。
「ねえ、どうする?ラルク」
「何で僕に聞くんだよ」
「ナミネも新しい基礎体温計買おうね」
えっ、どういうこと?今の基礎体温計は古いの?いったい何?
「どうしてですか?」
「今のは3分経たないといけないから、20秒のほうがいいかなって思ったから」
「そ、そうですか」
もう、びっくりさせないでよ。でも、セナ王女の妊娠どうなるんだろう。中絶だなんて王室は絶対に認めないよ。
「セナさん、頼む!中絶して欲しい!」
「カラルリ、責任取らないと今すぐお父様に言うわ!」
「は?そもそもそれ私の子かよ。セナさん浮気してたんじゃないの?」
その瞬間、セナ王女は、カラルリさんの教科書を破りはじめた。
「もう我慢出来ない!勝手にしろ!私は携帯ショップに行く!」
「待ってください!セナ王女はカラルリさんの子供妊娠したんです!今向き合わなくてどうするんですか!」
あれだけ、運命だとか一生交際当初の気持ちだとか言っておきながら、いざとなったらこれなの?カラルリさんはセナ王女を愛してないの?
「セナさんとは別れたから関係ない。これ以上ガタガタ言うならカナコお姉様に言いつけるぞ!私は携帯に行く」
カラルリさんがセナ王女を刺激するたびセナ王女は暴れ、アルフォンス王子が止めた。
「セナ、とりあえず、受付で基礎体温計買って別荘に帰ろう」
「こんなの酷すぎる。あれだけ愛してるって言ってくれてたのに」
セナ王女は泣き崩れた。けれど、そんなセナ王女を置き去りにしてカラルリさんは携帯ショップに行ってしまった。
「お兄様はカナエが説得します!皆さんはセナさんの別荘に行ってください!」
「じゃ、甘えセナの別荘向かう」
カナエさんはカラルリさんを追いかけ、他のメンバーはタクシーでセナ王女の別荘へと向かって行った。ちなみに、受付ではアルフォンス王子が基礎体温計を買っていた。
……
あとがき。
長くなったので一旦区切ります。
あれだけ、愛を誓い合ったのに、妊娠発覚したら中絶を迫るだなんて、リアルであったら怖いな。
そして、セナの身体より携帯を優先させるカラルリ。
せっかく仲直りしたのに、一難去ってまた一難。
2人は、また仲直り出来るのだろうか?
《ナミネ》
私たちは、カラルリさんを助けるために、みんなでバイトした。昨日は深夜の3時半までバイトした後、キクリ家で泊まった。
朝起きたらヨルクさんが隣で寝ている。
昨日のヨルクさんのバイトと制服姿カッコよかったな。いっぱい写真に撮っちゃったし、カップル日記にも載せちゃった。
『みんなでバイト。
ヨルクさんのバイトの制服姿』
私は他のメンバーのカップル日記を見た。
『最近はカラルリとFメモリイ出来てないけど、私のために、バイト掛け持ちしてくれている♡』
セナ王女、全然反省してない。ちゃんとカラルリさんに謝らないと別れ切り出されちゃうかもしれないのに。
『クラフと交際することになった。
今度こそ幸せになる』
ユメさん、カップル日記はじめたんだ。委員長と幸せそう。
昨日のバイトで疲れたのか、カップル日記みんな投稿してないな。私は制服を着て、第3居間に向かおうとした。
「ナミネ」
「ヨルクさん、起きましたか?」
「こっち来て」
「はい」
私はヨルクさんに近付いた。ヨルクさんは私を抱き締めた。ヨルクさんの紅葉の香り。私の好きな香り。
でも、ヨルクさん疲れてる?大丈夫だろうか。
私とヨルクさんは、しばらく抱き締め合って、第3居間に行った。
第3居間に行くと、やっぱりみんな疲れているようだった。私たちはキクリ食堂の朝食を食べると学校へ向かった。
カラルリさんのバイトを手伝ってから1週間が経った。毎日毎日終わるのは深夜の3時半。みんなもうクタクタだった。
そんなある日、カラルリさんはバイトの途中に倒れた。近くの病院では過労と診断された。セナ王女は泣きながらカラルリさんを抱き締めた。
「カラルリ、ごめんなさい。指輪の残りの代金は私が払うわ!カラルリを失うかと思うと気が気じゃなかった。私何も分かってなかった。二度とカラルリに無理をさせない!」
「セナさん……」
やっとセナ王女も気付いてくれた。これからは互いを大切にし合ってね。
9月も後半に差し掛かっていた。
昼休みに私は、いつもの広場に行った。
「今日もヨルクさんの手作り弁当ですな」
私は写真に撮った。
私はカテゴリ分け出来る画像フォルダのアプリをダウンロードしている。少し前にヨルクさんに話したら、ヨルクさんもダウンロードをした。
「ナミネ、もうすぐ生理だよね。今度は大きなナプキンとショーツは2枚入れといたから、使って」
え、みんないるのに……。嬉しいけどやっぱり恥ずかしい。でも、ヨルクさんは私のこと気遣ってくれてるんだよね。
「あ、ありがとうございます」
私はヨルクさんからポーチを受け取った。
「私、生理来てない」
その瞬間、みんながセナ王女を見た。
「セナさん、遅れてるだけじゃないかしら?」
「ねえ、ラルク、どう思う?」
「ちょっと怪しいな」
肝心のカラルリさんは、携帯を見ている。いったい何をそんなに真剣に見ているのだろう。気になった私は、自分の携帯からカラルリさんの携帯にアクセスをした。
え、何これ……。
カラルリさんは駆け出しミュージシャンのフェアリーチューブを見ていた。チューリップ妖精さん……。聞いたことないな。でも、いくら駆け出しでも、ビキニで歌ってるだなんて、こんなのセナ王女が見たらどうなるのだろう。
それだけじゃない。カラルリさんはチューリップ妖精さんの中でもテンネさんが推しらしく、テンネさんのフェアリーケーに度々コメントをしていた。
『テンネ可愛すぎ』
『テンネのビキニ姿癒される』
『テンネとデートしたい』
『次のコンサート絶対行く!』
『テンネと温泉旅行行きたい』
『テンネと混浴したい』
『テンネから頬っぺに口付けされるの楽しみ!テンネといっぱい密着する!』
(以下略)
コンサートでのチェキは、頬っぺに口付け15万円、密着20万円……。
「ねえ、ラルク、どう思う?」
「まあ、人によるんじゃないか?」
「完全アウトだな」
「ナミネ、何見てるの?」
あっ、ヨルクさん……。私は慌てて携帯を閉じようとしたけれど、間に合わなかった。
「ナミネ、こういうの良くないと思う。恋人同士でもプライベートあるのに、まして距離のあるカラルリさんの見るなんて、ナミネは同じことされていい気するの?しないよね?」
「顔だけヨルク、誓約書忘れたのかよ」
落ち武者さんの言葉にヨルクさんは黙り込んだ。
「私だったらいやだな。いくら駆け出しミュージシャンとはいえ、ビキニ姿だし、写真会は頬っぺに口付けとか密着とか。彼女いるのに、こういうのおかしい気がする。逆にカラルリさんはセナ王女が推しに頬っぺに口付けされたり、推しと密着してたらどうなのかな」
「ナミネ、私はこういうフェアリーチューブは見ないよ。何だか全員整形しているような感じもするし、写真会は明らかぼったくりだし。でも、ナミネに推しがいるなら応援するよ」
ヨルクさん……。やっぱり恋人って難しいよ。相手は駆け出しミュージシャンで、浮気とまではいかないし。でも、多くの彼女がいやがる気がするのは私だけなのかな。
「何だか分からないです。ミュージシャンて2次元とも言われていますし、浮気とまではいかないし、でも、いやなものはいやだし……。分かんないよ……」
私は何故か涙を零していた。
「ナミネ、私はこういうの興味ないし、ナミネがいやなのは見ないから!さっきはごめんね。ナミネにハッキングされても、もう怒らないから」
ヨルクさんは私を抱き締めた。まだ暑い季節なのに汗ばんだヨルクさんからは紅葉の香りがする。真夏の時もそうだったな。
「セナさんは、妊娠の症状は出てないのですよね?」
「何も出てないわ」
「だとしたら、カナエも遅れているだけだと思います」
そうだ、セナ王女のことすっかり忘れていた。でも、ヨルクさんに抱き締められると、ずっとこのままでいたいって感じてしまう。
「そうよね。気のせいよね」
「僕はそうは思わないけどね?後、甘えセナ、これ見ろ!一目惚れカラルリは、あんたが悩んでる間、こんなもん見てたんだぜ?」
その瞬間、セナ王女はカラルリさんを殴り付けた。
「何よこれ!」
「それだけじゃない、カラルリも見てたんだよ。あんただけとか言っときながら、ラブリーフェアリーをな」
落ち武者さん、流石にやりすぎだよ。セナ王女はカラルリさんを何度か蹴った後、カラルリさんの携帯を真っ二つに割った。
「カラルリさん、セナ王女だけだったんじゃなかったんですか?私のことあれだけ批判してましたけど、カラルリさんは、フェアリーチューブだけでなく、ラブリーフェアリーまで見てたんですね。一瞬でしたが、かなり過激でしたよね」
ヨルクさん、あの時のこと怒ってる。こういう時のヨルクさんて怖い。やっぱりハッキングだなんて良くないよね。でも、いずれは分かることだから私は出来るだけ早く知っておきたいんだけどな。
「私の知らないところで浮気してたのね!私だけとか一切見てないとか言っておきながら、何よ!許せないわ!お父様に言いつけてやる!」
その瞬間、カラルリさんはセナ王女を突き飛ばした。
「何するんだよ!人の携帯割るとか鬼だな!この鬼女!即別れてやる!」
カラルリさんもかなり怒ってる。
「落ち武者さん、セナ王女って……」
「妊娠してるけど?」
えええええ!それ不味いじゃん。でも、今はセナ王女の身体を守らないと。私は駆け出した。
「カラルリさんやめてください!セナ王女は妊娠してるんです!」
「は?妊娠?脅迫すんのかよ!この馬鹿女!携帯返せ!!」
ダメだ。カラルリさん、完全にキレてる。
「ねえ、セルファ、セナさんが妊娠て本当なの?」
「本当だけど?疑うなら、甘えセナが試してくれば?ほらよ!」
落ち武者さんはセナ王女に妊娠検査薬を渡した。セナ王女はポカンとして妊娠検査薬を受け取り、トイレに向かって行った。
「ねえ、ラルク、もし妊娠してたらどうする?」
「まあ、カラルリ先輩が責任取るしかないわな。王女妊娠させといて、タダで済むわけないしな」
時期的に超妊娠初期を過ぎたところだろうか。でも、本来なら後ひと月しないと症状は出ないんだけど、検査薬で二重線なら、ほぼ妊娠ということになる。生理が来なければ。
「はっ、現代は第3が妊娠条件なのに、妊娠なんてしてるわけないだろ!してても、こんな携帯壊す女とはごめんだな」
「確かにセナはやりすぎたけれど、でも、妊娠は2人の問題だよね」
私もアルフォンス王子の言う通りだと思う。カップル日記には、あれだけFメモリイFメモリイ書いていたのに、幸せそうだったのに。幸せにもリスクがあるってわけか。私もカナエさんみたいにピル飲もうかな。
「ナミネ、私はちゃんと責任取るからね。しばらくは、クレナイ家での暮らしになると思うけど、仕事見つけてナミネを養うからね」
えっ、こんなところで言わないでよ。バレたらどうしてくれるの。嬉しいけど、ヨルクさんて不器用。
「あ、は、はい」
その時、青ざめた顔のセナ王女が戻って来た。
「セナさん、どうだった?」
セナ王女は、検査薬を見せた。クッキリ二重線……。完全に妊娠だ。あー、でも、生理が来たら化学流産。これ、婦人科行くしか判断難しいよ。
「嘘だろ……」
そりゃ、カラルリさんもびっくりするよね。
「カラルリ……責任取ってくれるわよね?」
「セナさん、今はお互い高校生だし、ちょっと早いかな。残念だけど今回は諦めて、大人になったら子供のこと考えよう」
諦めるって何?堕ろすってこと?そんなことしたら、二度と妊娠出来ないかもしれないのに。
「あの、検査薬だけでは分かりませんよね?本当に妊娠しているのか、原因は何なのか、今から月城総合病院に行って確かめませんか?」
私の言葉にみんなはタクシーで、月城総合病院へ向かった。
セナ王女はやっぱり妊娠していた。
「妊娠してるね。セナ王女の場合は、というか、セナ王女に限らず現代人の第3初には小さい穴がいくつもあるんだよ。それが原因だと思う。まだ、高校生とはいえ、授かった命だけど、もし、中絶する場合は21週6日目までだからね。それを過ぎたら、中絶は法律で禁止されているから出来なくなるよ。後、カウントは、最後に生理があった週が0週目、次から1週目だから。どちらにしても、一応基礎体温表は渡しておくから毎日付けてくれるかな。基礎体温計は受付ても売ってるしコンビニやスーパーでも売ってるから必ず買うように」
そう言うとハル院長は急患の元へ走っていった。
「ねえ、どうする?ラルク」
「何で僕に聞くんだよ」
「ナミネも新しい基礎体温計買おうね」
えっ、どういうこと?今の基礎体温計は古いの?いったい何?
「どうしてですか?」
「今のは3分経たないといけないから、20秒のほうがいいかなって思ったから」
「そ、そうですか」
もう、びっくりさせないでよ。でも、セナ王女の妊娠どうなるんだろう。中絶だなんて王室は絶対に認めないよ。
「セナさん、頼む!中絶して欲しい!」
「カラルリ、責任取らないと今すぐお父様に言うわ!」
「は?そもそもそれ私の子かよ。セナさん浮気してたんじゃないの?」
その瞬間、セナ王女は、カラルリさんの教科書を破りはじめた。
「もう我慢出来ない!勝手にしろ!私は携帯ショップに行く!」
「待ってください!セナ王女はカラルリさんの子供妊娠したんです!今向き合わなくてどうするんですか!」
あれだけ、運命だとか一生交際当初の気持ちだとか言っておきながら、いざとなったらこれなの?カラルリさんはセナ王女を愛してないの?
「セナさんとは別れたから関係ない。これ以上ガタガタ言うならカナコお姉様に言いつけるぞ!私は携帯に行く」
カラルリさんがセナ王女を刺激するたびセナ王女は暴れ、アルフォンス王子が止めた。
「セナ、とりあえず、受付で基礎体温計買って別荘に帰ろう」
「こんなの酷すぎる。あれだけ愛してるって言ってくれてたのに」
セナ王女は泣き崩れた。けれど、そんなセナ王女を置き去りにしてカラルリさんは携帯ショップに行ってしまった。
「お兄様はカナエが説得します!皆さんはセナさんの別荘に行ってください!」
「じゃ、甘えセナの別荘向かう」
カナエさんはカラルリさんを追いかけ、他のメンバーはタクシーでセナ王女の別荘へと向かって行った。ちなみに、受付ではアルフォンス王子が基礎体温計を買っていた。
……
あとがき。
長くなったので一旦区切ります。
あれだけ、愛を誓い合ったのに、妊娠発覚したら中絶を迫るだなんて、リアルであったら怖いな。
そして、セナの身体より携帯を優先させるカラルリ。
せっかく仲直りしたのに、一難去ってまた一難。
2人は、また仲直り出来るのだろうか?
