日常のこととかオリジナル小説のこととか。
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ashita
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ブログ、もう書かないと思ってました。
けれど、去年から書き始めた小説によって、過去に書いてた小説も書き始め、ここに載せることにしたのです。
小説は、主に『時間と時間を繋ぐ恋の物語』と『妖精村と愉快な仲間たち』をメインに書いています。
現在は、中高生の武家・貴族・王族が過去を遡るジャンルはダークファンタジーの『純愛偏差値』という小説に力入れています。
純愛偏差値は私の人生を描いた自伝です。
終わることのない小説として書き続ける予定です。
純愛偏差値は今年100話を迎えました。
私にとって、はじめての長編です。キャラクターも気に入っています。
が、走り書きに走り書きしてしまったので、1話から書き直すことにしました。これまで書いたものは鍵付けて残しています。
元々このブログは病気の記録用として立ち上げたものですが、小説載せるようになってからは、ここは出来るだけ趣味的なことを綴りたいと思っております。
病気の記録や様々な思いを綴るブログは移転済みなのです。
ただ、今は日記は個人的な徒然、或いはお知らせとして綴ることが多いかと思います。
小説、ぼちぼちマイペースに書いてゆきます。
よろしくお願い致します。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
お知らせ。
イラストは現在「ナノハナ家の日常」に載せております。サイドバーにリンクあります。
また、「カラクリよろずや」にて無料のフリーイラスト素材配布もはじめました✩.*˚
フリーイラスト素材も増やしていく予定です(*'ᴗ'*)
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
模倣・無断転載などは、ご遠慮ください。
ブログの小説はフィクションであり、登場人物・団体名などは全て架空です。
小説・純愛偏差値に関しましては、武家名・貴族名(程度による) / 及び、武官の階級 / 扇子・羽子板・花札・百人一首・紙飛行機などのアイテム使用方法の模倣の一切を禁じております。
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X @kigenzen1874
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小説は、主に『時間と時間を繋ぐ恋の物語』と『妖精村と愉快な仲間たち』をメインに書いています。
現在は、中高生の武家・貴族・王族が過去を遡るジャンルはダークファンタジーの『純愛偏差値』という小説に力入れています。
純愛偏差値は私の人生を描いた自伝です。
終わることのない小説として書き続ける予定です。
純愛偏差値は今年100話を迎えました。
私にとって、はじめての長編です。キャラクターも気に入っています。
が、走り書きに走り書きしてしまったので、1話から書き直すことにしました。これまで書いたものは鍵付けて残しています。
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〈資格履歴〉
2008年09月09日
→さし絵ライター3級 合格
2010年02月10日
→セルフ・カウンセリング
ステップ2 合格
2011年05月28日
→セルフ・カウンセリング
指導講師資格審査 合格
2012年10月25日
→環境カオリスタ検定 合格
2025年01月20日
→鉛筆デッサンマスター 合格
→絵画インストラクター 合格
2025年03月07日
→宝石鑑定アドバイザー 合格
→鉱石セラピスト 合格
2025年04月07日
→茶道アドバイザー 合格
→お点前インストラクター 合格
2025年04月17日
→着物マイスター 合格
→着付け方インストラクター 合格
2025年05月19日
→サイキックアドバイザー 合格
→サイキックヒーラー 合格
2025年07月01日
→アンガーカウンセラー 合格
→アンガーコントロール士 合格
2025年08月04日
→漢方コーディネーター 合格
→薬膳調整師 合格
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〈資格証明バナー〉

2008年09月09日
→さし絵ライター3級 合格
2010年02月10日
→セルフ・カウンセリング
ステップ2 合格
2011年05月28日
→セルフ・カウンセリング
指導講師資格審査 合格
2012年10月25日
→環境カオリスタ検定 合格
2025年01月20日
→鉛筆デッサンマスター 合格
→絵画インストラクター 合格
2025年03月07日
→宝石鑑定アドバイザー 合格
→鉱石セラピスト 合格
2025年04月07日
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→お点前インストラクター 合格
2025年04月17日
→着物マイスター 合格
→着付け方インストラクター 合格
2025年05月19日
→サイキックアドバイザー 合格
→サイキックヒーラー 合格
2025年07月01日
→アンガーカウンセラー 合格
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2025年08月04日
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〈資格証明バナー〉

純愛偏差値 未来編 一人称版 14話
《ヨルク》
7月も末。
予定していた海に来た。
私が選んだ上はキャミソールっぽくて下はスカートの黄色い花柄の水着を着て髪をお団子にしているナミネ可愛すぎる。
「ラルク、海に入ろ」
「そうだな、せっかく海に来たんだしな」
「え、待って!ナミネ、浮き輪持ってくるから先に行かないで」
