日常のこととかオリジナル小説のこととか。
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ashita
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地主(土地貸してます)
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漫画やアニメを見るのが好きです。最推しはフーディーニ ♡
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ブログ、もう書かないと思ってました。
けれど、去年から書き始めた小説によって、過去に書いてた小説も書き始め、ここに載せることにしたのです。
小説は、主に『時間と時間を繋ぐ恋の物語』と『妖精村と愉快な仲間たち』をメインに書いています。
現在は、中高生の武家・貴族・王族が過去を遡るジャンルはダークファンタジーの『純愛偏差値』という小説に力入れています。
純愛偏差値は私の人生を描いた自伝です。
終わることのない小説として書き続ける予定です。
純愛偏差値は今年100話を迎えました。
私にとって、はじめての長編です。キャラクターも気に入っています。
が、走り書きに走り書きしてしまったので、1話から書き直すことにしました。これまで書いたものは鍵付けて残しています。
元々このブログは病気の記録用として立ち上げたものですが、小説載せるようになってからは、ここは出来るだけ趣味的なことを綴りたいと思っております。
病気の記録や様々な思いを綴るブログは移転済みなのです。
ただ、今は日記は個人的な徒然、或いはお知らせとして綴ることが多いかと思います。
小説、ぼちぼちマイペースに書いてゆきます。
よろしくお願い致します。
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お知らせ。
イラストは現在「ナノハナ家の日常」に載せております。サイドバーにリンクあります。
また、「カラクリよろずや」にて無料のフリーイラスト素材配布もはじめました✩.*˚
フリーイラスト素材も増やしていく予定です(*'ᴗ'*)
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模倣・無断転載などは、ご遠慮ください。
ブログの小説はフィクションであり、登場人物・団体名などは全て架空です。
小説・純愛偏差値に関しましては、武家名・貴族名(程度による) / 及び、武官の階級 / 扇子・羽子板・花札・百人一首・紙飛行機などのアイテム使用方法の模倣の一切を禁じております。
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X @kigenzen1874
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ブログ、もう書かないと思ってました。
けれど、去年から書き始めた小説によって、過去に書いてた小説も書き始め、ここに載せることにしたのです。
小説は、主に『時間と時間を繋ぐ恋の物語』と『妖精村と愉快な仲間たち』をメインに書いています。
現在は、中高生の武家・貴族・王族が過去を遡るジャンルはダークファンタジーの『純愛偏差値』という小説に力入れています。
純愛偏差値は私の人生を描いた自伝です。
終わることのない小説として書き続ける予定です。
純愛偏差値は今年100話を迎えました。
私にとって、はじめての長編です。キャラクターも気に入っています。
が、走り書きに走り書きしてしまったので、1話から書き直すことにしました。これまで書いたものは鍵付けて残しています。
元々このブログは病気の記録用として立ち上げたものですが、小説載せるようになってからは、ここは出来るだけ趣味的なことを綴りたいと思っております。
病気の記録や様々な思いを綴るブログは移転済みなのです。
ただ、今は日記は個人的な徒然、或いはお知らせとして綴ることが多いかと思います。
小説、ぼちぼちマイペースに書いてゆきます。
よろしくお願い致します。
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お知らせ。
イラストは現在「ナノハナ家の日常」に載せております。サイドバーにリンクあります。
また、「カラクリよろずや」にて無料のフリーイラスト素材配布もはじめました✩.*˚
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模倣・無断転載などは、ご遠慮ください。
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小説・純愛偏差値に関しましては、武家名・貴族名(程度による) / 及び、武官の階級 / 扇子・羽子板・花札・百人一首・紙飛行機などのアイテム使用方法の模倣の一切を禁じております。
