日常のこととかオリジナル小説のこととか。
カレンダー
プロフィール
HN:
ashita
Webサイト:
性別:
女性
職業:
地主(土地貸してます)
趣味:
漫画やアニメを見るのが好きです。最推しはフーディーニ ♡
自己紹介:
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ブログ、もう書かないと思ってました。
けれど、去年から書き始めた小説によって、過去に書いてた小説も書き始め、ここに載せることにしたのです。
小説は、主に『時間と時間を繋ぐ恋の物語』と『妖精村と愉快な仲間たち』をメインに書いています。
現在は、中高生の武家・貴族・王族が過去を遡るジャンルはダークファンタジーの『純愛偏差値』という小説に力入れています。
純愛偏差値は私の人生を描いた自伝です。
終わることのない小説として書き続ける予定です。
純愛偏差値は今年100話を迎えました。
私にとって、はじめての長編です。キャラクターも気に入っています。
が、走り書きに走り書きしてしまったので、1話から書き直すことにしました。これまで書いたものは鍵付けて残しています。
元々このブログは病気の記録用として立ち上げたものですが、小説載せるようになってからは、ここは出来るだけ趣味的なことを綴りたいと思っております。
病気の記録や様々な思いを綴るブログは移転済みなのです。
ただ、今は日記は個人的な徒然、或いはお知らせとして綴ることが多いかと思います。
小説、ぼちぼちマイペースに書いてゆきます。
よろしくお願い致します。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
お知らせ。
イラストは現在「ナノハナ家の日常」に載せております。サイドバーにリンクあります。
また、「カラクリよろずや」にて無料のフリーイラスト素材配布もはじめました✩.*˚
フリーイラスト素材も増やしていく予定です(*'ᴗ'*)
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
模倣・無断転載などは、ご遠慮ください。
ブログの小説はフィクションであり、登場人物・団体名などは全て架空です。
小説・純愛偏差値に関しましては、武家名・貴族名(程度による) / 及び、武官の階級 / 扇子・羽子板・花札・百人一首・紙飛行機などのアイテム使用方法の模倣の一切を禁じております。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
X @kigenzen1874
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ブログ、もう書かないと思ってました。
けれど、去年から書き始めた小説によって、過去に書いてた小説も書き始め、ここに載せることにしたのです。
小説は、主に『時間と時間を繋ぐ恋の物語』と『妖精村と愉快な仲間たち』をメインに書いています。
現在は、中高生の武家・貴族・王族が過去を遡るジャンルはダークファンタジーの『純愛偏差値』という小説に力入れています。
純愛偏差値は私の人生を描いた自伝です。
終わることのない小説として書き続ける予定です。
純愛偏差値は今年100話を迎えました。
私にとって、はじめての長編です。キャラクターも気に入っています。
が、走り書きに走り書きしてしまったので、1話から書き直すことにしました。これまで書いたものは鍵付けて残しています。
元々このブログは病気の記録用として立ち上げたものですが、小説載せるようになってからは、ここは出来るだけ趣味的なことを綴りたいと思っております。
病気の記録や様々な思いを綴るブログは移転済みなのです。
ただ、今は日記は個人的な徒然、或いはお知らせとして綴ることが多いかと思います。
小説、ぼちぼちマイペースに書いてゆきます。
よろしくお願い致します。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
お知らせ。
イラストは現在「ナノハナ家の日常」に載せております。サイドバーにリンクあります。
また、「カラクリよろずや」にて無料のフリーイラスト素材配布もはじめました✩.*˚
フリーイラスト素材も増やしていく予定です(*'ᴗ'*)
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
模倣・無断転載などは、ご遠慮ください。
ブログの小説はフィクションであり、登場人物・団体名などは全て架空です。
小説・純愛偏差値に関しましては、武家名・貴族名(程度による) / 及び、武官の階級 / 扇子・羽子板・花札・百人一首・紙飛行機などのアイテム使用方法の模倣の一切を禁じております。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
X @kigenzen1874
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
カテゴリー
アーカイブ
最新記事
ブログ内検索
フリーエリア
〈資格履歴〉
2008年09月09日
→さし絵ライター3級 合格
2010年02月10日