「私、泳げますし、浮き輪とか恥ずかしいのでいりません」
ここ最近、ナミネは私に懐くようになって来ていたと思っていたのだが、やはりナミネはラルクのほうが私のことより何倍も好きなのだろうか。海に入っていく、ナミネを私は追いかけた。しかし、ナミネとラルクは猛スピードで泳ぎ、私は全く追いつけなかったのだ。そして、ナミネとラルクは境界線を超えて海の中へ入っていった。
「ナミネ、危ないから戻って来て!」
けれど、ナミネとラルクはどんどん海へ海へと遠ざかって行った。私は必死に泳いでナミネのところまで行こうとした。私が境界線を超えた頃、ナミネとラルクは戻って来た。
「ナミネ、危ないでしょ。ラルクだってセレナールさん置き去りにしていいの?」
「セレナールさんはカナエさんといます」
私は後ろを振り向いた。けれど、カナエさんしかいなかったのだ。
「セレナールさん、いないじゃない」
その時セレナールさんが、浮き輪ボートでラルクを迎えに来た。
「ラルク、一緒に乗りましょ」
「分かりました」
周りの男性の視線はセレナールさんに向いていた。ラルクもミナクお兄様に似て面食いだったんだな。私は弟のことを何も知らずにいた。
「ナミネ、私たちもボート取ってこよう」
するとナミネは私とのツーショットを撮った。
「ヨルクさん、お話があります」
え、話?話って?まさか別れ話じゃないよね?私は突然切り出された言葉にかなり不安になった。
「ナミネ、話って何?」
私は恐る恐る聞いた。
「私、ある人から聞きました。妖精村の前に天使村があって、その時に私とヨルクさんは殆ど恋人だったらしいです。しかし、結婚後、私は病んで入退院を繰り返し衰弱死することが多く、最後の天使村の番人に二度とヨルクさんを好きにならないようお願いしたそうです。けれど、あの婚約指輪に触れた時、少しですがヨルクさんを好きだった記憶を思い出しました。私はヨルクさんのことが好きだったんです。もうラルクへの気持ちは薄れて来ています。私、ヨルクさんが好きです」
天使村……。何だろう……。あの写真のことだろうか。突然のナミネの告白に頭が着いていかなかった。けれど、ナミネの話を一つ一つ辿ると、元々はラルクではなく、私を好きだったということになるのだろうか。ナミネが私を好きでいてくれるなら凄く嬉しい。いっぱいいっぱい待った甲斐があったと思う。
「そっか、あの結婚式の写真の時代かな?ナミネ……私は……」
私は重要なことを言いかけて気付いたら涙が流れていた。
「私は未来永劫、ナミネに片想いかと思っていたから、ナミネが私を好きになってくれて嬉しい……本当に嬉しい……」
せっかくナミネが気持ちを伝えてくれたのに、泣いてしまって情けない。
「私はもうヨルクさんを待たせません!」
そう言うとナミネは私を抱き締めた。
ナミネの温もり、とても温かい……。ずっとこうしていたい。二度とナミネを失いたくない。するとナミネは私を離し、突然私から離れたのだ。
「ナミネ、待って!」
私が追いかけようとすると、携帯が鳴った。私は携帯を開いた。すると、カップル日記に1のマークが付いていた。私はカップル日記を開いた。そこにはナミネの投稿があった。
『漂流したヨルクさん』
ナミネはこっちに戻って来た。
「ナミネ、心配するでしょ。急に離れないで」
「はい」
私はナミネに近付き、ナミネとのツーショットを撮るとカップル日記に投稿した。
『時を超えて……』
その時、境界線の向こう側でセナ王女が溺れている見知らぬ男性を助けに行こうとしていた。
「セナ王女!行くよ、ラルク!」
「え?ナミネ?」
ナミネとラルクはあっという間にセナ王女の元に泳いで行った。私もナミネを追いかけた。どうして、ナミネとラルクは何もかもがずば抜けているのだろう。セレナールさんは不安じゃないのだろうか。
私がナミネに近付くと、セナ王女は助けただろう男性からセクハラを受けていた。全く気付かなかった。あの男性はわざと溺れたフリをしてセナ王女を襲うつもりだったのか。
ラルクが男性を突き飛ばすと、ナミネはセナ王女を受け止めていた。
「セナ王女、大丈夫ですか?」
「許せないわ!溺れているから助けようとしたのに、こんな仕打ちされるだなんて!」
「セナ、男は私が連れて行くからセナはカラルリのとこに行って」
アルフォンス王子が言うとセナ王女は
「この最低野郎!」
と一言吐き捨て、カラルリさんのところへ行った。
「ナミネ、突然離れないで」
その時、何かが私たちの近くにいた。
「ラルク、サメだよ!」
「ナミネ!戻ろう!」
私が言うものの、ナミネはサメの上に乗ってしまった。そして、ラルクもナミネの後ろに乗ったのだ。
「ナミネ!早く下りて!」
「ヨルクさん!写真!写真!」
「ナミネ!お願いだから下りて!!」
その時、カナエさんが写真を撮った。
「ヨルクは心配しすぎです。ナミネとラルクも下りるのです!」
カナエさんは扇子でサメを遠くまで吹き飛ばした。
「ラルク、楽しかったよね」
「そうだな。貴重な体験だな」
「みんなとにかく、境界線の中に入るのです!」
カナエさんの言葉にナミネもラルクも大人しく従った。境界線の中に入った私は泣きながらナミネの手を握った。
「ナミネ……危険なことしないで……せっかくナミネの気持ち知れたのに……」
「すみません、ヨルクさん。一度海から出ますか?」
ナミネは心配そうに私を見つめた。
「ナミネはどうしたいの?」
「あ、ユメさんだ!ラルク、ユメさん来てるよ!行こうよ!」
「ナミネ、待って!置いて行かないで!」
「はい」
ナミネは私を見つめていた。ナミネの気持ちを知ったものの、私はどこまでナミネに近付けばいいのか分からなかった。そして、ラルクはセレナールさんのボートに乗った。
その時、見知らぬ女子中高生が寄ってきて私に連絡先を聞いた。私はどうしたらいいのか分からず一人一人に連絡先を教えようとした。
「行きますよ、ヨルクさん」
ナミネは私の手を握るとスピードを飛ばし泳ぎはじめた。あっという間に浜辺に着くとナミネはユメさんに駆け寄った。
「ユメさん、来てたんですか?」
「ええ、何だか久しぶりね。私、彼が出来たの」
「えっ、そうなんですか?」
ユメさんが言うと向こうから誰かが近付いてきた。
「私の彼なの」
え……ミナクお兄様……?