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〈資格履歴〉
2008年09月09日
→さし絵ライター3級 合格
2010年02月10日
→セルフ・カウンセリング
ステップ2 合格
2011年05月28日
→セルフ・カウンセリング
指導講師資格審査 合格
2012年10月25日
→環境カオリスタ検定 合格
2025年01月20日
→鉛筆デッサンマスター 合格
→絵画インストラクター 合格
2025年03月07日
→宝石鑑定アドバイザー 合格
→鉱石セラピスト 合格
2025年04月07日
→茶道アドバイザー 合格
→お点前インストラクター 合格
2025年04月17日
→着物マイスター 合格
→着付け方インストラクター 合格
2025年05月19日
→サイキックアドバイザー 合格
→サイキックヒーラー 合格
2025年07月01日
→アンガーカウンセラー 合格
→アンガーコントロール士 合格
2025年08月
→漢方コーディネーター 合格
→薬膳調整師 合格
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〈資格証明バナー〉

2008年09月09日
→さし絵ライター3級 合格
2010年02月10日
→セルフ・カウンセリング
ステップ2 合格
2011年05月28日
→セルフ・カウンセリング
指導講師資格審査 合格
2012年10月25日
→環境カオリスタ検定 合格
2025年01月20日
→鉛筆デッサンマスター 合格
→絵画インストラクター 合格
2025年03月07日
→宝石鑑定アドバイザー 合格
→鉱石セラピスト 合格
2025年04月07日
→茶道アドバイザー 合格
→お点前インストラクター 合格
2025年04月17日
→着物マイスター 合格
→着付け方インストラクター 合格
2025年05月19日
→サイキックアドバイザー 合格
→サイキックヒーラー 合格
2025年07月01日
→アンガーカウンセラー 合格
→アンガーコントロール士 合格
2025年08月
→漢方コーディネーター 合格
→薬膳調整師 合格
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〈資格証明バナー〉














Make Laveは偽り!? 4話
……
前回までのあらすじ
さゆりとやまとが交際をしはじめ、かなりのダメージを受け、登校拒否をしだしたひろし。そんなひろしの家にやまとは毎日のようにノートのコピーを届けに来てひろしを励ますものの、ひろしにとっては、やまとから見下されているとしか思えないのである。それでも、ひろしはさゆりとやまとのことを辛いと苦しいと言うことが出来ない。
ただただ、涙を流すひろしであった。
……
登場人物。
影村ひろし(18)…物語の主人公。さゆりに想いを寄せている。
光野さゆり(18)…ひろしの想い人。いつも明るく可愛い少女。
雲風やまと(18)…ひろしと同じくさゆりに想いをよせている。
神山くらふ(18)…ひろしたちのクラスの委員長で、さゆりの想い人。
……
僕が学校を休みはじめて4ヶ月が経った。
2ヶ月前のあの日、何故、光野さんが僕の家に来ていたのか、今になって気になってしまっていた。ああ、居留守なんか使うんじゃなかった。けれど、今更後悔しても遅いのである。
年も開けて、もう1月。クラスメイトのみんなは、とっくに進路を決め始めている。それなのに僕は、光野さんとやまとのことで気を揉み続け、進路どころか勉強さえも放棄している。進学?就職?そんなの今の僕には分からない。けれど、後ひと月も経てば進路表は提出しなければならない。恋愛に躓いて泣き崩れ立ち往生していた僕を、世間は馬鹿だと思うだろうか。例えそうであったとしても、僕は僕以外の人生を歩むことは出来ないのだ。
気がつけば僕は、不思議屋にいた。
「ようこそ、不思議屋へ」
僕は何故ここに来たのか分からず黙っていた。
「影村さん、私(わたくし)が、このようなことを申し上げるのは異例ですが、それでも、今回はお伝えします。あなたが先代からもらった惚れ薬を飲ませた相手である光野さんには1年生の頃から片想いしている人がいるのです。それは、現在のあなたのクラスの委員長である神山さんです」
一瞬僕は何を言われたのか分からなかった。
「えっ!だったら、だったら、どうして今になって言うんですか!どうしてもっと早く言ってくれなかったんですか!」
「以前も申し上げたように、影村さんの生きている世界と、この店の世界では時空が異なります。時空というのは、いくつもの無数の線で絡まっています。それは、決して一定ではありません。最後にここに来てから影村さんにとって、どのくらい経ったのかは分かりませんが、少なくとも私にとっては3日しか経っていません」
「そんな……」
僕は言葉を失った。この店の主である菊助という人物が、何日過ごしたかは多分関係ない。僕が傷ついたのは光野さんに既に好きな人がいて、それが委員長だった。だから、僕が光野さんに飲ませた惚れ薬の効果はなかった。そういうことなのだろう。