→セルフ・カウンセリング
ステップ2 合格
2011年05月28日
→セルフ・カウンセリング
指導講師資格審査 合格
2012年10月25日
→環境カオリスタ検定 合格
2025年01月20日
→鉛筆デッサンマスター 合格
→絵画インストラクター 合格
2025年03月07日
→宝石鑑定アドバイザー 合格
→鉱石セラピスト 合格
2025年04月07日
→茶道アドバイザー 合格
→お点前インストラクター 合格
2025年04月17日
→着物マイスター 合格
→着付け方インストラクター 合格
2025年05月19日
→サイキックアドバイザー 合格
→サイキックヒーラー 合格
2025年07月01日
→アンガーカウンセラー 合格
→アンガーコントロール士 合格
2025年08月04日
→漢方コーディネーター 合格
→薬膳調整師 合格
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
〈資格証明バナー〉

2008年09月09日
→さし絵ライター3級 合格
2010年02月10日
→セルフ・カウンセリング
ステップ2 合格
2011年05月28日
→セルフ・カウンセリング
指導講師資格審査 合格
2012年10月25日
→環境カオリスタ検定 合格
2025年01月20日
→鉛筆デッサンマスター 合格
→絵画インストラクター 合格
2025年03月07日
→宝石鑑定アドバイザー 合格
→鉱石セラピスト 合格
2025年04月07日
→茶道アドバイザー 合格
→お点前インストラクター 合格
2025年04月17日
→着物マイスター 合格
→着付け方インストラクター 合格
2025年05月19日
→サイキックアドバイザー 合格
→サイキックヒーラー 合格
2025年07月01日
→アンガーカウンセラー 合格
→アンガーコントロール士 合格
2025年08月04日
→漢方コーディネーター 合格
→薬膳調整師 合格
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
〈資格証明バナー〉

純愛偏差値 未来編 一人称版 31話
《ナミネ》
10月初旬。
私とヨルクさんは、あるカフェにいた。私とヨルクさんは鳥さんのケーキセットを注文して、写真に撮るとカップル日記に投稿した。
『今日はヨルクさんと2人でデート』
ヨルクさんの誕生日は7月7日なのである。私たちが交際したのは7月17日だったから、お祝いは出来ずにいたのだ。
それで、休日にヨルクさんを呼び出してここにいるというわけだ。
「ヨルクさん、これ、遅いけど誕生日プレゼントです」
「えっ、わざわざ用意してくれたの?」
「はい」
ヨルクさんはラッピングを開いた。星空と動物たちの自作の絵を額縁に入れたのだけど、喜んでくれただろうか。
「ナミネは絵が上手いね。ありがとう、ナミネ。大切にするね」
その時、携帯が鳴った。私とヨルクさんはカップル日記を開いた。セナ王女からコメントがあった。
『抜け駆けなんて狡いわね』
抜け駆けのつもりなんて全然ないのに。
『私動物園行きたいな』
セレナールさんまで。
『じゃ、19時に紅葉町動物園に集合だ!』
落ち武者さん……。
これって絶対行かなきゃいけないパターンだよね。
今日はヨルクさんと2人でのんびり過ごしたかったのにな。
けれど、私も動物園気になるし、ヨルクさんとバスで紅葉町動物園へ向かった。
紅葉町動物園に着くとユメさんと委員長はまだ来ていなかった。
って、カラルリさん来てるの!?借金どうなったんだろう。
「一目惚れカラルリ、あんたこんなところに来てる場合じゃないだろ!」
「借金は、おばあ様が返してくれた」
結局家族に頼ったわけか。って、セナ王女はとっくにカラルリさんとのカップル日記は退会しているのにカラルリさんは退会してなかったの!?何だか、ストーカーみたいでやだな。
「ねえ、ラルク、早くも10月だね」
「そうだな」
「ハロウィン会楽しみだね」
「まあな」
ラルク、あまり元気ない?どうしたのかな。
「そういえば、セレナールさんもセナ王女もクレナイ家に通ってるんだよね」
「ああ」
「ラルク、私考えたんだけど、ラルクが無理ならセレナールさんのことはラルクが抱える必要ないと思う」
「そうしたいけど、しばらくはセレナール先輩を守ることにする」
そんなこと言っても、もう殆ど好きじゃないんでしょ?セレナールさんが教師してた頃のように愛し合えてないんでしょ?そんな関係続かないよ。
「でも、好きでもないのに交際しても続かないよ」
「別に好きじゃないわけではない。セレナール先輩のことは好きだし、でも、僕が守ることを重視しているせいで、少しのすれ違いがあるだけだと思う。セレナール先輩にはやっぱり生きて欲しい」
「そっか、ラルクがそう思うなら私も協力するよ!一緒にセレナールさん守ろうね!」
「ありがとう、ナミネ」
ラルクは私を抱き締めた。
ラルク、1人じゃないよ。私がいるからね。
その時、ユメさんと委員長が来た。
「ごめん、気づくの遅くて遅れちゃった。今日は私が奢るわ」
「いいのよ、ユメさん。いつも通りアルフォンスの奢りだから」
「じゃ、順番に回るぞ」
みんなは地図の順番に回りはじめた。