PR
純愛偏差値 未来編 一人称版 24話
《ヨルク》
カラルリさんを助けたいナミネの提案で、私は今太陽レストランというところに来ている。それにしても、髪をお団子にして、ウエイトレス姿のナミネ可愛すぎる。今すぐ抱き締めたい。
私とナミネは数日前に……。だからといって、あまりナミネに馴れ馴れしくしたら嫌われてしまうかもしれない。そう思うと、もっと恋人らしくしたいけれど、どこか遠慮してしまう私がいた。
あの日から泊まりの日は、ナミネとは一緒にお風呂に入っているし、ナミネと同じ布団で寝ている。こんな日が来るなんて……。本当にナミネを待ち続けていて良かった。
ナミネもラルクも仕事が早い。
それに比べて接客の慣れない私は、お客さんの言ったメニューを覚えきれずしどろもどろになっていた。
「えっと、包み焼きハンバーグが2つとAドリンクセットが1つ、Bドリンクセットが1つ……」
「ヨルクさん、カルボナーラ1つとカットステーキ1つ、Cドリンクセットが2つですよ」
「あ、ありがとう」
ナミネは、社交的で人と接するのが好きで覚えも早い。そんなナミネは、あるバイトの人のところへ行った。
ナミネ……?
私はナミネのことが心配になり、ナミネに近付いた。
「ナヤレス殿〜!」
「ナミネ、どうしてここにいるの?」
「仲間のカラルリさんの借金を返すために、みんなでバイトしに来ました」
「借金って!?」
「カラルリさんはセナ王女に2つで3500万円のブランドの指輪をローンで買いました。カラルリさんはバイトの日々でセナ王女との仲が悪くなっています」
「そうなんだ……」
いったい誰なのだろう。ナミネは誰にでも馴れ馴れしくするけれど、それとは何だか違う気がする。私は不安になった。
「今日はタリさんは来るのですかな?」
「うん、バイト終わったら来るって」
「私たちカップル日記してるんですけど、ナヤレス殿もしませんか?」
「いや、そんな暇全然ない。てか、ナミネ彼氏いるの?」
「はい、そこにいるヨルクさんと交際しています」
え、どうしたらいいのだろう。どこの誰だか分からないし、何を言ったらいいのかも分からない。私はしばらく黙っていた。
「ナミネ、幸せに暮らしてるんだ」
「はい、学校も楽しいし、仲間も彼氏もいて、休日にはみんなでお出かけしています」
「そっか……。あ、オーダー行ってくる」
ナミネはまた仕事に戻って行った。それにしても、学校帰りの学生がやたら多い。ここ、そんなに人気なのだろうか。それに、男子高生の大半はセレナールさんばかり見てるし。男ってどうしてこうも馬鹿なのだろう。ナミネのほうがずっと可愛いのに。
でも、何だかおかしい。どうして今まで気づかなかったのだろう。ここの制服のスカート短すぎる。だから、みんなセレナールさんを見ていたのか。
「ナヤレス殿〜姫君が来ましたぞ〜!」
「今行く〜!」
「ご注文をどうぞ」
ナミネは、男子高生バイトの彼女だろう人に注文を聞いた。
「ポテトとドリンクバー」
「かしこまりました。ドリンクバーはあちらにございますので、ご自由にどうぞ」
「あんた、強気なナミネに気を取られて仕事サボってんだろ」
「ねえ、落ち武者さん、ここの制服のスカート短くない?」
また、男子中学生がナミネを変な目で見ている。ナミネは私の彼女なのに。
「しゃーないだろ!それがこの店の方針なんだよ!とっとと仕事しろ!」
「私はやだ!ナミネが変な目で見られるなんて!」
「あんた、強気なナミネにしか興味ないのかよ」
落ち武者さんは、ナミネを呼び止めると、ナミネのスカートを下げた。
「顔だけヨルクがスカート短いって妬いてるぞ」
「ここに来て、それがこのお店の方針だと知ったし、私は気にしてません」
「私はいや!ナミネが変な目で見られるなんて!」
「顔だけヨルク、あんたどうしようもないな。女子高生の客があんた呼んでるぜ」
どうしてだろう。水ならセルフサービスなのに、やたら何度も呼びかけられる。行きたくないけど、行かないと。
「あの、お水はセルフサービスとなっております」
横を見ると、セナ王女は何もせず、ただ座っていた。そんな……セナ王女も加わってくれれば少しは返せるだろうに。アルフォンス王子でさえバイトしてるのに。
「あ、委員長、来てくれたんだ」
「うん、ユメから聞いて手伝おうって思った」
「ありがとう〜委員長〜!ナヤレス殿〜私のクラスの委員長です」
ユメさんのことは、確か、あの後、ナミネのクラスの委員長のお兄様がミナクお兄様とユメさん別れさせて、ユメさんはクラフさんと交際しはじめたんだっけ。
「そっか。ナミネは友達多いね」
「あのね、委員長、ナヤレス殿は私の兄なの」
えっ、どうして早く言ってくれなかったの?てか、クラフさんのことは紹介して、どうして私のことは紹介してくれなかったの?今から挨拶するのも気まずいけど、挨拶しないわけにもいかないし。私はナミネのお兄様に近付いた。
「あ、あの、クレナイ家 次男のヨルクと申します。ナミネとは真剣に交際しています」
「そっか。ナミネとは腹違いで、僕はこれまで隣町の桜木町に住んでたけど、ナミネに彼氏いたのはびっくりした」
庶子だったのか。それでも、ナミネのお兄様には変わりない。ナミネはどうして重要なこと言ってくれないのだろう。
「ナヤレス殿は、もう転校済みですかな?」
「うん、この前別のアパートに引っ越して、転校手続きしたよ」
「タリさんとは離れますな」
「毎日メールしてるから」
もし、私とナミネに置き換えたら私は絶対いやだと思った。ナミネと離れるだなんて考えられない。最近だと、ほぼ半同棲状態だし、いっときもナミネと離れたくない。
その時、横でセレナールさんがオーダーを上手く取れていなかった。
「え、えっと、キノコクリームのチキンステーキと……」
「セレナール先輩、Aドリンクセットが1つと、おろしチキンステーキが1つ、Bドリンクセットが1つ、トマトパスタが1つ、Cドリンクセットが1つですよ」
ラルクも覚えが早いな。
「あ、ご、ごめんなさい。すぐに打ち込むわ」
その時、ナヤレスさんが来てセレナールさんのオーダーを打ち込んだ。それにしても、みんなセレナールさんを見てる。
「ありがとう」
「僕はナミネの兄だから困ったことがあったら何でも言って。今日が初日なら大変だよね」
「え、ナミネのお兄さん?あまり似てないのね」
またオーダーが入り店は忙しくなった。私は相変わらずお水だけで呼ばれている。カラルリさんは夜もバイトしているせいか、かなり疲れてそう。
「ねえ、ラルク、セナ王女は座ってるのに、カラルリさんはしんどそうに仕事してるよ」
「仕方ないだろ!はじめての喧嘩みたいだし、カップル日記にはあれだけFメモリイって書いてあったんだから」
「カラルリさんのローン返せるかな」
「正直厳しいけど、カラルリ先輩のみが夜通しバイトというのも可哀想だしな」
夜通しのバイトか。ナミネのためなら頑張るけど、正直、カラルリさんが可哀想すぎる。はじめての喧嘩か。それなりに仲良くしてたわけか。いや、カラルリさんが我慢していた可能性も……。
それにしても、ユメさんもカラン王子もオーダー取るの上手だし、私とセレナールさんだけが苦戦している。
「ナヤレス殿〜ユナナさん来ましたよ〜!」
「ユナナ、先に帰ってって言ったのに」
今度は誰だろう。
「ねえ、ナミネ、あの人誰?」
「ユナナさんはナヤレス殿の妹君です」
「ナミネの血縁者?てか、ナミネ、お兄様がいるならどうして話してくれなかったの!」
「ユナナさんとは血は繋がっていません。ナヤレス殿のことは学校で紹介しようと思っていました」
「うーん、そっか。でも、挨拶はちゃんとしたいから、これからはすぐに言って」
「分かりました。ユナナさん、オーダーどうぞ」
ナミネはしっかり者なのにどこか抜けている。でも、バイトするナミネ可愛すぎる。今日はナノハナ家に泊まってもいいかな。
「カラルリィ〜水持ってきて〜!」
「セナ、やめな。カラルリは夜もバイトしてるんだ。このままだと本当にカラルリ失うよ」
「ねえ、ラルク、セナ王女、お水欲しいんだって」
「仲直りしたいんだろ。逆効果だけどな」
正直、セナ王女みたいな彼女だったら、すぐに別れていると思う。やっぱり私はナミネといるのが1番幸せ。
「カラルリさん、少し休んだほうがいいですよ。私たち、夜の仕事も手伝います!」
えっ、夜もって……。私とナミネの時間奪われるの?けれど、ユメさんとクラフさん以外は手伝う雰囲気だし、私はナミネとの時間が奪われることになり、かなりガッカリした。
「残念だな、顔だけヨルク。一目惚れカラルリのせいで、強気なナミネとのFメモリイ出来なくて」
「落ち武者さん、やめて!私、そんな簡単な気持ちじゃないから!ナミネのことはちゃんと責任取るから!」
「とにかく、次はパチンコ店のバイトだ!行くぞ!」
太陽レストランのバイトを終えた私たちは、ユメさんとクラフさんと別れ、パチンコ店のバイトへ向かった。
パチンコ店では、みんなホールスタッフをすることになった。正直慣れない。さっきの太陽レストランのバイトといい。そもそもバイトの後にバイトだなんて、こんなの普通の学生生活じゃない。
ナミネは玉が詰まったパチンコ台を扇子で直していた。私も同じように扇子を動かしてみたが無理だった。私は普通に台を調整した。
ナミネは伝説最上級武官に合格したんだっけ。ナミネは強い。けれど、私は強さ以外でナミネのことを支えたいと思っている。ナミネと交際してからは将来は特別支援学校で働こうかと思うようにもなった。結婚してからもナミネとの時間を作りたいからだ。
「ねえ、ラルク、セナ王女、パチンコしてるよ」
「放っておけよ!」
「この後もバイトなんだよね」
「そうみたいだな」
最悪だ。何故、私がナミネとの時間を削ってまでバイトをしなければならない。
「あのね、ラルク、ナヤレス殿、ずっとセレナールさんのこと見てたの。私だったらいやだな。彼女いるのに他の女ずっと見てるだなんて」
「仕方ないだろ。スカート短いし、セレナール先輩も微妙な下着着てたしさ」
「ナミネ、私は!」
「顔だけヨルク、ちょっと来い!」
私は突然、落ち武者さんに連れて行かれた。ナミネにちゃんと伝えたかったのに。私はナミネのこしか見てないのに。
「ねえ、何?」
「ナヤレスの野郎、ずっと姉さん見てたんだよね」
「そうみたいだね。男なら普通なんじゃないの?」
「姉さんの下着見てたんだよ。彼女の前でな。それだけじゃない。桜木町で起きてる連続イジワル事件の犯人はナヤレスだ」
本当なのだろうか。証拠でもあるの?そもそも、何故私にだけに話す。私はパチンコ台の清掃をしながら落ち武者さんの話を聞いていた。
「ねえ、証拠でもあるの?」
「この映像見ろ」
落ち武者さんは携帯の映像を再生した。
夕方頃だろうか。誰もいない通り道。制服が違うだろう女子高生の後ろ姿。その瞬間、誰かが女子高生を押し倒した。
え……ナヤレスさん?
女子高生は抵抗するものの、あっという間に下着を脱がされ、イジワルをされていた。ことが終わると女子高生は大量の血を流して倒れていた。
「みんな初らしいぜ」
「そんな……ナミネは、ナミネはこのこと知ってるの?」
「知らないだろうね?でも、あの妹が言うかもね?」
「落ち武者さん、どうにかならないの?ナミネ、もうすぐ誕生日なの。こんなの知ったら、ナミネ、また苦しむ」
ナミネ……。ナヤレスさんはどんな人なの?どうしてこんなことしてるの?
「じゃ、次のバイト行く」
パチンコ店のバイトが終わったら、私たちは次のバイトに向かった。
コンビニの品出し、工場の部品の仕分け、スーパーのレジ打ち。
気がつくと深夜の3時半を越えていた。私はもうクタクタだった。これをこれから毎日するのだろうか。
この日は、次の日も学校があるということで、みんなはキクリ家で泊まった。
……
あとがき。
学校が終わってから、3時半までノンストップでバイト。私なら絶対に無理!てか、実際にしている人いるのだろうか。
みんなでバイト。
ドラマにそんなシーンありましたよね。
アニメでも、主人公が友達と一緒に清掃のバイトしてたり。友達とだと楽しいのかな。
セナ王女とカラルリ……別れないで……。
《ヨルク》
カラルリさんを助けたいナミネの提案で、私は今太陽レストランというところに来ている。それにしても、髪をお団子にして、ウエイトレス姿のナミネ可愛すぎる。今すぐ抱き締めたい。
私とナミネは数日前に……。だからといって、あまりナミネに馴れ馴れしくしたら嫌われてしまうかもしれない。そう思うと、もっと恋人らしくしたいけれど、どこか遠慮してしまう私がいた。
あの日から泊まりの日は、ナミネとは一緒にお風呂に入っているし、ナミネと同じ布団で寝ている。こんな日が来るなんて……。本当にナミネを待ち続けていて良かった。
ナミネもラルクも仕事が早い。
それに比べて接客の慣れない私は、お客さんの言ったメニューを覚えきれずしどろもどろになっていた。
「えっと、包み焼きハンバーグが2つとAドリンクセットが1つ、Bドリンクセットが1つ……」
「ヨルクさん、カルボナーラ1つとカットステーキ1つ、Cドリンクセットが2つですよ」
「あ、ありがとう」
ナミネは、社交的で人と接するのが好きで覚えも早い。そんなナミネは、あるバイトの人のところへ行った。
ナミネ……?