「あ、ミナクさん、久しぶりです」
「ナミネか。一瞬誰か分かんなかったわ」
「ミナク、元気にしていましたか?」
「はい、カナエさん。私はずっと元気です」
ナミネとラルクは携帯でメールのやり取りをしはじめた。ミナクお兄様がユメさんの彼氏だなんて、何ていう神様のイタズラなのだろう。
「アルフォンス王子、ユメさんとは関係を持っていたのでしょうか?」
やっぱりミナクお兄様は何も変わっていない。
「いや、ユメさんとは何もないまま別れた」
「どうしてですか?」
「女として見れなかったからだ」
「もう、ミナクったら、疑いすぎよ」
気付くとナミネとラルクは遠ざかっていた。私はナミネに駆け寄った。
「ミナクさん、まだ金髪にピアスなんだ」
「まあな。あの頃から何も変わってないからな」
「ユメさんが危ないよ」
「別れさせるしかないな」
「そんなこと出来るわけないでしょ!ナミネは危険なことに関わらないで!」
ユメさんは薄いパーカーに長いスカートを着ていた。まるで何かを隠すように。どうしてユメさんがミナクお兄様と交際をしたのだろう。
とにかくミナクお兄様と交際している以上、ユメさんにはメンバーに加わって欲しくないと私は思ったのだ。
「ねえ、ラルク、ミナクさんに他の女紹介する?」
「例えば誰だよ!」
「副委員長とか」
「第2の犠牲が出るだけだろうがよ!とにかく戻るぞ!」
ラルクはナミネを連れてみんなのところへ戻って行った。私も慌てて着いて行った。
「あの、皆さん、お昼は屋台のを食べますか?」
「ええ、私は屋台のを食べるわ」
セレナールさんに続いて、みんな屋台の料理を気にしはじめ、昼食は屋台の料理ということになった。けれど、ここにミナクお兄様がいることがとても不安である。
「では、お昼は屋台の料理で、その後、温泉行きませんか?」
「いいわね、私行くわ」
「カナエも行きます」
「ユメさん、泳ぎに行こう」
「え、ええ」
ミナクお兄様はユメさんの手を引っ張って海に入って行った。ユメさん、DV受けていないだろうか……。心配はするものの、私は何も出来ずにいた。
「ナミネ、何食べる?」
「私、広島焼き買ってきます」
「え、待って!ナミネ、一緒に食べよう?」
「はい」
「じゃあ、買ってくるね」
私が屋台へ向かうとナミネも着いて来た。私は内心かなり舞い上がっていた。屋台に着くと私は広島焼きを買って、お箸を2つ付けてもらった。
ナミネと恋人らしくなれる日が来るだなんて本当夢のようだ。
ナミネと私は広島焼きが見えるようツーショットを撮った。私は早速、カップル日記に投稿をした。
『恋人になってから、はじめてのシェア』
ふとセナ王女の投稿を見ると
『今朝からカラルリとラブリーしちゃいました♡今日は海に行くよ』
と書いてあった。
高校生ならそういう年頃なのだろうか。けれど、私はミナクお兄様みたいにはなりたくない。ナミネのこと大切にしたいし、大人になっても今と変わらずナミネとの時間を取りたいと思っていた。
温泉に着くと、セナ王女とカラルリさんは混浴に入るようだった。
「ラルク、一緒に混浴入ろうよ」
「そうだな」
「ナミネ、もう小学生の頃とは違うんだよ。混浴だなんてダメだからね」
「えっ、でも、ヨルクさん、私のプライベートには口を挟まないって……」
私はナミネが混浴に入る前に、女湯のカーテンの中に入れた。確かにプライベートに口を挟まない云々は言ったが、それはナミネがラルクのことを好きだと思って言っただけで、両想いの今なら、やっぱり干渉せずにはいられなかったのだ。
私が男湯から上がると、ナミネは男湯の前で1人ムスッとしていた。
「ナミネ、早かったね」
「女湯、私1人でした!女性陣はみんな混浴に入ってました!つまらなかったのですぐに出ました!」
「えっ、そうだったの?うーん、ごめんね。みんな女湯に入ってるかと思ってた」
「もういいです」
「ナミネ、拗ねないで。お土産屋さんで好きなもの買ってあげる」
拗ねたナミネも可愛い。ナミネの全てが愛おしくてたまらない。
「金で買収ですか。まるで国会議員ですな」
「ナミネ、そういう言い方良くないよ。いらないなら買わないから」
その時、混浴勢が出てきた。カナエさんとアルフォンス王子も入っていたのか。ラルクとセレナールさんも?というか、ミナクお兄様とユメさん、いたの?私は色々混乱して来た。
「ラルク、聞いて。女湯、私1人だったの」
「ヨルクお兄様は気が回らないからな」
「ラルク、簡単に混浴入るの私はどうかと思う。他のお客さんもいるわけだし。ナミネは年頃だし」
「ラルク、ここ遠い前世は料亭だったよね。料亭あった場所見に行こうよ」
ナミネは完全に拗ねている。何とかしなくては。
「ナミネ、お土産屋さん、見るだけでも見よう?」
「分かりました」
私たちがお土産屋さんに入ると、みんなもお土産屋さんに入った。ナミネはモルモット妖精の限定品ストラップを手に取った。
「ナミネ、それお揃いで携帯に付けよっか」
「はい」
私はモルモット妖精の限定品ストラップを2つ手に取りクリスタルカードで購入をした。ちなみに、クリスタルカードは、日本村で言うところのクレジットカードのようなもので、武士の殆どは持っているのである。貴族レベルになってくると、レインボーカードを持つ人が殆どだ。芸能人だとシルバーカードを持っていたりする。
「はい、ナミネ」
「ありがとうございます」
温泉の後は、デパートへ行った後、星空レストランというところで夕ご飯を食べることになった。
それにしても、このレストラン、星空の絵がたくさん飾られている。
「ねえ、ラルク、この絵画たち、どこかで見たことあるよ」
「そうか?僕ははじめて見るけどな」
「あっ!この絵画たちの再現してるのタルリヤさんだったんだ」
「ナミネ、知ってるの?」
「遠い前世でエミリさんと浮気していた人です」