ここも随分変わった気がする。いつかのヨルクさんとデートしていた時は、もう少しシンプルだったのにな。
「ナミネ、ロバさんがいるよ。可愛いね」
「交尾のためにメスを追いかけてますな。所詮は脳内は人間と同じ作りですな」
「ナミネ、どうしてそういうこと言うの!お土産買わないからね!」
「だって事実じゃありませんか!動物園の動物は人間に可愛さをアピールしながらも、やることやってるんです!」
「今日はお土産買わないから!」
ヨルクさんは、昔から固い。真面目すぎるというか、冗談は通用しないし、そういう意味ではラルクのほうが話しやすいかも。
「そうですか」
私はラルクに近付いた。
「ラルク、セレナールさんと一緒に歩かないの?」
「セレナール先輩は最近、セナ王女と仲良くしてるし、自由にさせてあげたいと思ってる」
「そっかあ、そうだよね。恋人だからって何もずっと一緒にいることなんてないもんね。ハロウィン会何になるのかな」
そうだよね。セレナールさんはセレナールさんで話したい人と話したらいいよね。
「小さいカボチャのストラップ作りを考えてる」
「そうなの、委員長?楽しそう」
その時、ヨルクさんが私の手を握った。あーあ、ヨルクさんの短パン姿も9月の中旬で見納めだったな。いっぱい写真撮ったからいっか。
この季節だから、動物園はいい時期かもしれないけど、夏とか冬とか客いるのかな。私たちは、ひと通り、動物を見た。歩き回って疲れた私たちは、一昔前の、まだ改装していない大きなレストランに入った。
え、客は誰もいない?休日なのかな。
その瞬間、伝説初級武官が50人ほど現れ、1人の伝説初級武官がセレナールさんに短剣を突き付けた。
「助けて!!」
こんな人数じゃいくら何でも助けられるか分からない。どうしたらいいの。ミナクさんはセナ王女守ってるし、アルフォンス王子もカナエさん守ってるし、委員長もユメさんを守ってる。みんなはセレナールさんから距離を置いて、自分のパートナーだけを守ってる。私もヨルクさんを守りながらセレナールさんを救出する方法を考えた。
でも、この展開って前にも……というか、少し前の前世でもあったみたいなことセレナールさん言ってたよね。あの時は、特殊武官に捉えられたセレナールさんを究極奥義でカナエさんが助けたんだっけ。でも、その時とは人数が違いすぎるよ。
「なあ、あんたら、望みはなんだよ!」
「アルフォンス王子には既に王妃が決めた婚約者がいる。だから、アルフォンス王子がその小汚いカナエと別れなければ、こっちの娘は命は助かるが俺らの自由にさせてもらう」
あの時と同じ条件だ。いったいどうなっているの。どうして、同じことが起きてしまうの。
「カナエ、お願い!アルフォンス王子と別れて!」
「カナエは、アルフォンス王子様とは別れません!でも、必ずセレナールを救います!」
その間にもセレナールさんは、伝説初級武官の好きにされかかっている。
「どうしてなのよ!私はどうなってもいいの?もし、ここを無事で出られたら兄さんに何もかも言うわ!」
「セレナール!カナエはセレナールを必ず救います!」
「セレナール、カナエを責めないでくれ!今、みんなで考えてる!」
そんなの結局セレナールさんを捨てたも同然じゃない。
「あの、お母様の命令でしょうか?」
「違う。アルフォンス王子を後の王にしたい者たちのトップの女官が命じた」
王妃の命令じゃないんだ。王室では跡目争いが既に起きているのか。
「お願いよ、カナエ、アルフォンス王子と別れて!出ないと兄さんから皇帝陛下に掛け合ってもらうわ!」
「セレナール!卑怯な真似はやめるのです!」
「セルファ、兄さんに連絡して!」
「姉さん、ここ圏外」
伝説初級武官がイタズラをするたびにセレナールさんは悲鳴をあげた。同じ状況だったら、私なら別れるだろうか。ううん、別れないと思う。同情はするけど、ヨルクさんとだけは別れられない。
「カナエ!!アルフォンス王子と別れて!!ここで穢されたくない!!カナエだって私と同じ立場なら同じ要求をするでしょ!」
「カナエは別れろなんて言いません!」
その時、落ち武者さんがカナエさんに扇子を突き付けた。
「あんたら別れろ!でないと、今すぐ皇帝陛下に文飛ばす」
「卑怯です!」
「は?姉さんが捕らわれてんだ!何が卑怯なんだよ!」
そう言うと、落ち武者さんは文を書きはじめた。が、カナエさんが破った。落ち武者さんは、走りながら文を書いた。
「やめるのです!カナエの幸せを壊さないでください!」
「いやーー!やめてーー!」
セレナールさん、もうギリギリだ。このままだと、セレナールさんの人生が奪われてしまう。
「ラルク、どうする?」
「ナミネ、囮になって欲しい」
え?今なんて言ったの?囮?私が?それってどういう意味?
「ラルク、一緒にセレナールさん助けようねって言ってたじゃない」
「セレナール先輩は、もうギリギリなんだ!カナエ先輩もアルフォンス王子も別れる気はさらさらない。もう時間がないんだよ!セレナール先輩に傷ついて欲しくない!」
ラルクは突然泣きはじめた。
「ねえ、囮って何?」
「ナミネが1回イタズラされているうちに全てを片付ける!今はそれしかない!」
何それ……。私の知ってるラルクとは思えない発言。セレナールさんが助かれば私はどうなってもいいの?私を捨ててセレナールさんを助けるの?ラルクにとって私はその程度の存在だったの?