私はナミネのことが心配になり、ナミネに近付いた。
「ナヤレス殿〜!」
「ナミネ、どうしてここにいるの?」
「仲間のカラルリさんの借金を返すために、みんなでバイトしに来ました」
「借金って!?」
「カラルリさんはセナ王女に2つで3500万円のブランドの指輪をローンで買いました。カラルリさんはバイトの日々でセナ王女との仲が悪くなっています」
「そうなんだ……」
いったい誰なのだろう。ナミネは誰にでも馴れ馴れしくするけれど、それとは何だか違う気がする。私は不安になった。
「今日はタリさんは来るのですかな?」
「うん、バイト終わったら来るって」
「私たちカップル日記してるんですけど、ナヤレス殿もしませんか?」
「いや、そんな暇全然ない。てか、ナミネ彼氏いるの?」
「はい、そこにいるヨルクさんと交際しています」
え、どうしたらいいのだろう。どこの誰だか分からないし、何を言ったらいいのかも分からない。私はしばらく黙っていた。
「ナミネ、幸せに暮らしてるんだ」
「はい、学校も楽しいし、仲間も彼氏もいて、休日にはみんなでお出かけしています」
「そっか……。あ、オーダー行ってくる」
ナミネはまた仕事に戻って行った。それにしても、学校帰りの学生がやたら多い。ここ、そんなに人気なのだろうか。それに、男子高生の大半はセレナールさんばかり見てるし。男ってどうしてこうも馬鹿なのだろう。ナミネのほうがずっと可愛いのに。
でも、何だかおかしい。どうして今まで気づかなかったのだろう。ここの制服のスカート短すぎる。だから、みんなセレナールさんを見ていたのか。
「ナヤレス殿〜姫君が来ましたぞ〜!」
「今行く〜!」
「ご注文をどうぞ」
ナミネは、男子高生バイトの彼女だろう人に注文を聞いた。
「ポテトとドリンクバー」
「かしこまりました。ドリンクバーはあちらにございますので、ご自由にどうぞ」
「あんた、強気なナミネに気を取られて仕事サボってんだろ」
「ねえ、落ち武者さん、ここの制服のスカート短くない?」
また、男子中学生がナミネを変な目で見ている。ナミネは私の彼女なのに。
「しゃーないだろ!それがこの店の方針なんだよ!とっとと仕事しろ!」
「私はやだ!ナミネが変な目で見られるなんて!」
「あんた、強気なナミネにしか興味ないのかよ」
落ち武者さんは、ナミネを呼び止めると、ナミネのスカートを下げた。
「顔だけヨルクがスカート短いって妬いてるぞ」
「ここに来て、それがこのお店の方針だと知ったし、私は気にしてません」
「私はいや!ナミネが変な目で見られるなんて!」
「顔だけヨルク、あんたどうしようもないな。女子高生の客があんた呼んでるぜ」
どうしてだろう。水ならセルフサービスなのに、やたら何度も呼びかけられる。行きたくないけど、行かないと。
「あの、お水はセルフサービスとなっております」
横を見ると、セナ王女は何もせず、ただ座っていた。そんな……セナ王女も加わってくれれば少しは返せるだろうに。アルフォンス王子でさえバイトしてるのに。
「あ、委員長、来てくれたんだ」
「うん、ユメから聞いて手伝おうって思った」
「ありがとう〜委員長〜!ナヤレス殿〜私のクラスの委員長です」
ユメさんのことは、確か、あの後、ナミネのクラスの委員長のお兄様がミナクお兄様とユメさん別れさせて、ユメさんはクラフさんと交際しはじめたんだっけ。
「そっか。ナミネは友達多いね」
「あのね、委員長、ナヤレス殿は私の兄なの」
えっ、どうして早く言ってくれなかったの?てか、クラフさんのことは紹介して、どうして私のことは紹介してくれなかったの?今から挨拶するのも気まずいけど、挨拶しないわけにもいかないし。私はナミネのお兄様に近付いた。
「あ、あの、クレナイ家 次男のヨルクと申します。ナミネとは真剣に交際しています」
「そっか。ナミネとは腹違いで、僕はこれまで隣町の桜木町に住んでたけど、ナミネに彼氏いたのはびっくりした」
庶子だったのか。それでも、ナミネのお兄様には変わりない。ナミネはどうして重要なこと言ってくれないのだろう。
「ナヤレス殿は、もう転校済みですかな?」
「うん、この前別のアパートに引っ越して、転校手続きしたよ」
「タリさんとは離れますな」
「毎日メールしてるから」
もし、私とナミネに置き換えたら私は絶対いやだと思った。ナミネと離れるだなんて考えられない。最近だと、ほぼ半同棲状態だし、いっときもナミネと離れたくない。
その時、横でセレナールさんがオーダーを上手く取れていなかった。
「え、えっと、キノコクリームのチキンステーキと……」
「セレナール先輩、Aドリンクセットが1つと、おろしチキンステーキが1つ、Bドリンクセットが1つ、トマトパスタが1つ、Cドリンクセットが1つですよ」
ラルクも覚えが早いな。
「あ、ご、ごめんなさい。すぐに打ち込むわ」
その時、ナヤレスさんが来てセレナールさんのオーダーを打ち込んだ。それにしても、みんなセレナールさんを見てる。
「ありがとう」
「僕はナミネの兄だから困ったことがあったら何でも言って。今日が初日なら大変だよね」
「え、ナミネのお兄さん?あまり似てないのね」
またオーダーが入り店は忙しくなった。私は相変わらずお水だけで呼ばれている。カラルリさんは夜もバイトしているせいか、かなり疲れてそう。
「ねえ、ラルク、セナ王女は座ってるのに、カラルリさんはしんどそうに仕事してるよ」
「仕方ないだろ!はじめての喧嘩みたいだし、カップル日記にはあれだけFメモリイって書いてあったんだから」
「カラルリさんのローン返せるかな」
「正直厳しいけど、カラルリ先輩のみが夜通しバイトというのも可哀想だしな」
夜通しのバイトか。ナミネのためなら頑張るけど、正直、カラルリさんが可哀想すぎる。はじめての喧嘩か。それなりに仲良くしてたわけか。いや、カラルリさんが我慢していた可能性も……。
それにしても、ユメさんもカラン王子もオーダー取るの上手だし、私とセレナールさんだけが苦戦している。
「ナヤレス殿〜ユナナさん来ましたよ〜!」
「ユナナ、先に帰ってって言ったのに」
今度は誰だろう。
「ねえ、ナミネ、あの人誰?」
「ユナナさんはナヤレス殿の妹君です」
「ナミネの血縁者?てか、ナミネ、お兄様がいるならどうして話してくれなかったの!」
「ユナナさんとは血は繋がっていません。ナヤレス殿のことは学校で紹介しようと思っていました」
「うーん、そっか。でも、挨拶はちゃんとしたいから、これからはすぐに言って」
「分かりました。ユナナさん、オーダーどうぞ」
ナミネはしっかり者なのにどこか抜けている。でも、バイトするナミネ可愛すぎる。今日はナノハナ家に泊まってもいいかな。
「カラルリィ〜水持ってきて〜!」
「セナ、やめな。カラルリは夜もバイトしてるんだ。このままだと本当にカラルリ失うよ」
「ねえ、ラルク、セナ王女、お水欲しいんだって」
「仲直りしたいんだろ。逆効果だけどな」
正直、セナ王女みたいな彼女だったら、すぐに別れていると思う。やっぱり私はナミネといるのが1番幸せ。
「カラルリさん、少し休んだほうがいいですよ。私たち、夜の仕事も手伝います!」
えっ、夜もって……。私とナミネの時間奪われるの?けれど、ユメさんとクラフさん以外は手伝う雰囲気だし、私はナミネとの時間が奪われることになり、かなりガッカリした。
「残念だな、顔だけヨルク。一目惚れカラルリのせいで、強気なナミネとのFメモリイ出来なくて」
「落ち武者さん、やめて!私、そんな簡単な気持ちじゃないから!ナミネのことはちゃんと責任取るから!」
「とにかく、次はパチンコ店のバイトだ!行くぞ!」
太陽レストランのバイトを終えた私たちは、ユメさんとクラフさんと別れ、パチンコ店のバイトへ向かった。
パチンコ店では、みんなホールスタッフをすることになった。正直慣れない。さっきの太陽レストランのバイトといい。そもそもバイトの後にバイトだなんて、こんなの普通の学生生活じゃない。
ナミネは玉が詰まったパチンコ台を扇子で直していた。私も同じように扇子を動かしてみたが無理だった。私は普通に台を調整した。
ナミネは伝説最上級武官に合格したんだっけ。ナミネは強い。けれど、私は強さ以外でナミネのことを支えたいと思っている。ナミネと交際してからは将来は特別支援学校で働こうかと思うようにもなった。結婚してからもナミネとの時間を作りたいからだ。
「ねえ、ラルク、セナ王女、パチンコしてるよ」
「放っておけよ!」
「この後もバイトなんだよね」
「そうみたいだな」
最悪だ。何故、私がナミネとの時間を削ってまでバイトをしなければならない。
「あのね、ラルク、ナヤレス殿、ずっとセレナールさんのこと見てたの。私だったらいやだな。彼女いるのに他の女ずっと見てるだなんて」
「仕方ないだろ。スカート短いし、セレナール先輩も微妙な下着着てたしさ」
「ナミネ、私は!」
「顔だけヨルク、ちょっと来い!」
私は突然、落ち武者さんに連れて行かれた。ナミネにちゃんと伝えたかったのに。私はナミネのこしか見てないのに。
「ねえ、何?」
「ナヤレスの野郎、ずっと姉さん見てたんだよね」
「そうみたいだね。男なら普通なんじゃないの?」
「姉さんの下着見てたんだよ。彼女の前でな。それだけじゃない。桜木町で起きてる連続イジワル事件の犯人はナヤレスだ」
本当なのだろうか。証拠でもあるの?そもそも、何故私にだけに話す。私はパチンコ台の清掃をしながら落ち武者さんの話を聞いていた。
「ねえ、証拠でもあるの?」
「この映像見ろ」
落ち武者さんは携帯の映像を再生した。
夕方頃だろうか。誰もいない通り道。制服が違うだろう女子高生の後ろ姿。その瞬間、誰かが女子高生を押し倒した。
え……ナヤレスさん?
女子高生は抵抗するものの、あっという間に下着を脱がされ、イジワルをされていた。ことが終わると女子高生は大量の血を流して倒れていた。
「みんな初らしいぜ」
「そんな……ナミネは、ナミネはこのこと知ってるの?」
「知らないだろうね?でも、あの妹が言うかもね?」
「落ち武者さん、どうにかならないの?ナミネ、もうすぐ誕生日なの。こんなの知ったら、ナミネ、また苦しむ」
ナミネ……。ナヤレスさんはどんな人なの?どうしてこんなことしてるの?
「じゃ、次のバイト行く」
パチンコ店のバイトが終わったら、私たちは次のバイトに向かった。
コンビニの品出し、工場の部品の仕分け、スーパーのレジ打ち。
気がつくと深夜の3時半を越えていた。私はもうクタクタだった。これをこれから毎日するのだろうか。
この日は、次の日も学校があるということで、みんなはキクリ家で泊まった。
……
あとがき。
学校が終わってから、3時半までノンストップでバイト。私なら絶対に無理!てか、実際にしている人いるのだろうか。
みんなでバイト。
ドラマにそんなシーンありましたよね。
アニメでも、主人公が友達と一緒に清掃のバイトしてたり。友達とだと楽しいのかな。
セナ王女とカラルリ……別れないで……。
純愛偏差値 未来編 一人称版 23話
《ラルク》
夏休み後半から、セレナール先輩はたまにクレナイ家に来るようになっていた。新学期もはじまり、クラスは文化祭の話になっている。
ちなみにクレナイ家から帰る時は僕がセレナール先輩の家まで送って行っていた。もう二度とセレナール先輩を失いたくないから。現世でも僕を好きでいてくれているセレナール先輩を僕は大切にしたい。
けれど、僕は少し恋愛を優先させすぎていたのかもしれない。ナミネから、伝説最上級武官に合格したと聞いた時は、かなり驚いた。
ナミネはヨルクお兄様と交際しても訓練は怠っていなかったんだ。
また、2番目の番人は僕からナミネに変わった後、すぐにヨルクお兄様に変更されていた。
今の僕は、まるでもぬけの殻だ。こんなことではセレナール先輩を守れない。もっと頑張らないと。
カップル日記でのナミネは、簡易的なことしか書かないから実際のところどうなっているのか画面越しからでは分からなかった。
お昼休み。
セレナール先輩を迎えに行った後、いつもの広場へ向かった。ユメさんとミナクお兄様も来ていた。
僕はナミネの隣に座った。
「さて、今日もヨルクさんの手作り弁当ですな」
ナミネは嬉しそうにヨルクお兄様が作ったお弁当を写真に撮っていた。
「カナエ、いつもありがとう」
「カナエはアルフォンス王子様に誠心誠意尽くします!」
カナエ先輩とアルフォンス王子も幸せそうだな。カナエ先輩は今はアルフォンス王子の別荘で暮らしてるんだっけ。
「ねえ、カラルリ、私も手作り弁当作って欲しいわ」
「セナさん、流石に無理だよ。そんなことより、やっぱり、ペアリングのローン払ってくれないかな?」
「何言ってるの?あれはカラルリが私にくれたんじゃない!!」
何だか、この2人怪しそうだな。払って欲しいなら最初からセナ王女に買ってもらえばいいのに。それに、手作り弁当って、わざわざねだるもんでもないだろ。
「セナ王女やカナエさん、セレナールさんは同棲されているみたいですが、暮らしはどんな感じですか?」
「カラルリったら、ずっと私にくっついて来て、毎日ラブラブよ。Fメモリイも毎日だし。同棲してみて、前より愛情が深まった感じがするわ」
本当だろうか。さっき、カラルリ先輩、ローン払って欲しいとか言ってたけど。僕はセナ王女とカラルリ先輩は、あまり上手くいっていないように思えていた。
「カナエはアルフォンス王子様とは学校から帰ったら宿題したり、一緒に夕ご飯の買い出しに行った後、カナエが夕ご飯を作って、その後は互いにそれぞれの時間を過ごしています」
まあ、それが一般的だわな。ずっと一緒にいるとか、流石に恋人でも暑苦しい。僕もセレナール先輩が毎日来ていたら、少し疲れているかも。
「私は毎日ではないけど、ラルクとの時間幸せだわ。ずっと一緒にいたいから、この先、同棲も視野に入れているの」
正直、今はセレナール先輩に無事でいてくれることに集中したいから、たまに来られるだけでも、調子狂うんだよな。
「皆さん、ラブラブですな」
「ミナク、もう耐えられないの……別れて欲しい」
ユメさん……?