「ナミネ、変な言い方するなよ」
エミリさんはカラクリ家の長女である。今は皇太子様と交際しているらしいが……。
「ナミネ、どれ食べる?」
私はナミネにメニューを見せた。
「わあ、どれも可愛い」
「一緒に食べようね」
メニューに目を輝かせているナミネ可愛すぎる。
「皆さん、少しカナエに時間をくれませんか?」
「はい、どうぞ」
「ええ、構わないわ」
私たちはカナエさんのために静まった。カナエさんは席を立った。幸いカナエさんに攻撃的なセレナールさんはトイレに行っていていなかった。
「アルフォンス王子様、カナエはアルフォンス王子様のことが好きです。アルフォンス王子様はカナエのこと、妹だと言っていましたので、最初はそこからでも構いません。カナエはアルフォンス王子様の純粋無垢で、いつもカナエのことを思いやってくれているアルフォンス王子様に日に日に惹かれるようになりました。カナエとの交際を考えて頂けないでしょうか?」
えっ、まさかの告白!?時間の問題だとは思っていたけれど、カナエさん、行動力あるなあ。
「カナエ、私もカナエが好きだ。時期を見て私から告白するつもりだったけれど、先を越されてしまうとは思わなかった。カナエのことは私が全力で守るし幸せにする。私はカナエと交際する」
その瞬間、カナエさんは店員さんに預けていただろう100本の薔薇の花束をアルフォンス王子に渡した。2人ともとても幸せそう。それにしても、7月だけで3組もカップルが生まれるとは思いもしなかった。しかし、カラルリさんの50本の薔薇といい、兄妹揃って似てるなあ。
「へえ、あんたら交際するんだ。いい女そうに見えて男に尽くしすぎる女子高生と平凡王子か。ま、精々幸せになれば?」
いきなり突っ込んで来たのは、私と同年代くらいの男の子だった。いったい何なのだろう。
「何このガキ」
セナ王女が反応すると銀髪の少年は真っ先にセナ王女を見た。
「あんた、強いけど恋愛に夢見すぎ」
確かにセナ王女は少し恋愛にのめり込んでいる気もする。
「あんた、やたら惚れっぽい一目惚れ主義」
うーん、これはどうだろう。キクリ家にはそれなりに行っていたものの、1番下のカナエさんが私より年上だからそこまでカラルリさんのこと知らないんだよな。
「あんた、いつも1番目の幸せ逃して2番目の幸せで生きてる」
カラン王子にまで文句言うだなんて、ちょっと人間性を疑ってしまう。
「あんた、女にしては随分気が強いな」
ナミネは確かに強いけど、弱いところだってある。何も知らないのに、ごちゃごちゃ人を見た目で判断する。
「あんた、頭良さそう」
何故、ラルクだけ褒める。
「あんた、顔だけ」
え、顔だけって何?
「ねえ、どうしてみんなを悪く言うの?」
思わず私は声に出してしまった。
「思ったこと言っただけだけど?」
私は立ち上がって、少年に近付こうとした。その瞬間、ガラの悪そうな男子大学生3人組のうちの1人とぶつかってしまった。
「すみません」
「は?ぶつかっといてそれだけかよ!」
謝ったものの、男子大学生は私に対して怒りが収まらないようだった。
「おい、顔だけ!あんた馬鹿だな!」
こういう状況で何故煽る。私は何も言わなかった。
「あの、すみません。お代はこちらでお支払いしますので許してもらえないでしょうか?ヨルクさんはわざとぶつかったわけではないんです」
私を心配してか、ナミネは男子大学生に頭を下げた。
「顔だけあんた、ヨルクって言うのか。変な名前だな。気の強いあんたも悪いことしてないんだから謝る必要ないと思うけど?ていうか、あんたら3人組ダサイな」
「ちょっと!せっかくナミネが謝ったのにわざわざ拗らせるようなことしないで!」
男子大学生は銀髪の少年に掴みかかろうとしたが、ものの一瞬だった。銀髪の少年は扇子で男子大学生を操り、色んな机につぶけさせ、料理を台無しにした。この少年も武士なのだろうか。それにしても、料理がもったいなさすぎる。
「ねえ、ラルク、あの人強いね。落ち武者?」
「さあな。でも、あの扇子ちょっと古くないか?」
銀髪の少年は男子大学生が起き上がる頃に何やら映像を見せているようだった。
「あんたらが裏で浮気してるように、あんたらの彼女も浮気してんだよ。お似合いカップルだな」
「そ、そんな、嘘だろ!」
「許せねえ」
「ボコボコにしてやる」
「は?浮気してんのはあんたらも同じだろうがよ!」
その時、店長らしき人が来た。また、今到着しただろう警察も付いていた。
「他のお客様に迷惑がかかっております。床に落とした料理の代金はきっちり請求させてもらいますのでこちらに来てください」
「は?何で俺らの責任になるんだよ!俺らは被害者なんだよ!」
男子大学生は抵抗したものの無理矢理警察に連れて行かれていた。ここまですることだったのだろうか。話し合いで何とかなった気もするし、私は銀髪少年のしたことが理解出来なかった。それに、私が原因を作ったゆえ、この店にいづらい。
「おい、顔だけヨルク、助けてやったんだから礼の1つくらい言えよ」
「何故、私のみ侮辱する。それに、ここまですることはなかったと思う」
その時、セレナールさんが駆け寄って来た。
「セルファ!何したの!店内めちゃくちゃじゃないの!」
セレナールさんの弟さん……?よく見れば似ている。けれど、3人とも全然似てない。
「ヘマな顔だけヨルク助けただけだけど?」
「ヨルクさん、戻りましょう。あ、落ち武者さんもご一緒しますか?」
何故見ず知らずの人を誘う。
「じゃ、僕もみんなと食べる」
セレナールさんの弟さんはカナエさんの隣に座った。
「なるほど。セレナール先輩は、この人から古い映像を提供してもらっていたというわけですね」
「へえ、あんた、やっぱり鋭いね。姉さんがどうしても必要って言うからさ」
「セレナール!実の弟を利用してカナエに攻撃するなんて卑怯です!」