「ラルク、何言ってるの?ナミネを囮になんかさせないから!」
「ラルク、あんたちょっと頭冷やせ!こっちも姉さん助けたいけど、誰かを犠牲にするのは流石にアウトだろ!」
「いやーーー!!カナエ!別れて!」
「カナエは別れません!でも、セレナールのことは助けます!セレナールも時間稼いでください!」
ダメだ……カナエさんは宛にならない。その時、カラン王子が、ラルクにF938を見せた。
「どうか、ナミネさんを犠牲にしないでください」
カラン王子……。ラルクがカラン王子からF938を取り上げようとするのを落ち武者さんが止めた。
「あんたF938出されてるんだぞ!王命に背くのかよ!」
「いやーー!助けてーー!カナエ、別れて!」
「ナミネ、囮になれ!!」
そう言うとラルクは扇子で私をセレナールさんのところまで吹き飛ばした。ラルク、無事で戻れたらラルクとの縁はお終いだよ。
「ナミネ!!!」
「あんた何してんだよ!」
もうここまで来たら仕方ない。その時、泣きながらヨルクさんが駆け寄ってきた。
「ヨルクさん、来てはいけません!!」
私は扇子でヨルクさんを吹き飛ばした。そして、セレナールさんを解放し、ラルクの元に吹き飛ばした。
「ラルク!これでいいでしょ!」
私は涙を零していた。
「ああ、完璧だ!ナミネが囮になってる間に全て終わらせる!だから、1回は我慢して欲しい!」
もう遅いよ。
「ラルク、怖かったわ」
「セレナール先輩が無事で良かったです。今後もどんな手を使ってでもセレナール先輩を救います!」
私は走って伝説初級武官を1箇所に集めた。そして、百人一首全てを投げ付けた。伝説初級武官たちの回りを百人一首が猛スピードで回った。私は花札で伝説初級武官をまとめて拘束し、そのうちの1人に思いっきり羽子板で肩を叩いた。これで、全ての伝説初級武官に電流が流れたはず。私は後5人の肩を羽子板で叩いた後、一人一人を花札で拘束した。
終わった……助かった……。
のはずだったのに、今度は1人の男性が、いきなり入ってくるなりカナエさんを押し倒した。アルフォンス王子は何度もカナエさんを救おうとしたが、何度も突き飛ばされた。
この人かなり強い。ん?どこかで見たことのあるような……。廃位になった皇室のレオナルド元第1王子!?
「セレナールとラルクは別れろ!」
何なの、このやり取り。さっきと同じじゃない。
「セレナール!ラルクと別れるのです!」
カナエさん、自分の時は別れないと何度も言ってたのに、これって何だか卑怯。私、囮にまでされたのに。
「別れないわよ?カナエが私にそう言ったんじゃない!」
「男尽くしカナエ、あんた無様だな」
カナエさんは、もうレオナルド王子にイタズラされかける寸前だった。
「セレナール!別れるのです!」
「セレナール、別れないとお父様に言いつけるぞ!」
「やってみなさいよ!こっちも兄さんに言いつけるわ!」
「セレナール!!いい加減にしろ!!カナエが傷ついたらタダでは済まさないぞ!」
みんな、カナエさんからかなり離れてる。そうだよね。レオナルド王子には勝てない。
「セナ王女、あの者には誰にも勝てません。セナ王女だけでも逃げてください」
「ミナクは!?」
「私は残ります」
ミナクさん残るの!?いったいどうして!?
「セレナール先輩、行きましょう」
「そうね」
「セレナール!別れるのです!カナエをイジメないでください!」
ダメだ……。カナエさん、もう助からない。でも、ここで見捨てたら、ミドリお姉様を見捨てた4人と同じになっちゃう。私はカナエさんの元へ走った。するとヨルクさんも着いて来た。
「ヨルクさん、来ないでください!!」
私はヨルクさんを扇子で吹き飛ばそうとしたが、ヨルクさんは逆に私を扇子で吹き飛ばした。私は着地するなり、レオナルド王子に百人一首を飛ばしたが全て剣で切られてしまった。
もう特攻するしかない!私は2つの扇子を手に持ちレオナルド王子に突っ込んだ。
「レオナルド王子は穢されたと思っているんですよね?けれど、あなたの意思なんかではなかったでしょう?だったら、どうして穢されたと位置付け出来ましょう?確かに起きてしまったことは人為的なものであれ、背負っていく必要があります。辛かったかもしれません。死ぬほど苦しかったかもしれません。けれど、あなたの愛した人はずっとあなたに寄り添ってましたよね?ここで、カナエさんに危害を加えてしまったら、それこそあなたは自ら穢れてしまったことになるんです」
ヨルクさんは1枚の写真をレオナルド王子に見せた。隣の人誰だろう。とても綺麗な人。
「今更遅い!私は何もかも失った!人生壊され他人の人生も壊して、いい晒し者だ!」
「そんなことありません。あなたの婚約者だった人は今でもあなたを心配し、愛しています」
あれ、キクスケさんと写真の人……?