「は?今何つった?」
「あのさ、私は静かな空間で食事したいから喧嘩するならどっか行ってくれる?」
「すみません……ユメさん、放課後、理科室来い」
そう言うとミナクお兄様は去って行った。別れるに別れられなかったというわけか。それにしてもユメさんが心配だ。
「ねえ、カラルリ、手作り弁当作ってよ」
「セナさん、いい加減にしてくれないか!指輪のローン返すだけでもバイト掛け持ちして寝る時間もないのに、弁当作れ?ふざけんな!」
「どうして……どうしてそんなこと言うのよ!」
セナ王女は泣きはじめた。カラルリ先輩、バイト掛け持ちしてローン返してるのか。僕だったら絶対いやだな。
ナミネは携帯でニュースを見はじめた。
「ねえ、ラルク、後からピル飲んでも妊娠したらしいよ。まだ高校生なのにどうやって育てるんだろうね」
「そういう学習のないヤツは病気なんだよ」
「あのさ、誰がどう過ごしても構わないけど、カナエを脅かすのやめてくれる?ナミネのやってることって脅迫だよね。ムカつくんだけど」
「えっ、カナエさん、ピル飲んでるんですか?というか、私は、愚かな行為をしたにも関わらず、後から脅えるとか変だなと言うか、無責任だと思うんですよね」
意外だな。アルフォンス王子は、カナエさんのこと本気かと思っていたけど、他に候補でもいるのだろうか。それにしても、自分が不利な立場に立たされた途端、ナミネを悪者扱いだなんて、いやな人だな。
「あのさ、平凡アルフォンスも一目惚れカラルリも、パートナー妊娠したらどうすんのさ?」
「私は勿論受け入れるし、カナエが大学卒業するまでは王室で育てて、カナエが大学卒業したら一緒に育てるつもりだけど」
「私もセナさんが妊娠したら必ず責任は取る!」
「じゃ、さっきのピルって何?」
「ピルなど飲ませていない」
「じゃ、そゆことにしとく」
現代では古代とは違って、第3でしか妊娠しないのが基本だ。それが排卵期間であっても。けれど、ニュースのように、稀なことも起きる。100%なんて、どこの世界にも存在しないけどな。
責任取れないなら避妊くらいすりゃいいのに。
「ねえ、カラルリ、お弁当……」
「セナさん、しばらくキクリ家に来ないでくれないか?」
「どうしてそんなこと言うのよ!カナエもヨルクも作ってるじゃない!ワガママはやめてよ!」
「ハッキリ言うけど、アルフォンス王子にはお金があるからカナエに指輪買えたんだ!だからカナエも何の心配もなく、弁当なんか作れてる!ナミネはヨルクに2つで25万円の指輪しか買わせてない!私は金もないのに無理矢理セナさんに買わされたんだ!必死にバイトしてローン払ってるのに、これ以上追い詰めるな!」
その瞬間、セナ王女はカラルリ先輩を引っぱたいた。けれど、僕もカラルリ先輩のほうが正論だと思う。あれはもう買わされたとしか言いようがない。武士の貯金なんてたかが知れているのに、貴族並みのものを買わせるなんて、そんな人と結婚したら未来はないだろう。
「何よ!どうして私を悪者にするのよ!ナミネは子供だから指輪の価値が分からないのよ!私はどこのメーカーか分からないものなんていや!買うって言ったのカラルリだし、どうして後から責められなきゃいけないのよ!」
セナ王女は、キクリ食堂のお弁当をカラルリ先輩にかけて、泣きながら走って立ち去って行った。
「ねえ、ラルク、みんなでバイトしてカラルリさん助けない?太陽レストランてとこあるんだけど、時給1200円なの」
「まあ、やるだけやってみるか」
「じゃ、僕もやる」
「カナエもお兄様のために頑張るのです!」
ナミネのひと声で簡単に決まってしまった。みんなでバイトすれば、返せなくてもそれなりのお金にはなるだろう。しかし、ナミネはどうして太陽レストランを選んだのだろう。
放課後、僕とナミネは教壇の下にいた。
「あのね、ラルク、私ヨルクさんとしちゃったの。秘密だよ」
え、今なんて……。ナミネとヨルクお兄様が……?僕にはセレナール先輩がいるのに、どうしてか混乱していた。
「えっ、マジかよ。ヨルクお兄様はしないと思ってた」
「私が誘っちゃったの。そしたらそういう雰囲気になっちゃった」
「そうだったのか。ナミネはカップル日記には書かないのか?」
「書けないよ。ヨルクさんと秘密にしよって話してたし」
ナミネにしては意外だな。ヨルクお兄様も、小さい頃からナミネばっか可愛がって、ようやく片想いが実ったから何がなんでもナミネを誰にも渡したくなかったんだろうな。
「あのね、今だから言うね。私ね、遠い前世から、ずっとラルクに片想いしてたの。だから、ヨルクさんからの告白いつも断ってた。ラルクがセレナールさんと交際してた時はラルクと離れたくなくてミナクさんに嫁いだんだけど、毎日殴る蹴るの繰り返しで少しも愛してもらえなかったの。現世でも、ラルクに片想いしてたけど、今はヨルクさんのこと好きでたまらないんだよ。ヨルクさんと必ず幸せになるね」
えっ、ナミネが僕のことを……?全く気づかなかった。それなのに、ナミネはセレナール先輩のことを助けてくれていたのか。ナミネにはたくさん苦労かけていたんだな。
「ナミネ、ごめん、全く気づかなかった。これからはナミネのことも考えるし、何かあったら必ずナミネを助ける!」
「私もラルクを助けるよ。ラルクとはいつまでも親友だよ」
僕とナミネは抱き締め合った。
「あんたら、何してんのさ。早速今日からバイト行くぞ!」
「はい!」
そして、僕らは集合場所に行った後、ナミネの言っていた太陽レストランに向かった。
……
あとがき。
カラルリとセナが恋の危機!?
乗り越えられるのだろうか。
古代編でのセナもやっぱりワガママだったかな。
それが、何でも存在する現代となると尚更だと思う。
2人には、いつまでも仲良しでいて欲しい。
でも、永遠なんて存在しない。
次回、太陽レストラン編となります。
《ラルク》
夏休み後半から、セレナール先輩はたまにクレナイ家に来るようになっていた。新学期もはじまり、クラスは文化祭の話になっている。
ちなみにクレナイ家から帰る時は僕がセレナール先輩の家まで送って行っていた。もう二度とセレナール先輩を失いたくないから。現世でも僕を好きでいてくれているセレナール先輩を僕は大切にしたい。
けれど、僕は少し恋愛を優先させすぎていたのかもしれない。ナミネから、伝説最上級武官に合格したと聞いた時は、かなり驚いた。
ナミネはヨルクお兄様と交際しても訓練は怠っていなかったんだ。
また、2番目の番人は僕からナミネに変わった後、すぐにヨルクお兄様に変更されていた。
今の僕は、まるでもぬけの殻だ。こんなことではセレナール先輩を守れない。もっと頑張らないと。
カップル日記でのナミネは、簡易的なことしか書かないから実際のところどうなっているのか画面越しからでは分からなかった。
お昼休み。
セレナール先輩を迎えに行った後、いつもの広場へ向かった。ユメさんとミナクお兄様も来ていた。
僕はナミネの隣に座った。
「さて、今日もヨルクさんの手作り弁当ですな」
ナミネは嬉しそうにヨルクお兄様が作ったお弁当を写真に撮っていた。
「カナエ、いつもありがとう」
「カナエはアルフォンス王子様に誠心誠意尽くします!」
カナエ先輩とアルフォンス王子も幸せそうだな。カナエ先輩は今はアルフォンス王子の別荘で暮らしてるんだっけ。
「ねえ、カラルリ、私も手作り弁当作って欲しいわ」
「セナさん、流石に無理だよ。そんなことより、やっぱり、ペアリングのローン払ってくれないかな?」
「何言ってるの?あれはカラルリが私にくれたんじゃない!!」
何だか、この2人怪しそうだな。払って欲しいなら最初からセナ王女に買ってもらえばいいのに。それに、手作り弁当って、わざわざねだるもんでもないだろ。
「セナ王女やカナエさん、セレナールさんは同棲されているみたいですが、暮らしはどんな感じですか?」
「カラルリったら、ずっと私にくっついて来て、毎日ラブラブよ。Fメモリイも毎日だし。同棲してみて、前より愛情が深まった感じがするわ」
本当だろうか。さっき、カラルリ先輩、ローン払って欲しいとか言ってたけど。僕はセナ王女とカラルリ先輩は、あまり上手くいっていないように思えていた。
「カナエはアルフォンス王子様とは学校から帰ったら宿題したり、一緒に夕ご飯の買い出しに行った後、カナエが夕ご飯を作って、その後は互いにそれぞれの時間を過ごしています」
まあ、それが一般的だわな。ずっと一緒にいるとか、流石に恋人でも暑苦しい。僕もセレナール先輩が毎日来ていたら、少し疲れているかも。
「私は毎日ではないけど、ラルクとの時間幸せだわ。ずっと一緒にいたいから、この先、同棲も視野に入れているの」
正直、今はセレナール先輩に無事でいてくれることに集中したいから、たまに来られるだけでも、調子狂うんだよな。
「皆さん、ラブラブですな」
「ミナク、もう耐えられないの……別れて欲しい」
ユメさん……?
「は?今何つった?」
「あのさ、私は静かな空間で食事したいから喧嘩するならどっか行ってくれる?」
「すみません……ユメさん、放課後、理科室来い」
そう言うとミナクお兄様は去って行った。別れるに別れられなかったというわけか。それにしてもユメさんが心配だ。
「ねえ、カラルリ、手作り弁当作ってよ」
「セナさん、いい加減にしてくれないか!指輪のローン返すだけでもバイト掛け持ちして寝る時間もないのに、弁当作れ?ふざけんな!」
「どうして……どうしてそんなこと言うのよ!」
セナ王女は泣きはじめた。カラルリ先輩、バイト掛け持ちしてローン返してるのか。僕だったら絶対いやだな。
ナミネは携帯でニュースを見はじめた。
「ねえ、ラルク、後からピル飲んでも妊娠したらしいよ。まだ高校生なのにどうやって育てるんだろうね」
「そういう学習のないヤツは病気なんだよ」
「あのさ、誰がどう過ごしても構わないけど、カナエを脅かすのやめてくれる?ナミネのやってることって脅迫だよね。ムカつくんだけど」
「えっ、カナエさん、ピル飲んでるんですか?というか、私は、愚かな行為をしたにも関わらず、後から脅えるとか変だなと言うか、無責任だと思うんですよね」
意外だな。アルフォンス王子は、カナエさんのこと本気かと思っていたけど、他に候補でもいるのだろうか。それにしても、自分が不利な立場に立たされた途端、ナミネを悪者扱いだなんて、いやな人だな。
「あのさ、平凡アルフォンスも一目惚れカラルリも、パートナー妊娠したらどうすんのさ?」
「私は勿論受け入れるし、カナエが大学卒業するまでは王室で育てて、カナエが大学卒業したら一緒に育てるつもりだけど」
「私もセナさんが妊娠したら必ず責任は取る!」
「じゃ、さっきのピルって何?」
「ピルなど飲ませていない」
「じゃ、そゆことにしとく」
現代では古代とは違って、第3でしか妊娠しないのが基本だ。それが排卵期間であっても。けれど、ニュースのように、稀なことも起きる。100%なんて、どこの世界にも存在しないけどな。
責任取れないなら避妊くらいすりゃいいのに。
「ねえ、カラルリ、お弁当……」
「セナさん、しばらくキクリ家に来ないでくれないか?」
「どうしてそんなこと言うのよ!カナエもヨルクも作ってるじゃない!ワガママはやめてよ!」
「ハッキリ言うけど、アルフォンス王子にはお金があるからカナエに指輪買えたんだ!だからカナエも何の心配もなく、弁当なんか作れてる!ナミネはヨルクに2つで25万円の指輪しか買わせてない!私は金もないのに無理矢理セナさんに買わされたんだ!必死にバイトしてローン払ってるのに、これ以上追い詰めるな!」
その瞬間、セナ王女はカラルリ先輩を引っぱたいた。けれど、僕もカラルリ先輩のほうが正論だと思う。あれはもう買わされたとしか言いようがない。武士の貯金なんてたかが知れているのに、貴族並みのものを買わせるなんて、そんな人と結婚したら未来はないだろう。
「何よ!どうして私を悪者にするのよ!ナミネは子供だから指輪の価値が分からないのよ!私はどこのメーカーか分からないものなんていや!買うって言ったのカラルリだし、どうして後から責められなきゃいけないのよ!」
セナ王女は、キクリ食堂のお弁当をカラルリ先輩にかけて、泣きながら走って立ち去って行った。
「ねえ、ラルク、みんなでバイトしてカラルリさん助けない?太陽レストランてとこあるんだけど、時給1200円なの」
「まあ、やるだけやってみるか」
「じゃ、僕もやる」
「カナエもお兄様のために頑張るのです!」
ナミネのひと声で簡単に決まってしまった。みんなでバイトすれば、返せなくてもそれなりのお金にはなるだろう。しかし、ナミネはどうして太陽レストランを選んだのだろう。
放課後、僕とナミネは教壇の下にいた。
「あのね、ラルク、私ヨルクさんとしちゃったの。秘密だよ」
え、今なんて……。ナミネとヨルクお兄様が……?僕にはセレナール先輩がいるのに、どうしてか混乱していた。
「えっ、マジかよ。ヨルクお兄様はしないと思ってた」
「私が誘っちゃったの。そしたらそういう雰囲気になっちゃった」
「そうだったのか。ナミネはカップル日記には書かないのか?」
「書けないよ。ヨルクさんと秘密にしよって話してたし」
ナミネにしては意外だな。ヨルクお兄様も、小さい頃からナミネばっか可愛がって、ようやく片想いが実ったから何がなんでもナミネを誰にも渡したくなかったんだろうな。
「あのね、今だから言うね。私ね、遠い前世から、ずっとラルクに片想いしてたの。だから、ヨルクさんからの告白いつも断ってた。ラルクがセレナールさんと交際してた時はラルクと離れたくなくてミナクさんに嫁いだんだけど、毎日殴る蹴るの繰り返しで少しも愛してもらえなかったの。現世でも、ラルクに片想いしてたけど、今はヨルクさんのこと好きでたまらないんだよ。ヨルクさんと必ず幸せになるね」
えっ、ナミネが僕のことを……?全く気づかなかった。それなのに、ナミネはセレナール先輩のことを助けてくれていたのか。ナミネにはたくさん苦労かけていたんだな。
「ナミネ、ごめん、全く気づかなかった。これからはナミネのことも考えるし、何かあったら必ずナミネを助ける!」
「私もラルクを助けるよ。ラルクとはいつまでも親友だよ」
僕とナミネは抱き締め合った。
「あんたら、何してんのさ。早速今日からバイト行くぞ!」
「はい!」
そして、僕らは集合場所に行った後、ナミネの言っていた太陽レストランに向かった。
……
あとがき。
カラルリとセナが恋の危機!?
乗り越えられるのだろうか。
古代編でのセナもやっぱりワガママだったかな。
それが、何でも存在する現代となると尚更だと思う。
2人には、いつまでも仲良しでいて欲しい。
でも、永遠なんて存在しない。
次回、太陽レストラン編となります。
純愛偏差値 未来編 一人称版 22話
《ナミネ》
私はセナ王女の別荘に着くなり、3階の客室でヨルクさんに泣き付いた。
「ヨルクさん、ごめんなさい」
「ナミネ、私は大丈夫だから」
「私、ヨルクさんいないと死んじゃう……なのに……普通になれないの……」
「うん、ナミネのご両親にも、ちゃんと聞いた上でナミネとの交際選んだから。ゆっくりやっていこうね」
ヨルクさんは普通の幸せ得られなくていいの?どうして私に告白したの?