「ふーん、姉さん、あんた仲間と仲違いしてるってわけ」
「あの、お話中ですが、お店に入ったわけですし、そろそろ料理選びませんか?」
困ったようにカラン王子が言った。確かに、さっきのゴタゴタで、料理のことすっかり忘れていた。何か選ばなくては。私は再びナミネにメニューを見せた。
「ナミネ、どれにする?」
「イルカカレーにします」
イルカカレー。カレーなのに、真っ青だった。この店の料理はどこか変わっている。
「うん、じゃあ、これを一緒に食べようね」
「セレナール、もうカナエをイジメるのはやめてくれないか?」
「あら、彼氏気取りってわけね。アルフォンス王子、これ見なさいよ。あなた、カナエと結婚した後、若い女囲っていたのよ。浮気者ね」
「私はやめてくれと言っている!」
アルフォンス王子はかなり苛立っている様子だった。2人、とてもいい感じに見えるけど、いつかの前世ではアルフォンス王子は側室を持っていたのか。
「姉さん、あんた何があったのさ」
「聞いてよ、セルファ。私、メンバーからずっと仲間外れにされていたの。武官に襲われた時はいつも私は後回し。『後回しにしないで欲しい』と言えば『後回しになんかしてない』と言われ、『苦痛だ』と言えば、みんなで無視をされ、『やめて欲しい』と言えば、みんなが私を悪者にしたわ。特にカナエなんか、襲われている私ごと結界に閉じ込めたわ!トラウマになってるのに、現世でもイジメられて、どうしても許せない!」
後回し。自分がされたら確かにいやだろうけど、だからと言って、セレナールさんのカナエさんに対する反撃は度を超えている。男の私は女性の気持ちとか分からないけど、それでも、弟に頼んでまで古い映像を見せるほどのことなのだろうか。私はモヤモヤしながら、注文した料理を待っていた。
……
あとがき。
文字数が結構来ているので、一旦ここで区切ります。
ちなみに、このシーンも走り書きにはないし、セナとカラルリは体育祭で、その後、カナエとアルフォンスはセナの別荘で、ナミネとヨルクはレストランで交際をはじめている。年内は年内でも同じ月ではない。また、セルファもここでは登場しません。
その辺色々異なっているけど、走り書きではナミネは2年生になっているので、一人称版では、走り書きよりまとまった形で綴りたいなあと思います。
《ヨルク》
7月も末。
予定していた海に来た。
私が選んだ上はキャミソールっぽくて下はスカートの黄色い花柄の水着を着て髪をお団子にしているナミネ可愛すぎる。
「ラルク、海に入ろ」
「そうだな、せっかく海に来たんだしな」
「え、待って!ナミネ、浮き輪持ってくるから先に行かないで」
「私、泳げますし、浮き輪とか恥ずかしいのでいりません」
ここ最近、ナミネは私に懐くようになって来ていたと思っていたのだが、やはりナミネはラルクのほうが私のことより何倍も好きなのだろうか。海に入っていく、ナミネを私は追いかけた。しかし、ナミネとラルクは猛スピードで泳ぎ、私は全く追いつけなかったのだ。そして、ナミネとラルクは境界線を超えて海の中へ入っていった。
「ナミネ、危ないから戻って来て!」
けれど、ナミネとラルクはどんどん海へ海へと遠ざかって行った。私は必死に泳いでナミネのところまで行こうとした。私が境界線を超えた頃、ナミネとラルクは戻って来た。
「ナミネ、危ないでしょ。ラルクだってセレナールさん置き去りにしていいの?」
「セレナールさんはカナエさんといます」
私は後ろを振り向いた。けれど、カナエさんしかいなかったのだ。
「セレナールさん、いないじゃない」
その時セレナールさんが、浮き輪ボートでラルクを迎えに来た。
「ラルク、一緒に乗りましょ」
「分かりました」
周りの男性の視線はセレナールさんに向いていた。ラルクもミナクお兄様に似て面食いだったんだな。私は弟のことを何も知らずにいた。
「ナミネ、私たちもボート取ってこよう」
するとナミネは私とのツーショットを撮った。
「ヨルクさん、お話があります」
え、話?話って?まさか別れ話じゃないよね?私は突然切り出された言葉にかなり不安になった。
「ナミネ、話って何?」
私は恐る恐る聞いた。
「私、ある人から聞きました。妖精村の前に天使村があって、その時に私とヨルクさんは殆ど恋人だったらしいです。しかし、結婚後、私は病んで入退院を繰り返し衰弱死することが多く、最後の天使村の番人に二度とヨルクさんを好きにならないようお願いしたそうです。けれど、あの婚約指輪に触れた時、少しですがヨルクさんを好きだった記憶を思い出しました。私はヨルクさんのことが好きだったんです。もうラルクへの気持ちは薄れて来ています。私、ヨルクさんが好きです」
天使村……。何だろう……。あの写真のことだろうか。突然のナミネの告白に頭が着いていかなかった。けれど、ナミネの話を一つ一つ辿ると、元々はラルクではなく、私を好きだったということになるのだろうか。ナミネが私を好きでいてくれるなら凄く嬉しい。いっぱいいっぱい待った甲斐があったと思う。
「そっか、あの結婚式の写真の時代かな?ナミネ……私は……」
私は重要なことを言いかけて気付いたら涙が流れていた。
「私は未来永劫、ナミネに片想いかと思っていたから、ナミネが私を好きになってくれて嬉しい……本当に嬉しい……」
せっかくナミネが気持ちを伝えてくれたのに、泣いてしまって情けない。
「私はもうヨルクさんを待たせません!」
そう言うとナミネは私を抱き締めた。
ナミネの温もり、とても温かい……。ずっとこうしていたい。二度とナミネを失いたくない。するとナミネは私を離し、突然私から離れたのだ。
「ナミネ、待って!」
私が追いかけようとすると、携帯が鳴った。私は携帯を開いた。すると、カップル日記に1のマークが付いていた。私はカップル日記を開いた。そこにはナミネの投稿があった。