「レオナルド!どうして1人で何も言わずいなくなったの!」
「どうしてここにいる!」
「レオナルドのしたことは私も一緒に償っていく!だから、もうこんなことやめて!」
「サユリ……」
え、この人が……。私は委員長を見たが、委員長はずっとユメさんに寄り添っている。でも、後で確認しないと。
レオナルド王子はカナエさんを解放し、サユリさんと抱き締め合った。
レオナルド王子とサユリさんが去った後、アルフォンス王子がカナエさんに駆け寄った。
「来ないでください!!アルフォンス王子様!!」
これって……いつかのセイさんの時と同じ展開だ……。カナエさん、大粒の涙を流している。
「アルフォンス様、一時的なものだと思いますので、カナエにはしばらく私とクラフが寄り添っています」
「あ、ああ、分かった」
アルフォンス王子は酷くショックを受けているようだった。
「委員長、サユリさんのことだけど……」
「何もしない。ユメを危険に晒したくないから」
「そ、そうだよね」
良かった。委員長にとっては許せない相手だろうけど、この世界でサユリさんは新たな道を歩みはじめていた。
全てが片付いた後、みんなはお土産屋さんを見たあと、動物園を出て、カフェに入った。
私は強い。でも、強い人なんてこの世にたくさんいる。強いだけじゃどうにもならないこともある。ヨルクさんは命懸けでレオナルド王子を説得し、私を助けてくれた。
人の心を動かすのは時として強さではなく言葉なこともあるのかもしれない。だとしたら、丸腰でレオナルド王子に突っ込んだ私は馬鹿だ。
でも、私は私を見捨てず、どこまでも愛し抜いてくれるヨルクさんのことを、どうしようもないくらい好きで好きで愛して慈しくて、離れられなくなっていた。
「セレナール!どうしてラルクと別れてくれなかったのですか!カナエを見殺しにした慰謝料はキッチリ払ってもらいます!」
カナエさん、震えながらセレナールさんに扇子を突き付けている。その扇子を落ち武者さんが扇子で振り落とした。
「あんた、随分とずる賢いんだな。姉さんが別れ求めた時は別れないと言って、いざ自分が同じ状況になったら別れろと言うのかよ!でも、あんた終わったな。平凡アルフォンスはいつまでもはあんたを待たない。このまま奈落に堕ちろ!」
カナエさんって、こんなに卑怯な人だったっけ。そもそも、セレナールさんもカナエさんも純粋だったのに。いつから変わってしまったの?
「ナミネ、さっきはごめん。気が動転してて本音じゃないこと言ってしまった」
「私、ラルクとは縁を切るね。もうセレナールさんのことも助けない。クレナイ家に行っても話さないし、ラルクに話しかけられても今後は無視するね」
私はヨルクさんの膝の上に乗った。
「ナミネ、本当に悪かったと思ってる!だから、一度だけ許して欲しい!二度とナミネを危険に晒したりしない!」
私は何も言わなかった。ラルク、もうラルクとは終わりだよ。もうラルクとの想い出全部捨てるね。私、ヨルクさんと生きるよ。
「ナミネ、どれにする?」
ヨルクさんの紅葉の香り。私の大好きな香り。
ヨルクさん、ありがとう。これからはヨルクさんだけを守るよ。
ラルクとは縁を切った。でも、私はヨルクさんからの愛情にいっぱいいっぱい幸せを感じていた。
……
あとがき。
1度目が覚めたら眠れなくて書いちゃいました。
今回はセレナールとカナエのピンチでしたね。カナエは意外にも主人公気取り。自分だけ助かりたい人だったなんて、悲しいです。
みんなもいざとなったら仲間を見捨てるんですね。結局みんな他人の不幸には目をつむる生き物なのかもしれません。
《ナミネ》
10月初旬。
私とヨルクさんは、あるカフェにいた。私とヨルクさんは鳥さんのケーキセットを注文して、写真に撮るとカップル日記に投稿した。
『今日はヨルクさんと2人でデート』
ヨルクさんの誕生日は7月7日なのである。私たちが交際したのは7月17日だったから、お祝いは出来ずにいたのだ。
それで、休日にヨルクさんを呼び出してここにいるというわけだ。
「ヨルクさん、これ、遅いけど誕生日プレゼントです」
「えっ、わざわざ用意してくれたの?」
「はい」
ヨルクさんはラッピングを開いた。星空と動物たちの自作の絵を額縁に入れたのだけど、喜んでくれただろうか。
「ナミネは絵が上手いね。ありがとう、ナミネ。大切にするね」
その時、携帯が鳴った。私とヨルクさんはカップル日記を開いた。セナ王女からコメントがあった。
『抜け駆けなんて狡いわね』
抜け駆けのつもりなんて全然ないのに。
『私動物園行きたいな』
セレナールさんまで。
『じゃ、19時に紅葉町動物園に集合だ!』
落ち武者さん……。
これって絶対行かなきゃいけないパターンだよね。
今日はヨルクさんと2人でのんびり過ごしたかったのにな。
けれど、私も動物園気になるし、ヨルクさんとバスで紅葉町動物園へ向かった。
紅葉町動物園に着くとユメさんと委員長はまだ来ていなかった。
って、カラルリさん来てるの!?借金どうなったんだろう。
「一目惚れカラルリ、あんたこんなところに来てる場合じゃないだろ!」
「借金は、おばあ様が返してくれた」
結局家族に頼ったわけか。って、セナ王女はとっくにカラルリさんとのカップル日記は退会しているのにカラルリさんは退会してなかったの!?何だか、ストーカーみたいでやだな。
「ねえ、ラルク、早くも10月だね」
「そうだな」
「ハロウィン会楽しみだね」
「まあな」
ラルク、あまり元気ない?どうしたのかな。
「そういえば、セレナールさんもセナ王女もクレナイ家に通ってるんだよね」
「ああ」
「ラルク、私考えたんだけど、ラルクが無理ならセレナールさんのことはラルクが抱える必要ないと思う」