このままだとミイラ取りがミイラになってしまう。ヨルクさんの幸せを考えると1人で生きないと。
「ヨルクさん、お別れしましょう。ヨルクさんなら、いい人見付けて幸せになれます。私なんかといることないよ」
「そんなこと言わないで。私、ナミネが好きなの。ずっと好きでやっと交際出来たから別れたくない。私はナミネと結婚する」
「ヨルクさんは普通に幸せになりたくないのですか?」
「私が好きなのはナミネだから。好きでもない人と一緒になっても幸せになんかなれない。ナミネを支えてナミネを幸せにする」
どうして私なの?前世の記憶があるから?
けれど、私は自信がなかった。今、ヨルクさんを手放せば、そんなに傷つかない気がする。そもそも、告白断れば良かった。
「でも、私、自信ないです」
「ナミネのことは私が全て受け入れるから」
「でも、今別れないとお互い立ち直れなくなっちゃう」
「別れるだなんて言わないで……やっと、やっとの想いでナミネと付き合えたのに……ナミネがいないと生きていけない……ナミネのこと何でも受け入れるし、必ずナミネを幸せにするから、捨てないで……」
どうしてヨルクさんが泣くの?泣かないでよ。私は普通じゃないのに、ヨルクさんは別れたくないと言う。どうしたらいいの。でも、私もヨルクさんと離れたくなかった。
「私も別れたくないよ」
私は大粒の涙を零していた。
「ナミネとは別れない!そんな簡単な気持ちで告白したわけじゃないし、ずっと縁談渡しに行ってたから!」
「ヨルクさん……」
ダメだ、もう離れられない。ヨルクさんが好き。私とヨルクさんはしばらく抱き締め合っていた。
そして、手を重ね合わせ指輪の写真を撮った。
「あ、ヨルクさん、先にお風呂に入ってきてください」
「分かった。ナミネ、リビングに行く?」
「はい」
「じゃあ、リビングで待ってる」
ヨルクさんは部屋を出てお風呂に向かって行った。
私はリビングの前にカップル日記を開いた。
『アルフォンス王子様から大きなダイヤモンドの指輪を頂きました。
カナエは、アルフォンス王子様に誠心誠意尽くすのです』
カナエさん、愛されてるなあ。それにしても、ダイヤモンド大っきい。
『カナエに捧げる永遠の愛』
アルフォンス王子って、本当にカナエさんのこと好きなんだ。
『ラルクとペアリング。
FW。
とても綺麗なダイヤモンド。
大好きよ、ラルクꯁꯧ』
セレナールさんとラルクってお似合い。遠い前世もそうだったのかな。あまり思い出せないけど、ラルクがどうしようもなく愛した人だもんな。
『カラルリにフェアリーウィンラサッヴァのエタニティリング買ってもらった♡
3500万円のペアリング♡
すっごく幸せ♡
一生愛してるわ♡』
セナ王女、強引……。カラルリさん、払い切れるのかな。
『このタイプのペアリングははじめてだと思う。
でも、ナミネとペアリングが持ててとても嬉しい。
ナミネ、次は婚約する時に一緒に指輪見に行こうね』
ヨルクさん……。好き……。
あれ、また投稿?
『カラルリとFメモリイしちゃった♡』
え、まだここに来たばかりなのに……。
『ラルクと繋がる幸せꯁꯧ
セナ王女の別荘でFメモリイꯁꯧ』
え、ラルクとセレナールさんも……。
『こんなこと書いたらカナエに怒られるかもしれないけど、美しすぎるカナエの姿にトキメキが止まらない』
やっぱり、カナエさんとアルフォンス王子もそうなんだ……。
はあ……私もヨルクさんと……。
ううん、ダメ。
流されないようにしなきゃ。
私は部屋を出てリビングに向かった。
リビングでは、みんな何事もなかったかのように過ごしていた。何だか疎外感……。
「ラルク、またセレナールさんとしたの?」
「まあな」
「どうだった?」
「普通って言うか、何かパッとしない」
何それ。あんなにも愛し合ってたくせに。
あーあ、私、ラルクにも先越されちゃったのか。
この日はカナエさんの作った夕ご飯を食べると、私はヨルクさんとの相部屋で眠ることになった。
「ナミネ、これに着替えて」
「はい」
私は服を脱いだ。
「あ、ヨルクさん」
「どうしたの?ナミネ?」
ヨルクさんはすぐに後ろを向いた。そっか、私まだルームウェア着てなかった。ヨルクさんに見られちゃったかな。でも、汗かいちゃったし。
「ヨルクさん、汗かいたんです。拭くだけボディシートないですか?」
「うん、ある。ここ置いとくね」
私はヨルクさんの置いたボディシートを取って身体を吹いた。そして、ヨルクさんから渡されたルームウェアに着替えた。
「着替えました」
「うん、布団敷くね」
私とヨルクさんは布団の中で眠った。
夏休みもあっという間に過ぎ、9月も半ばに差し掛かろうとしていた。本当に月日の流れは早い。
クラスでは文化祭の話しになっていた。
私とヨルクさんはクレナイ家とナノハナ家を行き来していたのであった。
ある日の休みに私はクレナイ家に行ってヨルクさんと色んな話をした。ヨルクさんと他愛ない話を何時間もするのは小学生以来かも。でも、とても幸せな時間だった。
私はカップル日記に投稿した。
『小学生ぶりにヨルクさんと他愛のない話を数時間していた。何だか幸せ』
私はぼんやりオレンジに染まる夕焼けを見ていた。
「あ、ヨルクさん、一緒にお風呂入りませんか?」
返事はすぐには帰ってこなかった。やっぱり小学生の時とは違うのかな。1人で入ろうかな。
「入る!ナミネと入る!」
「はい」
私とヨルクさんはお風呂へ向かった。
お風呂に入ると、ヨルクさんは不透明の入浴剤を入れた。紅葉の香り。
私はヨルクさんに近付いた。
「ヨルクさんは毎日買い出しに行ってるんですよね?」
「うん、そうだよ。ナミネのお弁当も作りたいから」
「あ、いつもすみません」
「私がナミネに出来ることしたいから」
ヨルクさん……。交際して2ヶ月も経ってないけど、好きだなあ。
「こうやってヨルクさんと一緒にお風呂に入るの久しぶりですね」
「うん……」
「ヨルクさんはいつも1人でお風呂に入っているのですか?」
「そうだよ」
あれ、ヨルクさん、口数少ない?私といても楽しくないのかな。
「あ、カップル日記見てみましょう!」
私はカップル日記を開いた。
『カナエは夏休みの後半から別荘で暮らしてて、今は私と一緒に登校をしている。
いつも、手料理を作ってくれる。
まるで新婚生活みたいだ。
たまらなく幸せである。
愛しいカナエと今夜も永遠の愛を誓う』
『二学期からキクリ家から登校。
カラルリとは相変わらず毎日Fメモリイ♡
もう新婚夫婦も同然。
私たちほど愛し合ってるカップルいるかしら?』
『新学期からたまにクレナイ家から登校をしている。こうやってラルクと一緒にいられる時間が長いのはとても嬉しいꯁꯧ
泊まりの日は必ずFメモリイꯁꯧ』
みんな同棲してるんだ。そうだよね。仲良いし、一緒にいて、当たり前って感じだもんな。
「3組とも同棲してますね」
「ナミネ、私たちは私たちのペースでゆっくり親睦を深めたいと思っている」
「は、はい。私もです。でも、セナ王女とカラルリさんは来年3年生ですし、今の時間が慈しいでしょうね」
「どうだろう。私はあまり上手くいっているようには見えないが」
どうして?こんなに仲良しで、同じ家で寝泊まりしているのに。ヨルクさんはどうして上手くいってるように見えないだなんて言うのだろう。
「どうしてですか?」
「何となく」
「そうですか」
「ナミネ、そろそろ出よう。ナミネは後から来て」
「えっ、でも……」
ヨルクさんは先に出てしまった。私は慌ててお風呂を出た。ヨルクさんはもういなかった。
ヨルクさんの部屋に行くとヨルクさんは机に手料理を並べていた。私は嬉しくって思わず写真に撮った。そして、カップル日記に投稿をした。
『クレナイ家にてヨルクさんの手料理食べます。
ありがとう、ヨルクさん』
ヨルクさんと私はツーショットも撮った。
「この浴衣、まだあったんですね」
「うん」
また口数が少ない。私はテレビを見ながら無言で夕飯を食べた。すると、今流行りのサムライ妖精が出ていた。
「サムライ妖精、今人気らしいですね」
「そっか」
どうして口数少ないの?昼間はあんなに話し込んだのに。
この夜、私とヨルクさんは同じ布団で眠った。
翌朝、私が目を覚ますと私もヨルクさんも下着姿だった。
えええええ!どういうこと?
混乱したものの昨夜の記憶が蘇った。
そっか、私たち……。
でも、どうしよう。そんなつもりじゃなかったのに。ヨルクさんが目を覚ましたら気まずすぎる。私は下着姿のままヨルクさんの部屋を出ようとした。
「待って、ナミネ!」
布団の中でヨルクさんは私の手を掴んだ。
「その、私帰ります」
「このまま返せない。ナミネ、いやだった?そうだったら、もうしない」
「い、いやじゃないです!誘ったの私ですし」
そう、昨夜ヨルクさんに口付けしているうちに……。
「ナミネ、体調はどう?」
「あ、えっと、ここだと話しづらいので食べながら話してもいいですか?」
「分かった」
ヨルクさんはジャージを着ると朝食を作りに行った。私は下着姿のままヨルクさんの布団でゴロゴロしていた。
20分ほどするとヨルクさんが朝食を持って来た。
「わー、美味しそうなフレンチトースト」
私は写真に撮った。
「誰にも話さない」
「わ、私も話しません!」
「ごめんね、ナミネのこと大切にするつもりだったのに。ナミネ、痛くなかった?」
ヨルクさんは私を抱き締めた。
「え、全然痛くなかったです。皆さんFメモリイって投稿していましたが、何も考えられなくなるくらい幸せになるんですね。はじめて知りました」
……。この間は何。めちゃくちゃ気まずい。どうしたらいいの。私は頭の中ヨルクさんでいっぱいだったけど、ヨルクさんは違うの?
「私も幸せだった。でも、ナミネが思うほど、他のメンバーは違うかも」
「え?どういうことですか?」
「セレナールさんがラルクに文句言ってるの聞こえてきてたから」
「そうですか。私はヨルクさんのことしか考えられなかったですし……ダメだ恥ずかしい。本当に誰にも言わないでくださいね。カップル日記にも書かないでくださいね」
私はしばらくヨルクさんのジャージに顔を埋めていた。ヨルクさんからは、いつも紅葉の香りがする。幸せの香り。私はいつもこの香りが好きだった。
「誰にも言わないし書かない。私は真剣だった。ナミネのこと愛おしく感じたし、終わってもずっとナミネのこと抱き締めてた」
「わ、私もです!頭の中ヨルクさんのことでいっぱいで、凄く幸せで、とても満たされました!皆さんのFメモリイが分かった気がします」
とは言ったものの、正直恥ずかしい。でも、ヨルクさんは突然笑顔になっていた。
「良かった。ナミネがいやだったり、何も感じていなかったらどうしようかと不安だった」
ヨルクさんは涙を零した。その時、落ち武者さんが入ってきた。
「顔だけヨルク〜朝食……って、あんたら何してんのさ」
「落ち武者さん、ナミネの下着姿見ないで!」
ヨルクさんは慌てて私に浴衣を着せた。
「落ち武者さん、誰にも言わないでください」
私も突然落ち武者さんが来てかなり焦ってしまった。クレナイ家によく来ているのだろうか。
「りょーかい」
「あの、皆さんはFメモリイの相性どうなんでしょうか?夏休みにラルクがパッとしないとか言ってたんです」
「みたいだね?姉さんは色々半減されるの不満らしいし、甘えセナは運命の人が間近にいるのは幸せだけどあんま満たされないらしいし、一目惚れカラルリは最初だけで甘えセナから近寄られるのいやらしいし、平凡アルフォンスは全然らしいけど?」
「えええええ!カップル日記に書いてあるのと全然違うじゃないですか!」
みんなあれだけFメモリイFメモリイ書いていたのに、実際はそこまで満たされていなかったの?だったらどうしてセナ王女とかいっぱいFメモリイとか書いているのだろう。
「日記はみんなヒロイン気取りでいたいんじゃない?てか、あんたはどうだったのさ?」
「全て満たされました。前よりヨルクさんに近付けた気がするし、ヨルクさんのこと好きなんだって再確認出来たし、これからもいっぱいヨルクさんと過ごしたいと思うようになったと思います」
「へえ、あんたらは変わんないな。飯食ったら、久しぶりにみんなで出かけるぞ!」
私がフレンチトーストをカップル日記に投稿しようとしたら既にヨルクさんが投稿していた。
『ナミネとの朝食』
私も投稿した。
『ヨルクさんが作ったフレンチトースト』
朝食を食べ終わると落ち武者さんが指定した場所にみんなは向かいはじめているようだった。ヨルクさんとのことは本当予定外だったけど、少なくとも私は、あの時、ヨルクさんの優しい愛情に包まれていた。
その後、私は、突然現れたキクスケさんによって、遠い遠い前世、伝説最上級武官をしていた時の記憶を思い出し、80%の力量を取り戻した。そして、キクスケさんの番人部屋で初級武官の試験から順番に受け、伝説最上級武官の資格を取得した。
キクスケさんからは番人呼び出しカードをもらった。妖精村はカナエさんの時以外は全て私が2番目の番人だったらしく、今でも番人をしている人なら誰でも呼び出せるらしい。
ちなみに、2番目の番人はラルクから私に変わって、すぐにヨルクさんに変更となったのであった。
そんなこんなで、二学期の幕開けとなった。
……
あとがき。
時間軸が走り書きと違うけど、内容はやっぱり走り書きに近くなっちゃうかな。
走り書きでは、ナミネがサムライ妖精と会っていたけれど、こっちではどうなるのだろう。
色々辻褄合わないことも出てきたし、書き直しも考えたけれど、やっぱりせっかくここまで書いたから、このまま続けようかなあとか思ったり。優柔不断。
小説を書くって難しい。
《ナミネ》
私はセナ王女の別荘に着くなり、3階の客室でヨルクさんに泣き付いた。
「ヨルクさん、ごめんなさい」
「ナミネ、私は大丈夫だから」
「私、ヨルクさんいないと死んじゃう……なのに……普通になれないの……」
「うん、ナミネのご両親にも、ちゃんと聞いた上でナミネとの交際選んだから。ゆっくりやっていこうね」
ヨルクさんは普通の幸せ得られなくていいの?どうして私に告白したの?