『漂流したヨルクさん』
ナミネはこっちに戻って来た。
「ナミネ、心配するでしょ。急に離れないで」
「はい」
私はナミネに近付き、ナミネとのツーショットを撮るとカップル日記に投稿した。
『時を超えて……』
その時、境界線の向こう側でセナ王女が溺れている見知らぬ男性を助けに行こうとしていた。
「セナ王女!行くよ、ラルク!」
「え?ナミネ?」
ナミネとラルクはあっという間にセナ王女の元に泳いで行った。私もナミネを追いかけた。どうして、ナミネとラルクは何もかもがずば抜けているのだろう。セレナールさんは不安じゃないのだろうか。
私がナミネに近付くと、セナ王女は助けただろう男性からセクハラを受けていた。全く気付かなかった。あの男性はわざと溺れたフリをしてセナ王女を襲うつもりだったのか。
ラルクが男性を突き飛ばすと、ナミネはセナ王女を受け止めていた。
「セナ王女、大丈夫ですか?」
「許せないわ!溺れているから助けようとしたのに、こんな仕打ちされるだなんて!」
「セナ、男は私が連れて行くからセナはカラルリのとこに行って」
アルフォンス王子が言うとセナ王女は
「この最低野郎!」
と一言吐き捨て、カラルリさんのところへ行った。
「ナミネ、突然離れないで」
その時、何かが私たちの近くにいた。
「ラルク、サメだよ!」
「ナミネ!戻ろう!」
私が言うものの、ナミネはサメの上に乗ってしまった。そして、ラルクもナミネの後ろに乗ったのだ。
「ナミネ!早く下りて!」
「ヨルクさん!写真!写真!」
「ナミネ!お願いだから下りて!!」
その時、カナエさんが写真を撮った。
「ヨルクは心配しすぎです。ナミネとラルクも下りるのです!」
カナエさんは扇子でサメを遠くまで吹き飛ばした。
「ラルク、楽しかったよね」
「そうだな。貴重な体験だな」
「みんなとにかく、境界線の中に入るのです!」
カナエさんの言葉にナミネもラルクも大人しく従った。境界線の中に入った私は泣きながらナミネの手を握った。
「ナミネ……危険なことしないで……せっかくナミネの気持ち知れたのに……」
「すみません、ヨルクさん。一度海から出ますか?」
ナミネは心配そうに私を見つめた。
「ナミネはどうしたいの?」
「あ、ユメさんだ!ラルク、ユメさん来てるよ!行こうよ!」
「ナミネ、待って!置いて行かないで!」
「はい」
ナミネは私を見つめていた。ナミネの気持ちを知ったものの、私はどこまでナミネに近付けばいいのか分からなかった。そして、ラルクはセレナールさんのボートに乗った。
その時、見知らぬ女子中高生が寄ってきて私に連絡先を聞いた。私はどうしたらいいのか分からず一人一人に連絡先を教えようとした。
「行きますよ、ヨルクさん」
ナミネは私の手を握るとスピードを飛ばし泳ぎはじめた。あっという間に浜辺に着くとナミネはユメさんに駆け寄った。
「ユメさん、来てたんですか?」
「ええ、何だか久しぶりね。私、彼が出来たの」
「えっ、そうなんですか?」
ユメさんが言うと向こうから誰かが近付いてきた。
「私の彼なの」
え……ミナクお兄様……?
「あ、ミナクさん、久しぶりです」
「ナミネか。一瞬誰か分かんなかったわ」
「ミナク、元気にしていましたか?」
「はい、カナエさん。私はずっと元気です」
ナミネとラルクは携帯でメールのやり取りをしはじめた。ミナクお兄様がユメさんの彼氏だなんて、何ていう神様のイタズラなのだろう。
「アルフォンス王子、ユメさんとは関係を持っていたのでしょうか?」
やっぱりミナクお兄様は何も変わっていない。
「いや、ユメさんとは何もないまま別れた」
「どうしてですか?」
「女として見れなかったからだ」
「もう、ミナクったら、疑いすぎよ」
気付くとナミネとラルクは遠ざかっていた。私はナミネに駆け寄った。
「ミナクさん、まだ金髪にピアスなんだ」
「まあな。あの頃から何も変わってないからな」
「ユメさんが危ないよ」
「別れさせるしかないな」
「そんなこと出来るわけないでしょ!ナミネは危険なことに関わらないで!」
ユメさんは薄いパーカーに長いスカートを着ていた。まるで何かを隠すように。どうしてユメさんがミナクお兄様と交際をしたのだろう。
とにかくミナクお兄様と交際している以上、ユメさんにはメンバーに加わって欲しくないと私は思ったのだ。
「ねえ、ラルク、ミナクさんに他の女紹介する?」
「例えば誰だよ!」
「副委員長とか」
「第2の犠牲が出るだけだろうがよ!とにかく戻るぞ!」
ラルクはナミネを連れてみんなのところへ戻って行った。私も慌てて着いて行った。
「あの、皆さん、お昼は屋台のを食べますか?」
「ええ、私は屋台のを食べるわ」
セレナールさんに続いて、みんな屋台の料理を気にしはじめ、昼食は屋台の料理ということになった。けれど、ここにミナクお兄様がいることがとても不安である。
「では、お昼は屋台の料理で、その後、温泉行きませんか?」
「いいわね、私行くわ」
「カナエも行きます」
「ユメさん、泳ぎに行こう」
「え、ええ」
ミナクお兄様はユメさんの手を引っ張って海に入って行った。ユメさん、DV受けていないだろうか……。心配はするものの、私は何も出来ずにいた。
「ナミネ、何食べる?」
「私、広島焼き買ってきます」
「え、待って!ナミネ、一緒に食べよう?」
「はい」
「じゃあ、買ってくるね」
私が屋台へ向かうとナミネも着いて来た。私は内心かなり舞い上がっていた。屋台に着くと私は広島焼きを買って、お箸を2つ付けてもらった。
ナミネと恋人らしくなれる日が来るだなんて本当夢のようだ。
ナミネと私は広島焼きが見えるようツーショットを撮った。私は早速、カップル日記に投稿をした。
『恋人になってから、はじめてのシェア』
ふとセナ王女の投稿を見ると