「そうしたいけど、しばらくはセレナール先輩を守ることにする」
そんなこと言っても、もう殆ど好きじゃないんでしょ?セレナールさんが教師してた頃のように愛し合えてないんでしょ?そんな関係続かないよ。
「でも、好きでもないのに交際しても続かないよ」
「別に好きじゃないわけではない。セレナール先輩のことは好きだし、でも、僕が守ることを重視しているせいで、少しのすれ違いがあるだけだと思う。セレナール先輩にはやっぱり生きて欲しい」
「そっか、ラルクがそう思うなら私も協力するよ!一緒にセレナールさん守ろうね!」
「ありがとう、ナミネ」
ラルクは私を抱き締めた。
ラルク、1人じゃないよ。私がいるからね。
その時、ユメさんと委員長が来た。
「ごめん、気づくの遅くて遅れちゃった。今日は私が奢るわ」
「いいのよ、ユメさん。いつも通りアルフォンスの奢りだから」
「じゃ、順番に回るぞ」
みんなは地図の順番に回りはじめた。
ここも随分変わった気がする。いつかのヨルクさんとデートしていた時は、もう少しシンプルだったのにな。
「ナミネ、ロバさんがいるよ。可愛いね」
「交尾のためにメスを追いかけてますな。所詮は脳内は人間と同じ作りですな」
「ナミネ、どうしてそういうこと言うの!お土産買わないからね!」
「だって事実じゃありませんか!動物園の動物は人間に可愛さをアピールしながらも、やることやってるんです!」
「今日はお土産買わないから!」
ヨルクさんは、昔から固い。真面目すぎるというか、冗談は通用しないし、そういう意味ではラルクのほうが話しやすいかも。
「そうですか」
私はラルクに近付いた。
「ラルク、セレナールさんと一緒に歩かないの?」
「セレナール先輩は最近、セナ王女と仲良くしてるし、自由にさせてあげたいと思ってる」
「そっかあ、そうだよね。恋人だからって何もずっと一緒にいることなんてないもんね。ハロウィン会何になるのかな」
そうだよね。セレナールさんはセレナールさんで話したい人と話したらいいよね。
「小さいカボチャのストラップ作りを考えてる」
「そうなの、委員長?楽しそう」
その時、ヨルクさんが私の手を握った。あーあ、ヨルクさんの短パン姿も9月の中旬で見納めだったな。いっぱい写真撮ったからいっか。
この季節だから、動物園はいい時期かもしれないけど、夏とか冬とか客いるのかな。私たちは、ひと通り、動物を見た。歩き回って疲れた私たちは、一昔前の、まだ改装していない大きなレストランに入った。
え、客は誰もいない?休日なのかな。
その瞬間、伝説初級武官が50人ほど現れ、1人の伝説初級武官がセレナールさんに短剣を突き付けた。
「助けて!!」
こんな人数じゃいくら何でも助けられるか分からない。どうしたらいいの。ミナクさんはセナ王女守ってるし、アルフォンス王子もカナエさん守ってるし、委員長もユメさんを守ってる。みんなはセレナールさんから距離を置いて、自分のパートナーだけを守ってる。私もヨルクさんを守りながらセレナールさんを救出する方法を考えた。
でも、この展開って前にも……というか、少し前の前世でもあったみたいなことセレナールさん言ってたよね。あの時は、特殊武官に捉えられたセレナールさんを究極奥義でカナエさんが助けたんだっけ。でも、その時とは人数が違いすぎるよ。
「なあ、あんたら、望みはなんだよ!」
「アルフォンス王子には既に王妃が決めた婚約者がいる。だから、アルフォンス王子がその小汚いカナエと別れなければ、こっちの娘は命は助かるが俺らの自由にさせてもらう」
あの時と同じ条件だ。いったいどうなっているの。どうして、同じことが起きてしまうの。
「カナエ、お願い!アルフォンス王子と別れて!」
「カナエは、アルフォンス王子様とは別れません!でも、必ずセレナールを救います!」
その間にもセレナールさんは、伝説初級武官の好きにされかかっている。
「どうしてなのよ!私はどうなってもいいの?もし、ここを無事で出られたら兄さんに何もかも言うわ!」
「セレナール!カナエはセレナールを必ず救います!」
「セレナール、カナエを責めないでくれ!今、みんなで考えてる!」
そんなの結局セレナールさんを捨てたも同然じゃない。
「あの、お母様の命令でしょうか?」
「違う。アルフォンス王子を後の王にしたい者たちのトップの女官が命じた」
王妃の命令じゃないんだ。王室では跡目争いが既に起きているのか。
「お願いよ、カナエ、アルフォンス王子と別れて!出ないと兄さんから皇帝陛下に掛け合ってもらうわ!」
「セレナール!卑怯な真似はやめるのです!」
「セルファ、兄さんに連絡して!」
「姉さん、ここ圏外」
伝説初級武官がイタズラをするたびにセレナールさんは悲鳴をあげた。同じ状況だったら、私なら別れるだろうか。ううん、別れないと思う。同情はするけど、ヨルクさんとだけは別れられない。
「カナエ!!アルフォンス王子と別れて!!ここで穢されたくない!!カナエだって私と同じ立場なら同じ要求をするでしょ!」
「カナエは別れろなんて言いません!」
その時、落ち武者さんがカナエさんに扇子を突き付けた。
「あんたら別れろ!でないと、今すぐ皇帝陛下に文飛ばす」
「卑怯です!」
「は?姉さんが捕らわれてんだ!何が卑怯なんだよ!」
そう言うと、落ち武者さんは文を書きはじめた。が、カナエさんが破った。落ち武者さんは、走りながら文を書いた。
「やめるのです!カナエの幸せを壊さないでください!」
「いやーー!やめてーー!」
セレナールさん、もうギリギリだ。このままだと、セレナールさんの人生が奪われてしまう。
「ラルク、どうする?」
「ナミネ、囮になって欲しい」
え?今なんて言ったの?囮?私が?それってどういう意味?