このままだとミイラ取りがミイラになってしまう。ヨルクさんの幸せを考えると1人で生きないと。
「ヨルクさん、お別れしましょう。ヨルクさんなら、いい人見付けて幸せになれます。私なんかといることないよ」
「そんなこと言わないで。私、ナミネが好きなの。ずっと好きでやっと交際出来たから別れたくない。私はナミネと結婚する」
「ヨルクさんは普通に幸せになりたくないのですか?」
「私が好きなのはナミネだから。好きでもない人と一緒になっても幸せになんかなれない。ナミネを支えてナミネを幸せにする」
どうして私なの?前世の記憶があるから?
けれど、私は自信がなかった。今、ヨルクさんを手放せば、そんなに傷つかない気がする。そもそも、告白断れば良かった。
「でも、私、自信ないです」
「ナミネのことは私が全て受け入れるから」
「でも、今別れないとお互い立ち直れなくなっちゃう」
「別れるだなんて言わないで……やっと、やっとの想いでナミネと付き合えたのに……ナミネがいないと生きていけない……ナミネのこと何でも受け入れるし、必ずナミネを幸せにするから、捨てないで……」
どうしてヨルクさんが泣くの?泣かないでよ。私は普通じゃないのに、ヨルクさんは別れたくないと言う。どうしたらいいの。でも、私もヨルクさんと離れたくなかった。
「私も別れたくないよ」
私は大粒の涙を零していた。
「ナミネとは別れない!そんな簡単な気持ちで告白したわけじゃないし、ずっと縁談渡しに行ってたから!」
「ヨルクさん……」
ダメだ、もう離れられない。ヨルクさんが好き。私とヨルクさんはしばらく抱き締め合っていた。
そして、手を重ね合わせ指輪の写真を撮った。
「あ、ヨルクさん、先にお風呂に入ってきてください」
「分かった。ナミネ、リビングに行く?」
「はい」
「じゃあ、リビングで待ってる」
ヨルクさんは部屋を出てお風呂に向かって行った。
私はリビングの前にカップル日記を開いた。
『アルフォンス王子様から大きなダイヤモンドの指輪を頂きました。
カナエは、アルフォンス王子様に誠心誠意尽くすのです』
カナエさん、愛されてるなあ。それにしても、ダイヤモンド大っきい。
『カナエに捧げる永遠の愛』
アルフォンス王子って、本当にカナエさんのこと好きなんだ。
『ラルクとペアリング。
FW。
とても綺麗なダイヤモンド。
大好きよ、ラルクꯁꯧ』
セレナールさんとラルクってお似合い。遠い前世もそうだったのかな。あまり思い出せないけど、ラルクがどうしようもなく愛した人だもんな。
『カラルリにフェアリーウィンラサッヴァのエタニティリング買ってもらった♡
3500万円のペアリング♡
すっごく幸せ♡
一生愛してるわ♡』
セナ王女、強引……。カラルリさん、払い切れるのかな。
『このタイプのペアリングははじめてだと思う。
でも、ナミネとペアリングが持ててとても嬉しい。
ナミネ、次は婚約する時に一緒に指輪見に行こうね』
ヨルクさん……。好き……。
あれ、また投稿?
『カラルリとFメモリイしちゃった♡』
え、まだここに来たばかりなのに……。
『ラルクと繋がる幸せꯁꯧ
セナ王女の別荘でFメモリイꯁꯧ』
え、ラルクとセレナールさんも……。
『こんなこと書いたらカナエに怒られるかもしれないけど、美しすぎるカナエの姿にトキメキが止まらない』
やっぱり、カナエさんとアルフォンス王子もそうなんだ……。
はあ……私もヨルクさんと……。
ううん、ダメ。
流されないようにしなきゃ。
私は部屋を出てリビングに向かった。
リビングでは、みんな何事もなかったかのように過ごしていた。何だか疎外感……。
「ラルク、またセレナールさんとしたの?」
「まあな」
「どうだった?」
「普通って言うか、何かパッとしない」
何それ。あんなにも愛し合ってたくせに。
あーあ、私、ラルクにも先越されちゃったのか。
この日はカナエさんの作った夕ご飯を食べると、私はヨルクさんとの相部屋で眠ることになった。
「ナミネ、これに着替えて」
「はい」
私は服を脱いだ。
「あ、ヨルクさん」
「どうしたの?ナミネ?」
ヨルクさんはすぐに後ろを向いた。そっか、私まだルームウェア着てなかった。ヨルクさんに見られちゃったかな。でも、汗かいちゃったし。
「ヨルクさん、汗かいたんです。拭くだけボディシートないですか?」
「うん、ある。ここ置いとくね」
私はヨルクさんの置いたボディシートを取って身体を吹いた。そして、ヨルクさんから渡されたルームウェアに着替えた。
「着替えました」
「うん、布団敷くね」
私とヨルクさんは布団の中で眠った。
夏休みもあっという間に過ぎ、9月も半ばに差し掛かろうとしていた。本当に月日の流れは早い。
クラスでは文化祭の話しになっていた。
私とヨルクさんはクレナイ家とナノハナ家を行き来していたのであった。
ある日の休みに私はクレナイ家に行ってヨルクさんと色んな話をした。ヨルクさんと他愛ない話を何時間もするのは小学生以来かも。でも、とても幸せな時間だった。
私はカップル日記に投稿した。
『小学生ぶりにヨルクさんと他愛のない話を数時間していた。何だか幸せ』
私はぼんやりオレンジに染まる夕焼けを見ていた。
「あ、ヨルクさん、一緒にお風呂入りませんか?」
返事はすぐには帰ってこなかった。やっぱり小学生の時とは違うのかな。1人で入ろうかな。
「入る!ナミネと入る!」
「はい」
私とヨルクさんはお風呂へ向かった。
お風呂に入ると、ヨルクさんは不透明の入浴剤を入れた。紅葉の香り。
私はヨルクさんに近付いた。
「ヨルクさんは毎日買い出しに行ってるんですよね?」
「うん、そうだよ。ナミネのお弁当も作りたいから」
「あ、いつもすみません」
「私がナミネに出来ることしたいから」
ヨルクさん……。交際して2ヶ月も経ってないけど、好きだなあ。
「こうやってヨルクさんと一緒にお風呂に入るの久しぶりですね」
「うん……」
「ヨルクさんはいつも1人でお風呂に入っているのですか?」
「そうだよ」
あれ、ヨルクさん、口数少ない?私といても楽しくないのかな。
「あ、カップル日記見てみましょう!」
私はカップル日記を開いた。
『カナエは夏休みの後半から別荘で暮らしてて、今は私と一緒に登校をしている。
いつも、手料理を作ってくれる。
まるで新婚生活みたいだ。
たまらなく幸せである。
愛しいカナエと今夜も永遠の愛を誓う』
『二学期からキクリ家から登校。
カラルリとは相変わらず毎日Fメモリイ♡
もう新婚夫婦も同然。
私たちほど愛し合ってるカップルいるかしら?』
『新学期からたまにクレナイ家から登校をしている。こうやってラルクと一緒にいられる時間が長いのはとても嬉しいꯁꯧ
泊まりの日は必ずFメモリイꯁꯧ』
みんな同棲してるんだ。そうだよね。仲良いし、一緒にいて、当たり前って感じだもんな。
「3組とも同棲してますね」
「ナミネ、私たちは私たちのペースでゆっくり親睦を深めたいと思っている」
「は、はい。私もです。でも、セナ王女とカラルリさんは来年3年生ですし、今の時間が慈しいでしょうね」
「どうだろう。私はあまり上手くいっているようには見えないが」
どうして?こんなに仲良しで、同じ家で寝泊まりしているのに。ヨルクさんはどうして上手くいってるように見えないだなんて言うのだろう。
「どうしてですか?」
「何となく」
「そうですか」
「ナミネ、そろそろ出よう。ナミネは後から来て」
「えっ、でも……」
ヨルクさんは先に出てしまった。私は慌ててお風呂を出た。ヨルクさんはもういなかった。
ヨルクさんの部屋に行くとヨルクさんは机に手料理を並べていた。私は嬉しくって思わず写真に撮った。そして、カップル日記に投稿をした。
『クレナイ家にてヨルクさんの手料理食べます。
ありがとう、ヨルクさん』
ヨルクさんと私はツーショットも撮った。
「この浴衣、まだあったんですね」
「うん」
また口数が少ない。私はテレビを見ながら無言で夕飯を食べた。すると、今流行りのサムライ妖精が出ていた。
「サムライ妖精、今人気らしいですね」
「そっか」
どうして口数少ないの?昼間はあんなに話し込んだのに。
この夜、私とヨルクさんは同じ布団で眠った。
翌朝、私が目を覚ますと私もヨルクさんも下着姿だった。
えええええ!どういうこと?
混乱したものの昨夜の記憶が蘇った。
そっか、私たち……。
でも、どうしよう。そんなつもりじゃなかったのに。ヨルクさんが目を覚ましたら気まずすぎる。私は下着姿のままヨルクさんの部屋を出ようとした。
「待って、ナミネ!」
布団の中でヨルクさんは私の手を掴んだ。
「その、私帰ります」
「このまま返せない。ナミネ、いやだった?そうだったら、もうしない」
「い、いやじゃないです!誘ったの私ですし」
そう、昨夜ヨルクさんに口付けしているうちに……。
「ナミネ、体調はどう?」
「あ、えっと、ここだと話しづらいので食べながら話してもいいですか?」
「分かった」
ヨルクさんはジャージを着ると朝食を作りに行った。私は下着姿のままヨルクさんの布団でゴロゴロしていた。
20分ほどするとヨルクさんが朝食を持って来た。
「わー、美味しそうなフレンチトースト」
私は写真に撮った。
「誰にも話さない」
「わ、私も話しません!」
「ごめんね、ナミネのこと大切にするつもりだったのに。ナミネ、痛くなかった?」
ヨルクさんは私を抱き締めた。
「え、全然痛くなかったです。皆さんFメモリイって投稿していましたが、何も考えられなくなるくらい幸せになるんですね。はじめて知りました」
……。この間は何。めちゃくちゃ気まずい。どうしたらいいの。私は頭の中ヨルクさんでいっぱいだったけど、ヨルクさんは違うの?
「私も幸せだった。でも、ナミネが思うほど、他のメンバーは違うかも」
「え?どういうことですか?」
「セレナールさんがラルクに文句言ってるの聞こえてきてたから」
「そうですか。私はヨルクさんのことしか考えられなかったですし……ダメだ恥ずかしい。本当に誰にも言わないでくださいね。カップル日記にも書かないでくださいね」
私はしばらくヨルクさんのジャージに顔を埋めていた。ヨルクさんからは、いつも紅葉の香りがする。幸せの香り。私はいつもこの香りが好きだった。
「誰にも言わないし書かない。私は真剣だった。ナミネのこと愛おしく感じたし、終わってもずっとナミネのこと抱き締めてた」
「わ、私もです!頭の中ヨルクさんのことでいっぱいで、凄く幸せで、とても満たされました!皆さんのFメモリイが分かった気がします」
とは言ったものの、正直恥ずかしい。でも、ヨルクさんは突然笑顔になっていた。
「良かった。ナミネがいやだったり、何も感じていなかったらどうしようかと不安だった」
ヨルクさんは涙を零した。その時、落ち武者さんが入ってきた。
「顔だけヨルク〜朝食……って、あんたら何してんのさ」
「落ち武者さん、ナミネの下着姿見ないで!」
ヨルクさんは慌てて私に浴衣を着せた。
「落ち武者さん、誰にも言わないでください」
私も突然落ち武者さんが来てかなり焦ってしまった。クレナイ家によく来ているのだろうか。
「りょーかい」
「あの、皆さんはFメモリイの相性どうなんでしょうか?夏休みにラルクがパッとしないとか言ってたんです」
「みたいだね?姉さんは色々半減されるの不満らしいし、甘えセナは運命の人が間近にいるのは幸せだけどあんま満たされないらしいし、一目惚れカラルリは最初だけで甘えセナから近寄られるのいやらしいし、平凡アルフォンスは全然らしいけど?」
「えええええ!カップル日記に書いてあるのと全然違うじゃないですか!」
みんなあれだけFメモリイFメモリイ書いていたのに、実際はそこまで満たされていなかったの?だったらどうしてセナ王女とかいっぱいFメモリイとか書いているのだろう。
「日記はみんなヒロイン気取りでいたいんじゃない?てか、あんたはどうだったのさ?」
「全て満たされました。前よりヨルクさんに近付けた気がするし、ヨルクさんのこと好きなんだって再確認出来たし、これからもいっぱいヨルクさんと過ごしたいと思うようになったと思います」
「へえ、あんたらは変わんないな。飯食ったら、久しぶりにみんなで出かけるぞ!」
私がフレンチトーストをカップル日記に投稿しようとしたら既にヨルクさんが投稿していた。
『ナミネとの朝食』
私も投稿した。
『ヨルクさんが作ったフレンチトースト』
朝食を食べ終わると落ち武者さんが指定した場所にみんなは向かいはじめているようだった。ヨルクさんとのことは本当予定外だったけど、少なくとも私は、あの時、ヨルクさんの優しい愛情に包まれていた。
その後、私は、突然現れたキクスケさんによって、遠い遠い前世、伝説最上級武官をしていた時の記憶を思い出し、80%の力量を取り戻した。そして、キクスケさんの番人部屋で初級武官の試験から順番に受け、伝説最上級武官の資格を取得した。
キクスケさんからは番人呼び出しカードをもらった。妖精村はカナエさんの時以外は全て私が2番目の番人だったらしく、今でも番人をしている人なら誰でも呼び出せるらしい。
ちなみに、2番目の番人はラルクから私に変わって、すぐにヨルクさんに変更となったのであった。
そんなこんなで、二学期の幕開けとなった。
……
あとがき。
時間軸が走り書きと違うけど、内容はやっぱり走り書きに近くなっちゃうかな。
走り書きでは、ナミネがサムライ妖精と会っていたけれど、こっちではどうなるのだろう。
色々辻褄合わないことも出てきたし、書き直しも考えたけれど、やっぱりせっかくここまで書いたから、このまま続けようかなあとか思ったり。優柔不断。
小説を書くって難しい。
純愛偏差値 未来編 一人称版 21話
《ヨルク》
ナミネはミドリさんのことがあってから、普通には生きられなくなってしまった。ミドリさんの死後も、ナノハナ家に縁談を持って行ったが、ナミネのご両親からは何度も『ナミネと交際するのは無理だから諦めて欲しい』と言われている。それでも、諦め切れなかった私はナミネへの縁談を持って行った。すると、『ナミネと交際するなら、少しもナミネを傷付けたり怒らせたりしてはいけない。どんなナミネでも受け入れなければならないし、どんな理不尽なことでも常にナミネを優先し、常にナミネを励ます必要がある。ミドリが死んでナミネまでも失いたくない。ナミネは一生ナノハナ家で面倒を見ようと思う』と言われた。