『今朝からカラルリとラブリーしちゃいました♡今日は海に行くよ』
と書いてあった。
高校生ならそういう年頃なのだろうか。けれど、私はミナクお兄様みたいにはなりたくない。ナミネのこと大切にしたいし、大人になっても今と変わらずナミネとの時間を取りたいと思っていた。
温泉に着くと、セナ王女とカラルリさんは混浴に入るようだった。
「ラルク、一緒に混浴入ろうよ」
「そうだな」
「ナミネ、もう小学生の頃とは違うんだよ。混浴だなんてダメだからね」
「えっ、でも、ヨルクさん、私のプライベートには口を挟まないって……」
私はナミネが混浴に入る前に、女湯のカーテンの中に入れた。確かにプライベートに口を挟まない云々は言ったが、それはナミネがラルクのことを好きだと思って言っただけで、両想いの今なら、やっぱり干渉せずにはいられなかったのだ。
私が男湯から上がると、ナミネは男湯の前で1人ムスッとしていた。
「ナミネ、早かったね」
「女湯、私1人でした!女性陣はみんな混浴に入ってました!つまらなかったのですぐに出ました!」
「えっ、そうだったの?うーん、ごめんね。みんな女湯に入ってるかと思ってた」
「もういいです」
「ナミネ、拗ねないで。お土産屋さんで好きなもの買ってあげる」
拗ねたナミネも可愛い。ナミネの全てが愛おしくてたまらない。
「金で買収ですか。まるで国会議員ですな」
「ナミネ、そういう言い方良くないよ。いらないなら買わないから」
その時、混浴勢が出てきた。カナエさんとアルフォンス王子も入っていたのか。ラルクとセレナールさんも?というか、ミナクお兄様とユメさん、いたの?私は色々混乱して来た。
「ラルク、聞いて。女湯、私1人だったの」
「ヨルクお兄様は気が回らないからな」
「ラルク、簡単に混浴入るの私はどうかと思う。他のお客さんもいるわけだし。ナミネは年頃だし」
「ラルク、ここ遠い前世は料亭だったよね。料亭あった場所見に行こうよ」
ナミネは完全に拗ねている。何とかしなくては。
「ナミネ、お土産屋さん、見るだけでも見よう?」
「分かりました」
私たちがお土産屋さんに入ると、みんなもお土産屋さんに入った。ナミネはモルモット妖精の限定品ストラップを手に取った。
「ナミネ、それお揃いで携帯に付けよっか」
「はい」
私はモルモット妖精の限定品ストラップを2つ手に取りクリスタルカードで購入をした。ちなみに、クリスタルカードは、日本村で言うところのクレジットカードのようなもので、武士の殆どは持っているのである。貴族レベルになってくると、レインボーカードを持つ人が殆どだ。芸能人だとシルバーカードを持っていたりする。
「はい、ナミネ」
「ありがとうございます」
温泉の後は、デパートへ行った後、星空レストランというところで夕ご飯を食べることになった。
それにしても、このレストラン、星空の絵がたくさん飾られている。
「ねえ、ラルク、この絵画たち、どこかで見たことあるよ」
「そうか?僕ははじめて見るけどな」
「あっ!この絵画たちの再現してるのタルリヤさんだったんだ」
「ナミネ、知ってるの?」
「遠い前世でエミリさんと浮気していた人です」
「ナミネ、変な言い方するなよ」
エミリさんはカラクリ家の長女である。今は皇太子様と交際しているらしいが……。
「ナミネ、どれ食べる?」
私はナミネにメニューを見せた。
「わあ、どれも可愛い」
「一緒に食べようね」
メニューに目を輝かせているナミネ可愛すぎる。
「皆さん、少しカナエに時間をくれませんか?」
「はい、どうぞ」
「ええ、構わないわ」
私たちはカナエさんのために静まった。カナエさんは席を立った。幸いカナエさんに攻撃的なセレナールさんはトイレに行っていていなかった。
「アルフォンス王子様、カナエはアルフォンス王子様のことが好きです。アルフォンス王子様はカナエのこと、妹だと言っていましたので、最初はそこからでも構いません。カナエはアルフォンス王子様の純粋無垢で、いつもカナエのことを思いやってくれているアルフォンス王子様に日に日に惹かれるようになりました。カナエとの交際を考えて頂けないでしょうか?」
えっ、まさかの告白!?時間の問題だとは思っていたけれど、カナエさん、行動力あるなあ。
「カナエ、私もカナエが好きだ。時期を見て私から告白するつもりだったけれど、先を越されてしまうとは思わなかった。カナエのことは私が全力で守るし幸せにする。私はカナエと交際する」
その瞬間、カナエさんは店員さんに預けていただろう100本の薔薇の花束をアルフォンス王子に渡した。2人ともとても幸せそう。それにしても、7月だけで3組もカップルが生まれるとは思いもしなかった。しかし、カラルリさんの50本の薔薇といい、兄妹揃って似てるなあ。
「へえ、あんたら交際するんだ。いい女そうに見えて男に尽くしすぎる女子高生と平凡王子か。ま、精々幸せになれば?」
いきなり突っ込んで来たのは、私と同年代くらいの男の子だった。いったい何なのだろう。
「何このガキ」
セナ王女が反応すると銀髪の少年は真っ先にセナ王女を見た。
「あんた、強いけど恋愛に夢見すぎ」
確かにセナ王女は少し恋愛にのめり込んでいる気もする。
「あんた、やたら惚れっぽい一目惚れ主義」
うーん、これはどうだろう。キクリ家にはそれなりに行っていたものの、1番下のカナエさんが私より年上だからそこまでカラルリさんのこと知らないんだよな。
「あんた、いつも1番目の幸せ逃して2番目の幸せで生きてる」
カラン王子にまで文句言うだなんて、ちょっと人間性を疑ってしまう。
「あんた、女にしては随分気が強いな」
ナミネは確かに強いけど、弱いところだってある。何も知らないのに、ごちゃごちゃ人を見た目で判断する。
「あんた、頭良さそう」
何故、ラルクだけ褒める。
「あんた、顔だけ」
え、顔だけって何?