「ラルク、一緒にセレナールさん助けようねって言ってたじゃない」
「セレナール先輩は、もうギリギリなんだ!カナエ先輩もアルフォンス王子も別れる気はさらさらない。もう時間がないんだよ!セレナール先輩に傷ついて欲しくない!」
ラルクは突然泣きはじめた。
「ねえ、囮って何?」
「ナミネが1回イタズラされているうちに全てを片付ける!今はそれしかない!」
何それ……。私の知ってるラルクとは思えない発言。セレナールさんが助かれば私はどうなってもいいの?私を捨ててセレナールさんを助けるの?ラルクにとって私はその程度の存在だったの?
「ラルク、何言ってるの?ナミネを囮になんかさせないから!」
「ラルク、あんたちょっと頭冷やせ!こっちも姉さん助けたいけど、誰かを犠牲にするのは流石にアウトだろ!」
「いやーーー!!カナエ!別れて!」
「カナエは別れません!でも、セレナールのことは助けます!セレナールも時間稼いでください!」
ダメだ……カナエさんは宛にならない。その時、カラン王子が、ラルクにF938を見せた。
「どうか、ナミネさんを犠牲にしないでください」
カラン王子……。ラルクがカラン王子からF938を取り上げようとするのを落ち武者さんが止めた。
「あんたF938出されてるんだぞ!王命に背くのかよ!」
「いやーー!助けてーー!カナエ、別れて!」
「ナミネ、囮になれ!!」
そう言うとラルクは扇子で私をセレナールさんのところまで吹き飛ばした。ラルク、無事で戻れたらラルクとの縁はお終いだよ。
「ナミネ!!!」
「あんた何してんだよ!」
もうここまで来たら仕方ない。その時、泣きながらヨルクさんが駆け寄ってきた。
「ヨルクさん、来てはいけません!!」
私は扇子でヨルクさんを吹き飛ばした。そして、セレナールさんを解放し、ラルクの元に吹き飛ばした。
「ラルク!これでいいでしょ!」
私は涙を零していた。
「ああ、完璧だ!ナミネが囮になってる間に全て終わらせる!だから、1回は我慢して欲しい!」
もう遅いよ。
「ラルク、怖かったわ」
「セレナール先輩が無事で良かったです。今後もどんな手を使ってでもセレナール先輩を救います!」
私は走って伝説初級武官を1箇所に集めた。そして、百人一首全てを投げ付けた。伝説初級武官たちの回りを百人一首が猛スピードで回った。私は花札で伝説初級武官をまとめて拘束し、そのうちの1人に思いっきり羽子板で肩を叩いた。これで、全ての伝説初級武官に電流が流れたはず。私は後5人の肩を羽子板で叩いた後、一人一人を花札で拘束した。
終わった……助かった……。
のはずだったのに、今度は1人の男性が、いきなり入ってくるなりカナエさんを押し倒した。アルフォンス王子は何度もカナエさんを救おうとしたが、何度も突き飛ばされた。
この人かなり強い。ん?どこかで見たことのあるような……。廃位になった皇室のレオナルド元第1王子!?
「セレナールとラルクは別れろ!」
何なの、このやり取り。さっきと同じじゃない。
「セレナール!ラルクと別れるのです!」
カナエさん、自分の時は別れないと何度も言ってたのに、これって何だか卑怯。私、囮にまでされたのに。
「別れないわよ?カナエが私にそう言ったんじゃない!」
「男尽くしカナエ、あんた無様だな」
カナエさんは、もうレオナルド王子にイタズラされかける寸前だった。
「セレナール!別れるのです!」
「セレナール、別れないとお父様に言いつけるぞ!」
「やってみなさいよ!こっちも兄さんに言いつけるわ!」
「セレナール!!いい加減にしろ!!カナエが傷ついたらタダでは済まさないぞ!」
みんな、カナエさんからかなり離れてる。そうだよね。レオナルド王子には勝てない。
「セナ王女、あの者には誰にも勝てません。セナ王女だけでも逃げてください」
「ミナクは!?」
「私は残ります」
ミナクさん残るの!?いったいどうして!?