それでも、私はナミネのことが好きだったし、何がなんでもナミネと交際したかった。ナミネが私の告白を受け入れてくれた時はとても嬉しかった。
けれど、現実は甘くなかった。
私の些細な行動で、私はキズモノと呼ばれクレナイ家は3ヶ月、お武家連盟から外されることになり、副委員長は生活保護暮らしとなった。
私の些細な言動で、ナミネを傷付け、メンバーをいやな気持ちにさせ、アルフォンス王子からナミネと別れろと迫られた。
ナノハナ家 ご両親の言っていたように、ナミネとの交際は無理な等しい。あの誓約書も私がナミネと別れるように書かれたものなのだろう。
ナミネと別れて別の道を進むことも出来る。そうすれば、無理な誓約書に縛られることもなくなる。けれど、私はやっと交際まで辿り着けたナミネを失いたくない。ナミネのことが好きだ。だから、ナミネを救いたい、守りたい、幸せにしたい、元気になってもらいたい。
私にナミネと別れるなんて選択肢はない。周りにどう言われようと、どう軽蔑されようと、私はナミネと交際し続ける。
ナミネに脇腹を蹴られた私はどうにか立ち上がった。
「あの、皆さんは妖精ラブ通信は見ていないんですよね?見ているヨルクさんをどう思いますか?」
「正直気持ち悪いわ!カラルリもアルフォンスもカランも見てないのに!あんなの浮気じゃない!浮気する者は宦官になればいいと思うわ!」
「本当セナさんの言う通り。彼女さえいれば、あんなの見るはずないのに、よっぽどナミネに不満があるんだね。ブスなナミネより綺麗な人見たさに浮気するんだろうね。不満があるなら別れればいいのにって思う」
「私もカナエを裏切るなんて絶対に出来ない。交際して日が浅いのに浮気されているナミネが可哀想で仕方ないし、ヨルクは文句ばかりだし、とっとと別れて欲しい」
メンバーの私に対する対応はかなり厳しい。無理もないか。みんなは良くも悪くも上手くやっているのだから。でも、パートナーにバレずに一生を過ごすことなんて出来るのだろうか。
けれど、あの時私を庇ってくれたナミネをストーカーだと侮辱したことは本当に反省してもしきれない。どうしてナミネを責めてしまったのだろう。
もし、今後ナミネを責めれば確実に破談に持ち込まれてしまう。それだけは絶対に避けたい。
「ということですので、ヨルクさんは浮気サイト一生見ないでください。グループは決してヨルクさんのワガママを言う場所ではありません。もし、見たらこちらにも通知がいくように設定しました。一度でも開いたら、それが類似サイトでも、誓約書を破ったと見なし、お母様に話して破談します」
そっか。後の祭りというわけか。あの時、ナミネが私を庇ってくれた時に、ナミネを責めたりしなければ、こんなことにはなっていなかった。けれど、否定してしまえば、破談されてしまう。
「うん、分かった。履歴消してもう二度と見ないようにするね」
私は閲覧履歴を全て消した。
「皆さん、ヨルクさん、もう見ないそうです!」
「そんなの嘘に決まってるじゃない。ナミネ、浮気癖ってのは一生治らないのよ。あんなの見てる男なんて汚らわしいわ」
「ナミネ、彼女がいたら普通は見ないんだよ。浮気サイトを見る男と結婚したらDVの毎日だし、結果、離婚だよ」
「悪いけど、あんなサイト見るなんて交際が上手くいっているとは思えない。ヨルクはナミネを裏切ることでしか憂さ晴らし出来ないんだと思う」
なるほど。こうまで、私が侮辱されるのは、私がみんなより弱いからか。だんだん、このメンバーの仕組みが分かってきた。けれど、嘘を一生付き続けることなど出来るはずがない。カナエさんはともかくとして、セナ王女にバレた時、カラルリさんはどうするのだろう。人を侮辱すれば、侮辱で返ってくる。今は我慢するしかない。
「ねえ、ラルク、私のお婿さんが誓約書破ったら、ラルクが私と結婚してね」
「ああ、そうする。あれだけ散々な目にあったナミネを現世では不幸にしない!」
その瞬間、私はセレナールさんに急所を蹴られた。私は痛みに蹲った。ナミネは、私の発言を許していない。まだ恨んでいるんだ。
「姉さん、やめろ!我が家とクレナイ家では全然違うだろ!そのうち慰謝料請求されるぞ!次、似たようなことしたらラルクと別れさせるからな!」
「酷い!ヨルクのせいで、私飛び降りたのに!ヨルクが憎くて仕方ないわ!切り刻みたいくらい憎くて憎くて仕方ない!!」
副委員長を泊めた。たったそれだけで、ラルクはセレナールさんを捨てて、ナミネを慰めた。カップル日記も退会していたし。だったら、私もナミネに落ち武者さんをナノハナ家に泊めることを許せば良かったのだろうか。
私たちはお土産屋さんに来た。
「ナミネ、どれが欲しい?」
私が聞くと、ナミネは扇子で商品を持ち上げると私の手のひらに乗せ、次々に私に商品を投げさせた。私は店主にひたすら謝った。
「ラルク、お揃いでジンベイザメのストラップ買おうよ!」
「そうだな、携帯に付けるか」
ナミネとラルクはジンベイザメのストラップを購入した。その瞬間、セレナールさんは私に熱い飲み物をかけた。苛立った私はセレナールさんの腕を掴んだ。
「訴えますよ?」
「やってみなさいよ!ほら、やってみなさいよ!」
「分かりました。先程の映像と共に、クレナイ家 顧問弁護士に、そちらのご両親に書類を持っていかせます。慰謝料は950万円です」
「卑怯じゃない!やめてよ!被害者は私なのよ!」
カナエさんの次は私が標的というわけか。本当に腹が立つ。ラルクをバックに付けて散々人を攻撃して。
「では、同じようにあなたに飲み物かけていいですか?私のみでは不公平でしょう」
「何言ってるの?加害者にそんな権利ないわ!離してよ!」
セレナールさんは私が掴んだ腕を振り払った瞬間、勝手に転んだ。私はセレナールさんが叫ぶ前にその場から立ち去った。
ナミネはラルクとお揃いのストラップを携帯に付けると、温泉で買った私とのストラップを外し、ゴミ箱に放り投げた。私は泣きながら、ゴミ箱からナミネが捨てたお揃いのモルモット妖精のストラップを拾った。ナミネに冷たくされ続けていることが、悲しくて私はその場に泣き崩れた。
その時、ナミネからメールが来た。
『ヨルクさん、助けて……』
咄嗟に私はナミネに駆け寄った。
「ナミネ、大丈夫?どこか痛むの?」
「ヨルクさん、私生きてても意味ないの。誰からも愛されないし。ヨルクさんも、私じゃなくて他の人と幸せになって」
「私はナミネと一緒にいたい!ナミネのことは私が幸せにする!」
ナミネは私が握っているストラップを取り、再び携帯に付けた。私は泣きながらナミネを抱き締めた。
「ヨルクさん、少し待っててください」
「ナミネ!」
私はナミネを追いかけた。するとナミネはお土産屋さんで、イルカのTシャツを買った。
「ヨルクさん、これ着てください」
「ありがとう、ナミネ」
私はTシャツを受け取りトイレに向かった。
トイレでナミネが買ってくれたTシャツに着替えるとトイレから出た。
「ヨルクさん、今からデパート行くそうです」
「そっか、分かった」
私は走るナミネに着いて行った。
タクシーから降りるとみんなはデパートに入るなり、宝石売り場に向かった。
「ナミネはどうする?」
「いらないです」
「うーん、でも、みんな買うみたいだし、私たちも買わない?」
私は少しでも多くナミネとの想い出が欲しかった。もう二度と見失わないように。来世でもナミネを見付けられるように。
「ラルク、私これがいいわ」
エタニティリングか。まるで婚約指輪だな。
「分かりました」
え、2つで600万円はするのに。なのに、ラルクはクリスタルカードで一括払いした。セレナールさんのは丸いダイヤモンドのエタニティリングで、ラルクのは四角いダイヤモンドのエタニティリングだった。
2人はその場で身に付け、箱は袋に入れてもらっていた。
ナミネは隣の宝石売り場に行った。
ナミネは画像でも見せていた、あの何もないシンプルなペアリングを見ていた。
「ナミネ、それがいいの?」
「見てるだけです」
2つで25万円か。フェアリーウィンラサッヴァとは随分と値段が違う。
「ナミネ、買おう」
私はナミネの返事を待たずにホワイトゴールドのプラチナリング2つをクリスタルカードで購入した。ラルクと同じように箱は袋に入れてもらった。私はナミネの右手の薬指にペアリングをはめた。ナミネも私の右手の薬指にペアリングをはめるとニッコリ微笑んだ。ナミネ……。
私は無意識に涙が零れていた。
ナミネはまたみんなのところに戻って行った。
「私、これがいいわ!」
えっ、2つで3500万円!?ラルクとセレナールさんのより高い。カラルリさん、そんなに貯金あるのだろうか。
「セナさん、もう少し値段落とせない?」
「いやよ、それがいいもの」
人にとやかく言っておいて、結局セナ王女って、彼氏に高いのねだるトンデモさんじゃない。
「あ、私、2つで25万円のペアリング買ってもらいました」
ナミネはさっき私が買った指輪を見せた。
「何もないし、ノーブランドなんていやだわ」
「なんか、子供っぽい」
セナ王女とセレナールさんてめんどくさい。付き合ったら、あれこれ命令されて別れそう。そもそも、私たち未成年で買っているのに。
「カナエはどうする?」
「アルフォンス王子様からは既にネックレスを頂いているので、これ以上は頂けません」
「カナエ、いいよ。これとかどう?」
え、2つで5000万円。セレナールのエタニティリングよりダイヤモンドが大きい。
「カラルリ、アルフォンス王子は5000万円よ!」
「一目惚れカラルリ、あんた彼女に指輪一つ買ってあげないなんてケチだな」
そっか、落ち武者さんが私に見せた映像の指輪も高価そうだったな。アルフォンス王子大きなダイヤモンドのエタニティリングと大きなダイヤモンドのカットリングをレインボーカードで一括払いした。
「カナエ」
アルフォンス王子はカナエさんの右手の薬指にエタニティリングをはめた。
「アルフォンス王子様……カナエは、アルフォンス王子様に誠心誠意お尽くしします」
何だかもう、ナミネが言っていたお金で買収に見えてきた。と言っても、王族なら当たり前なのだろうか。だったら、普通セナ王女が買うべきだと思う。武士はそんなにお金持ってないのに。
「カラルリィ、買ってよ」
10秒ほど間があった。
「う、うん、買う。セナさんとは運命だし、結婚もするし、一生この気持ち変わらないから」
え、さっきの間は何?カラルリさんも買えないなら買えないで、ハッキリ言えばいいのに。
「ねえ、ラルク、金ないならないでハッキリ言ったほうがいいよね」
「ナミネ、変な言い方すんなよ。男はこういうところでカッコつけたいんだよ」
「変なの。恋人なのに言いたいことも言えないなんて」
「仕方ないだろ!アルフォンス王子が高いもん買ったんだから」
カナエさんを羨んだというわけか。けれど、お金のない人に、というか、身の丈の合わないものを買わせるなんて鬼。
「セナ王女、カラルリさん金ないそうです」
「だったら、分割で買ってよ」
え、ないって言ってるのに買えって、どこまで図々しいの。だんだん分かってきた。私とナミネも大変だけど、みんな隠しているだけで、交際している以上は大なり小なり何かしらあるんだ。ラルクがカップル日記殆ど書かないのも変だし、カラルリさんがセナ王女に言い返せないことも。カップル日記のラブラブさは現実なのだろうか。
「あ、悩んでいるなら、私たちゲーセン行ってきていいですか?」
「ねえ、カラルリィ!!」
「買う!買う!」
そう言うと、カラルリさんはウェーブのエタニティリングとウェーブの上に一つダイヤモンドがある指輪を分割で購入した。1000万円を先に払い、残りは10年ローンで契約をしていた。10年ローン。月々20万円以上は払わないといけないのに。払い切れるのだろうか。それとも、親御さんにお金もらうのかな。
カラルリさんはセナ王女の右手の薬指に指輪をはめた。
「ありがとう、カラルリ!一生愛してるわ!」
2人は抱き締め合った。
ゲームセンターに着くと、みんなプリクラを取り始めた。ナミネと私もプリクラを撮ることにした。
はじめてとのナミネとのプリクラ。私は画面を進ませナミネとプリクラを撮った。撮り終わると、外で出てくるのを待って、出てきたら、真ん中の線で切って、1つをナミネに渡した。
「ナミネ、携帯に貼ろうか」
「はい」
私とナミネは携帯にプリクラを貼った。
ナミネはクレーンゲームのほうへ行った。
「ナミネ、待って!」
「ヨルクさん、私、あのジンベイザメが欲しいです」
「うん、分かった」
私は何度か挑戦したものの、全く取れなかったのである。
「カラルリ、私、あの大きなイルカのぬいぐるみ欲しいわ!」
「セナさん、今挑戦するね」
ナミネはセナ王女たちのところへ行った。
カラルリさんも全く取れない様子だった。それに引き換え、アルフォンス王子は次々にカナエさんにぬいぐるみを取っていた。
「ラルク、勝負だよ!」
「やるか!」
「じゃ、スタート!」
落ち武者さんの声と共に2人は走り出した。そして、次々にぬいぐるみを取り始めた。
「ナミネ、ラルク、そんなに取ったら他のお客さんに迷惑だよ」
「また補充されるだろ」
ナミネとラルクはひたすらクレーンゲームに夢中になっていた。
「じゃ、そこまで」
カウントは落ち武者さんがした。
「ラルク52。強気なナミネ48。勝者ラルク!」
「あー、負けちゃった」
「私、このイルカもらうわ!」
「待って!それ私が先に目をつけてたの」
「そ、そう、じゃあ、セナさんに譲るわ」
「ありがとう」
ナミネとラルクが取った分なのに、どうしてセナ王女とセレナールさんが選ぶのだろう。その時、ナミネは大きなネコ妖精のぬいぐるみと中くらいのジンベイザメのぬいぐるみを私に渡した。
「くれるの?」
「はい」
「ありがとう、ナミネ」
「じゃ、僕はこれとこれもらう。余った分はその辺の小学生らに渡しとけ!」
ナミネとラルクは小さい子供たちにぬいぐるみを渡しはじめた。渡し終わると、私たちはセナ王女たちの別荘へ向かった。
……
あとがき。
何だか、純愛偏差値は他の小説とは違って長くなってしまう。どうしてだろう。
フェアリーウィンラサッヴァ。
どうして、そんなに高いんでしょうね。
高校生なのに10年ローンとか、キツイな〜!