「ねえ、どうしてみんなを悪く言うの?」
思わず私は声に出してしまった。
「思ったこと言っただけだけど?」
私は立ち上がって、少年に近付こうとした。その瞬間、ガラの悪そうな男子大学生3人組のうちの1人とぶつかってしまった。
「すみません」
「は?ぶつかっといてそれだけかよ!」
謝ったものの、男子大学生は私に対して怒りが収まらないようだった。
「おい、顔だけ!あんた馬鹿だな!」
こういう状況で何故煽る。私は何も言わなかった。
「あの、すみません。お代はこちらでお支払いしますので許してもらえないでしょうか?ヨルクさんはわざとぶつかったわけではないんです」
私を心配してか、ナミネは男子大学生に頭を下げた。
「顔だけあんた、ヨルクって言うのか。変な名前だな。気の強いあんたも悪いことしてないんだから謝る必要ないと思うけど?ていうか、あんたら3人組ダサイな」
「ちょっと!せっかくナミネが謝ったのにわざわざ拗らせるようなことしないで!」
男子大学生は銀髪の少年に掴みかかろうとしたが、ものの一瞬だった。銀髪の少年は扇子で男子大学生を操り、色んな机につぶけさせ、料理を台無しにした。この少年も武士なのだろうか。それにしても、料理がもったいなさすぎる。
「ねえ、ラルク、あの人強いね。落ち武者?」
「さあな。でも、あの扇子ちょっと古くないか?」
銀髪の少年は男子大学生が起き上がる頃に何やら映像を見せているようだった。
「あんたらが裏で浮気してるように、あんたらの彼女も浮気してんだよ。お似合いカップルだな」
「そ、そんな、嘘だろ!」
「許せねえ」
「ボコボコにしてやる」
「は?浮気してんのはあんたらも同じだろうがよ!」
その時、店長らしき人が来た。また、今到着しただろう警察も付いていた。
「他のお客様に迷惑がかかっております。床に落とした料理の代金はきっちり請求させてもらいますのでこちらに来てください」
「は?何で俺らの責任になるんだよ!俺らは被害者なんだよ!」
男子大学生は抵抗したものの無理矢理警察に連れて行かれていた。ここまですることだったのだろうか。話し合いで何とかなった気もするし、私は銀髪少年のしたことが理解出来なかった。それに、私が原因を作ったゆえ、この店にいづらい。
「おい、顔だけヨルク、助けてやったんだから礼の1つくらい言えよ」
「何故、私のみ侮辱する。それに、ここまですることはなかったと思う」
その時、セレナールさんが駆け寄って来た。
「セルファ!何したの!店内めちゃくちゃじゃないの!」
セレナールさんの弟さん……?よく見れば似ている。けれど、3人とも全然似てない。
「ヘマな顔だけヨルク助けただけだけど?」
「ヨルクさん、戻りましょう。あ、落ち武者さんもご一緒しますか?」
何故見ず知らずの人を誘う。
「じゃ、僕もみんなと食べる」
セレナールさんの弟さんはカナエさんの隣に座った。
「なるほど。セレナール先輩は、この人から古い映像を提供してもらっていたというわけですね」
「へえ、あんた、やっぱり鋭いね。姉さんがどうしても必要って言うからさ」
「セレナール!実の弟を利用してカナエに攻撃するなんて卑怯です!」
「ふーん、姉さん、あんた仲間と仲違いしてるってわけ」
「あの、お話中ですが、お店に入ったわけですし、そろそろ料理選びませんか?」
困ったようにカラン王子が言った。確かに、さっきのゴタゴタで、料理のことすっかり忘れていた。何か選ばなくては。私は再びナミネにメニューを見せた。
「ナミネ、どれにする?」
「イルカカレーにします」
イルカカレー。カレーなのに、真っ青だった。この店の料理はどこか変わっている。
「うん、じゃあ、これを一緒に食べようね」
「セレナール、もうカナエをイジメるのはやめてくれないか?」
「あら、彼氏気取りってわけね。アルフォンス王子、これ見なさいよ。あなた、カナエと結婚した後、若い女囲っていたのよ。浮気者ね」
「私はやめてくれと言っている!」
アルフォンス王子はかなり苛立っている様子だった。2人、とてもいい感じに見えるけど、いつかの前世ではアルフォンス王子は側室を持っていたのか。
「姉さん、あんた何があったのさ」
「聞いてよ、セルファ。私、メンバーからずっと仲間外れにされていたの。武官に襲われた時はいつも私は後回し。『後回しにしないで欲しい』と言えば『後回しになんかしてない』と言われ、『苦痛だ』と言えば、みんなで無視をされ、『やめて欲しい』と言えば、みんなが私を悪者にしたわ。特にカナエなんか、襲われている私ごと結界に閉じ込めたわ!トラウマになってるのに、現世でもイジメられて、どうしても許せない!」
後回し。自分がされたら確かにいやだろうけど、だからと言って、セレナールさんのカナエさんに対する反撃は度を超えている。男の私は女性の気持ちとか分からないけど、それでも、弟に頼んでまで古い映像を見せるほどのことなのだろうか。私はモヤモヤしながら、注文した料理を待っていた。
……
あとがき。
文字数が結構来ているので、一旦ここで区切ります。
ちなみに、このシーンも走り書きにはないし、セナとカラルリは体育祭で、その後、カナエとアルフォンスはセナの別荘で、ナミネとヨルクはレストランで交際をはじめている。年内は年内でも同じ月ではない。また、セルファもここでは登場しません。
その辺色々異なっているけど、走り書きではナミネは2年生になっているので、一人称版では、走り書きよりまとまった形で綴りたいなあと思います。
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