「セレナール先輩、行きましょう」
「そうね」
「セレナール!別れるのです!カナエをイジメないでください!」
ダメだ……。カナエさん、もう助からない。でも、ここで見捨てたら、ミドリお姉様を見捨てた4人と同じになっちゃう。私はカナエさんの元へ走った。するとヨルクさんも着いて来た。
「ヨルクさん、来ないでください!!」
私はヨルクさんを扇子で吹き飛ばそうとしたが、ヨルクさんは逆に私を扇子で吹き飛ばした。私は着地するなり、レオナルド王子に百人一首を飛ばしたが全て剣で切られてしまった。
もう特攻するしかない!私は2つの扇子を手に持ちレオナルド王子に突っ込んだ。
「レオナルド王子は穢されたと思っているんですよね?けれど、あなたの意思なんかではなかったでしょう?だったら、どうして穢されたと位置付け出来ましょう?確かに起きてしまったことは人為的なものであれ、背負っていく必要があります。辛かったかもしれません。死ぬほど苦しかったかもしれません。けれど、あなたの愛した人はずっとあなたに寄り添ってましたよね?ここで、カナエさんに危害を加えてしまったら、それこそあなたは自ら穢れてしまったことになるんです」
ヨルクさんは1枚の写真をレオナルド王子に見せた。隣の人誰だろう。とても綺麗な人。
「今更遅い!私は何もかも失った!人生壊され他人の人生も壊して、いい晒し者だ!」
「そんなことありません。あなたの婚約者だった人は今でもあなたを心配し、愛しています」
あれ、キクスケさんと写真の人……?
「レオナルド!どうして1人で何も言わずいなくなったの!」
「どうしてここにいる!」
「レオナルドのしたことは私も一緒に償っていく!だから、もうこんなことやめて!」
「サユリ……」
え、この人が……。私は委員長を見たが、委員長はずっとユメさんに寄り添っている。でも、後で確認しないと。
レオナルド王子はカナエさんを解放し、サユリさんと抱き締め合った。
レオナルド王子とサユリさんが去った後、アルフォンス王子がカナエさんに駆け寄った。
「来ないでください!!アルフォンス王子様!!」
これって……いつかのセイさんの時と同じ展開だ……。カナエさん、大粒の涙を流している。
「アルフォンス様、一時的なものだと思いますので、カナエにはしばらく私とクラフが寄り添っています」
「あ、ああ、分かった」
アルフォンス王子は酷くショックを受けているようだった。
「委員長、サユリさんのことだけど……」
「何もしない。ユメを危険に晒したくないから」
「そ、そうだよね」
良かった。委員長にとっては許せない相手だろうけど、この世界でサユリさんは新たな道を歩みはじめていた。
全てが片付いた後、みんなはお土産屋さんを見たあと、動物園を出て、カフェに入った。
私は強い。でも、強い人なんてこの世にたくさんいる。強いだけじゃどうにもならないこともある。ヨルクさんは命懸けでレオナルド王子を説得し、私を助けてくれた。
人の心を動かすのは時として強さではなく言葉なこともあるのかもしれない。だとしたら、丸腰でレオナルド王子に突っ込んだ私は馬鹿だ。
でも、私は私を見捨てず、どこまでも愛し抜いてくれるヨルクさんのことを、どうしようもないくらい好きで好きで愛して慈しくて、離れられなくなっていた。
「セレナール!どうしてラルクと別れてくれなかったのですか!カナエを見殺しにした慰謝料はキッチリ払ってもらいます!」
カナエさん、震えながらセレナールさんに扇子を突き付けている。その扇子を落ち武者さんが扇子で振り落とした。
「あんた、随分とずる賢いんだな。姉さんが別れ求めた時は別れないと言って、いざ自分が同じ状況になったら別れろと言うのかよ!でも、あんた終わったな。平凡アルフォンスはいつまでもはあんたを待たない。このまま奈落に堕ちろ!」
カナエさんって、こんなに卑怯な人だったっけ。そもそも、セレナールさんもカナエさんも純粋だったのに。いつから変わってしまったの?
「ナミネ、さっきはごめん。気が動転してて本音じゃないこと言ってしまった」
「私、ラルクとは縁を切るね。もうセレナールさんのことも助けない。クレナイ家に行っても話さないし、ラルクに話しかけられても今後は無視するね」
私はヨルクさんの膝の上に乗った。
「ナミネ、本当に悪かったと思ってる!だから、一度だけ許して欲しい!二度とナミネを危険に晒したりしない!」
私は何も言わなかった。ラルク、もうラルクとは終わりだよ。もうラルクとの想い出全部捨てるね。私、ヨルクさんと生きるよ。
「ナミネ、どれにする?」
ヨルクさんの紅葉の香り。私の大好きな香り。
ヨルクさん、ありがとう。これからはヨルクさんだけを守るよ。
ラルクとは縁を切った。でも、私はヨルクさんからの愛情にいっぱいいっぱい幸せを感じていた。
……
あとがき。
1度目が覚めたら眠れなくて書いちゃいました。
今回はセレナールとカナエのピンチでしたね。カナエは意外にも主人公気取り。自分だけ助かりたい人だったなんて、悲しいです。
みんなもいざとなったら仲間を見捨てるんですね。結局みんな他人の不幸には目をつむる生き物なのかもしれません。
PR