カラルリは払い切れるのだろうか。
《ヨルク》
ナミネはミドリさんのことがあってから、普通には生きられなくなってしまった。ミドリさんの死後も、ナノハナ家に縁談を持って行ったが、ナミネのご両親からは何度も『ナミネと交際するのは無理だから諦めて欲しい』と言われている。それでも、諦め切れなかった私はナミネへの縁談を持って行った。すると、『ナミネと交際するなら、少しもナミネを傷付けたり怒らせたりしてはいけない。どんなナミネでも受け入れなければならないし、どんな理不尽なことでも常にナミネを優先し、常にナミネを励ます必要がある。ミドリが死んでナミネまでも失いたくない。ナミネは一生ナノハナ家で面倒を見ようと思う』と言われた。
それでも、私はナミネのことが好きだったし、何がなんでもナミネと交際したかった。ナミネが私の告白を受け入れてくれた時はとても嬉しかった。
けれど、現実は甘くなかった。
私の些細な行動で、私はキズモノと呼ばれクレナイ家は3ヶ月、お武家連盟から外されることになり、副委員長は生活保護暮らしとなった。
私の些細な言動で、ナミネを傷付け、メンバーをいやな気持ちにさせ、アルフォンス王子からナミネと別れろと迫られた。
ナノハナ家 ご両親の言っていたように、ナミネとの交際は無理な等しい。あの誓約書も私がナミネと別れるように書かれたものなのだろう。
ナミネと別れて別の道を進むことも出来る。そうすれば、無理な誓約書に縛られることもなくなる。けれど、私はやっと交際まで辿り着けたナミネを失いたくない。ナミネのことが好きだ。だから、ナミネを救いたい、守りたい、幸せにしたい、元気になってもらいたい。
私にナミネと別れるなんて選択肢はない。周りにどう言われようと、どう軽蔑されようと、私はナミネと交際し続ける。
ナミネに脇腹を蹴られた私はどうにか立ち上がった。
「あの、皆さんは妖精ラブ通信は見ていないんですよね?見ているヨルクさんをどう思いますか?」
「正直気持ち悪いわ!カラルリもアルフォンスもカランも見てないのに!あんなの浮気じゃない!浮気する者は宦官になればいいと思うわ!」
「本当セナさんの言う通り。彼女さえいれば、あんなの見るはずないのに、よっぽどナミネに不満があるんだね。ブスなナミネより綺麗な人見たさに浮気するんだろうね。不満があるなら別れればいいのにって思う」
「私もカナエを裏切るなんて絶対に出来ない。交際して日が浅いのに浮気されているナミネが可哀想で仕方ないし、ヨルクは文句ばかりだし、とっとと別れて欲しい」
メンバーの私に対する対応はかなり厳しい。無理もないか。みんなは良くも悪くも上手くやっているのだから。でも、パートナーにバレずに一生を過ごすことなんて出来るのだろうか。
けれど、あの時私を庇ってくれたナミネをストーカーだと侮辱したことは本当に反省してもしきれない。どうしてナミネを責めてしまったのだろう。
もし、今後ナミネを責めれば確実に破談に持ち込まれてしまう。それだけは絶対に避けたい。
「ということですので、ヨルクさんは浮気サイト一生見ないでください。グループは決してヨルクさんのワガママを言う場所ではありません。もし、見たらこちらにも通知がいくように設定しました。一度でも開いたら、それが類似サイトでも、誓約書を破ったと見なし、お母様に話して破談します」
そっか。後の祭りというわけか。あの時、ナミネが私を庇ってくれた時に、ナミネを責めたりしなければ、こんなことにはなっていなかった。けれど、否定してしまえば、破談されてしまう。
「うん、分かった。履歴消してもう二度と見ないようにするね」
私は閲覧履歴を全て消した。
「皆さん、ヨルクさん、もう見ないそうです!」
「そんなの嘘に決まってるじゃない。ナミネ、浮気癖ってのは一生治らないのよ。あんなの見てる男なんて汚らわしいわ」
「ナミネ、彼女がいたら普通は見ないんだよ。浮気サイトを見る男と結婚したらDVの毎日だし、結果、離婚だよ」
「悪いけど、あんなサイト見るなんて交際が上手くいっているとは思えない。ヨルクはナミネを裏切ることでしか憂さ晴らし出来ないんだと思う」
なるほど。こうまで、私が侮辱されるのは、私がみんなより弱いからか。だんだん、このメンバーの仕組みが分かってきた。けれど、嘘を一生付き続けることなど出来るはずがない。カナエさんはともかくとして、セナ王女にバレた時、カラルリさんはどうするのだろう。人を侮辱すれば、侮辱で返ってくる。今は我慢するしかない。
「ねえ、ラルク、私のお婿さんが誓約書破ったら、ラルクが私と結婚してね」
「ああ、そうする。あれだけ散々な目にあったナミネを現世では不幸にしない!」
その瞬間、私はセレナールさんに急所を蹴られた。私は痛みに蹲った。ナミネは、私の発言を許していない。まだ恨んでいるんだ。
「姉さん、やめろ!我が家とクレナイ家では全然違うだろ!そのうち慰謝料請求されるぞ!次、似たようなことしたらラルクと別れさせるからな!」
「酷い!ヨルクのせいで、私飛び降りたのに!ヨルクが憎くて仕方ないわ!切り刻みたいくらい憎くて憎くて仕方ない!!」
副委員長を泊めた。たったそれだけで、ラルクはセレナールさんを捨てて、ナミネを慰めた。カップル日記も退会していたし。だったら、私もナミネに落ち武者さんをナノハナ家に泊めることを許せば良かったのだろうか。
私たちはお土産屋さんに来た。
「ナミネ、どれが欲しい?」
私が聞くと、ナミネは扇子で商品を持ち上げると私の手のひらに乗せ、次々に私に商品を投げさせた。私は店主にひたすら謝った。
「ラルク、お揃いでジンベイザメのストラップ買おうよ!」
「そうだな、携帯に付けるか」
ナミネとラルクはジンベイザメのストラップを購入した。その瞬間、セレナールさんは私に熱い飲み物をかけた。苛立った私はセレナールさんの腕を掴んだ。
「訴えますよ?」
「やってみなさいよ!ほら、やってみなさいよ!」
「分かりました。先程の映像と共に、クレナイ家 顧問弁護士に、そちらのご両親に書類を持っていかせます。慰謝料は950万円です」
「卑怯じゃない!やめてよ!被害者は私なのよ!」
カナエさんの次は私が標的というわけか。本当に腹が立つ。ラルクをバックに付けて散々人を攻撃して。
「では、同じようにあなたに飲み物かけていいですか?私のみでは不公平でしょう」
「何言ってるの?加害者にそんな権利ないわ!離してよ!」
セレナールさんは私が掴んだ腕を振り払った瞬間、勝手に転んだ。私はセレナールさんが叫ぶ前にその場から立ち去った。
ナミネはラルクとお揃いのストラップを携帯に付けると、温泉で買った私とのストラップを外し、ゴミ箱に放り投げた。私は泣きながら、ゴミ箱からナミネが捨てたお揃いのモルモット妖精のストラップを拾った。ナミネに冷たくされ続けていることが、悲しくて私はその場に泣き崩れた。
その時、ナミネからメールが来た。
『ヨルクさん、助けて……』
咄嗟に私はナミネに駆け寄った。
「ナミネ、大丈夫?どこか痛むの?」
「ヨルクさん、私生きてても意味ないの。誰からも愛されないし。ヨルクさんも、私じゃなくて他の人と幸せになって」
「私はナミネと一緒にいたい!ナミネのことは私が幸せにする!」
ナミネは私が握っているストラップを取り、再び携帯に付けた。私は泣きながらナミネを抱き締めた。
「ヨルクさん、少し待っててください」
「ナミネ!」
私はナミネを追いかけた。するとナミネはお土産屋さんで、イルカのTシャツを買った。
「ヨルクさん、これ着てください」
「ありがとう、ナミネ」
私はTシャツを受け取りトイレに向かった。
トイレでナミネが買ってくれたTシャツに着替えるとトイレから出た。
「ヨルクさん、今からデパート行くそうです」
「そっか、分かった」
私は走るナミネに着いて行った。
タクシーから降りるとみんなはデパートに入るなり、宝石売り場に向かった。
「ナミネはどうする?」
「いらないです」
「うーん、でも、みんな買うみたいだし、私たちも買わない?」
私は少しでも多くナミネとの想い出が欲しかった。もう二度と見失わないように。来世でもナミネを見付けられるように。
「ラルク、私これがいいわ」
エタニティリングか。まるで婚約指輪だな。
「分かりました」
え、2つで600万円はするのに。なのに、ラルクはクリスタルカードで一括払いした。セレナールさんのは丸いダイヤモンドのエタニティリングで、ラルクのは四角いダイヤモンドのエタニティリングだった。
2人はその場で身に付け、箱は袋に入れてもらっていた。
ナミネは隣の宝石売り場に行った。
ナミネは画像でも見せていた、あの何もないシンプルなペアリングを見ていた。
「ナミネ、それがいいの?」
「見てるだけです」
2つで25万円か。フェアリーウィンラサッヴァとは随分と値段が違う。
「ナミネ、買おう」
私はナミネの返事を待たずにホワイトゴールドのプラチナリング2つをクリスタルカードで購入した。ラルクと同じように箱は袋に入れてもらった。私はナミネの右手の薬指にペアリングをはめた。ナミネも私の右手の薬指にペアリングをはめるとニッコリ微笑んだ。ナミネ……。
私は無意識に涙が零れていた。
ナミネはまたみんなのところに戻って行った。
「私、これがいいわ!」
えっ、2つで3500万円!?ラルクとセレナールさんのより高い。カラルリさん、そんなに貯金あるのだろうか。
「セナさん、もう少し値段落とせない?」
「いやよ、それがいいもの」
人にとやかく言っておいて、結局セナ王女って、彼氏に高いのねだるトンデモさんじゃない。
「あ、私、2つで25万円のペアリング買ってもらいました」
ナミネはさっき私が買った指輪を見せた。
「何もないし、ノーブランドなんていやだわ」
「なんか、子供っぽい」
セナ王女とセレナールさんてめんどくさい。付き合ったら、あれこれ命令されて別れそう。そもそも、私たち未成年で買っているのに。
「カナエはどうする?」
「アルフォンス王子様からは既にネックレスを頂いているので、これ以上は頂けません」
「カナエ、いいよ。これとかどう?」
え、2つで5000万円。セレナールのエタニティリングよりダイヤモンドが大きい。
「カラルリ、アルフォンス王子は5000万円よ!」
「一目惚れカラルリ、あんた彼女に指輪一つ買ってあげないなんてケチだな」
そっか、落ち武者さんが私に見せた映像の指輪も高価そうだったな。アルフォンス王子大きなダイヤモンドのエタニティリングと大きなダイヤモンドのカットリングをレインボーカードで一括払いした。
「カナエ」
アルフォンス王子はカナエさんの右手の薬指にエタニティリングをはめた。
「アルフォンス王子様……カナエは、アルフォンス王子様に誠心誠意お尽くしします」
何だかもう、ナミネが言っていたお金で買収に見えてきた。と言っても、王族なら当たり前なのだろうか。だったら、普通セナ王女が買うべきだと思う。武士はそんなにお金持ってないのに。
「カラルリィ、買ってよ」
10秒ほど間があった。
「う、うん、買う。セナさんとは運命だし、結婚もするし、一生この気持ち変わらないから」
え、さっきの間は何?カラルリさんも買えないなら買えないで、ハッキリ言えばいいのに。
「ねえ、ラルク、金ないならないでハッキリ言ったほうがいいよね」
「ナミネ、変な言い方すんなよ。男はこういうところでカッコつけたいんだよ」
「変なの。恋人なのに言いたいことも言えないなんて」
「仕方ないだろ!アルフォンス王子が高いもん買ったんだから」
カナエさんを羨んだというわけか。けれど、お金のない人に、というか、身の丈の合わないものを買わせるなんて鬼。
「セナ王女、カラルリさん金ないそうです」
「だったら、分割で買ってよ」
え、ないって言ってるのに買えって、どこまで図々しいの。だんだん分かってきた。私とナミネも大変だけど、みんな隠しているだけで、交際している以上は大なり小なり何かしらあるんだ。ラルクがカップル日記殆ど書かないのも変だし、カラルリさんがセナ王女に言い返せないことも。カップル日記のラブラブさは現実なのだろうか。
「あ、悩んでいるなら、私たちゲーセン行ってきていいですか?」
「ねえ、カラルリィ!!」
「買う!買う!」
そう言うと、カラルリさんはウェーブのエタニティリングとウェーブの上に一つダイヤモンドがある指輪を分割で購入した。1000万円を先に払い、残りは10年ローンで契約をしていた。10年ローン。月々20万円以上は払わないといけないのに。払い切れるのだろうか。それとも、親御さんにお金もらうのかな。
カラルリさんはセナ王女の右手の薬指に指輪をはめた。
「ありがとう、カラルリ!一生愛してるわ!」
2人は抱き締め合った。
ゲームセンターに着くと、みんなプリクラを取り始めた。ナミネと私もプリクラを撮ることにした。
はじめてとのナミネとのプリクラ。私は画面を進ませナミネとプリクラを撮った。撮り終わると、外で出てくるのを待って、出てきたら、真ん中の線で切って、1つをナミネに渡した。
「ナミネ、携帯に貼ろうか」
「はい」
私とナミネは携帯にプリクラを貼った。
ナミネはクレーンゲームのほうへ行った。
「ナミネ、待って!」
「ヨルクさん、私、あのジンベイザメが欲しいです」
「うん、分かった」
私は何度か挑戦したものの、全く取れなかったのである。
「カラルリ、私、あの大きなイルカのぬいぐるみ欲しいわ!」
「セナさん、今挑戦するね」
ナミネはセナ王女たちのところへ行った。
カラルリさんも全く取れない様子だった。それに引き換え、アルフォンス王子は次々にカナエさんにぬいぐるみを取っていた。
「ラルク、勝負だよ!」
「やるか!」
「じゃ、スタート!」
落ち武者さんの声と共に2人は走り出した。そして、次々にぬいぐるみを取り始めた。
「ナミネ、ラルク、そんなに取ったら他のお客さんに迷惑だよ」
「また補充されるだろ」
ナミネとラルクはひたすらクレーンゲームに夢中になっていた。
「じゃ、そこまで」
カウントは落ち武者さんがした。
「ラルク52。強気なナミネ48。勝者ラルク!」
「あー、負けちゃった」
「私、このイルカもらうわ!」
「待って!それ私が先に目をつけてたの」
「そ、そう、じゃあ、セナさんに譲るわ」
「ありがとう」
ナミネとラルクが取った分なのに、どうしてセナ王女とセレナールさんが選ぶのだろう。その時、ナミネは大きなネコ妖精のぬいぐるみと中くらいのジンベイザメのぬいぐるみを私に渡した。
「くれるの?」
「はい」
「ありがとう、ナミネ」
「じゃ、僕はこれとこれもらう。余った分はその辺の小学生らに渡しとけ!」
ナミネとラルクは小さい子供たちにぬいぐるみを渡しはじめた。渡し終わると、私たちはセナ王女たちの別荘へ向かった。
……
あとがき。
何だか、純愛偏差値は他の小説とは違って長くなってしまう。どうしてだろう。
フェアリーウィンラサッヴァ。
どうして、そんなに高いんでしょうね。
高校生なのに10年ローンとか、キツイな〜!
カラルリは払い切れるのだろうか。