けれど、だったらどうして?どうして光野さんは、やまとと付き合っているんだ?今の僕は確実に混乱していた。
「あの、だったらどうして光野さんはやまとと交際しているんですか?」
「それは、ご本人に聞いてください。しかしながら、風の噂というものは時として怖いもので、あの日、光野さんは影村さんが渡したのは惚れ薬だということを分かりながら飲んだのです」
「そんな……そんな……そんな……」
1番聞きたくないことを聞いてしまった。あの日、光野さんが、僕の家に来たのは、その話だったのだろうか。そもそも、今の僕には光野さんが分からない。それでも、惚れ薬を飲ませてしまったことは謝らなければならない。僕は店を出て学校へ走った。
学校へ走っている途中、公園のベンチに光野さんがいた。僕は公園に入り、恐る恐る光野さんに近づいた。
「光野さん、ごめん!ごめん……ごめん……」
僕は涙がポロポロ零れていた。
「久しぶりだね、影村君」
涙で視界がぼやけていたけれど、光野さんは落ち込んでいるようだった。
「久しぶり。やまととは上手くいってる?」
わざとでも、こんなこと言いたくなかった。でも、僕は真実を知りたかったのだ。
「今日、別れた」
「そっか」
僕を見下していたやまとを、こういう形で同情するとは思いもしなかった。けれど、僕は光野さんがやまとと別れても、少しも気持ちが軽くならなかった。だって、光野さんの本命は委員長なのだから。
「神山君のこと好きだった。でも、叶わぬ恋だったの。毎日が辛くてどうしようもなくて、忘れたいのに神山君を好きで好きでたまらなくて……。解放されたかった。だから、やまと君から告白された時、受け入れたけどダメだった。やまと君のこと少しも好きになれなかった」
光野さんの口から敢えて聞くと、僕は色んなことが分からなくなっていた。そもそも僕は光野さんのどこが好きだったのだろう。きっと、可愛らしい容姿だった。僕は光野さんの性格も悩みも何も知らない。何も知らなかったんだ。それなのに、惚れ薬など飲ませてしまった自分に腹が立った。
「大したこと言えないけど、やまとを好きになれないなら仕方ないし、そこまで委員長のこと好きなら、無理に諦めなくていいと思う。どれだけ辛くても苦しくても、必ず答えが出る日は来るから」
必ず答えが出る日は来る。まるで僕自身に言い聞かせているみたいだった。
「恋愛って、こんなにも上手くいかないものなんだね。両想いって、いくら願っても叶わないものだったんだな」
落ち込む光野さんに、僕はなんて言葉をかけていいのか迷った。
「そうだね。僕も上手くいかなかった。でも、光野さんなら、新しい出会いはあると思う」
こんな有り触れた言葉なんて届かないのに……。僕は落ち込んだ人の励まし方を知らない。こんなんじゃ、彼女出来てもきっと直ぐにフラれてしまうだろう。僕は光野さんの失恋話をひたすら聞いていた。
そして、気づいた。
僕の光野さんに対する恋愛感情は儚くも消えていた。
……
あとがき。
うーむ。恋愛ってこんなにも上手くいかないものなのかな?また、ひろしの光野さんへの好きは、好きというより、クラスで1番可愛い女の子に対する憧れだったようにも思う。ひろし本人にしか本当のことは分からないけどさ。
さて、ひろしやさゆり、やまとの恋愛はこの先どうなってゆくのだろう。
次回、5話、お楽しみに!
……
前回までのあらすじ
さゆりとやまとが交際をしはじめ、かなりのダメージを受け、登校拒否をしだしたひろし。そんなひろしの家にやまとは毎日のようにノートのコピーを届けに来てひろしを励ますものの、ひろしにとっては、やまとから見下されているとしか思えないのである。それでも、ひろしはさゆりとやまとのことを辛いと苦しいと言うことが出来ない。
ただただ、涙を流すひろしであった。
……
登場人物。
影村ひろし(18)…物語の主人公。さゆりに想いを寄せている。
光野さゆり(18)…ひろしの想い人。いつも明るく可愛い少女。
雲風やまと(18)…ひろしと同じくさゆりに想いをよせている。
神山くらふ(18)…ひろしたちのクラスの委員長で、さゆりの想い人。
……
僕が学校を休みはじめて4ヶ月が経った。
2ヶ月前のあの日、何故、光野さんが僕の家に来ていたのか、今になって気になってしまっていた。ああ、居留守なんか使うんじゃなかった。けれど、今更後悔しても遅いのである。
年も開けて、もう1月。クラスメイトのみんなは、とっくに進路を決め始めている。それなのに僕は、光野さんとやまとのことで気を揉み続け、進路どころか勉強さえも放棄している。進学?就職?そんなの今の僕には分からない。けれど、後ひと月も経てば進路表は提出しなければならない。恋愛に躓いて泣き崩れ立ち往生していた僕を、世間は馬鹿だと思うだろうか。例えそうであったとしても、僕は僕以外の人生を歩むことは出来ないのだ。
気がつけば僕は、不思議屋にいた。
「ようこそ、不思議屋へ」
僕は何故ここに来たのか分からず黙っていた。
「影村さん、私(わたくし)が、このようなことを申し上げるのは異例ですが、それでも、今回はお伝えします。あなたが先代からもらった惚れ薬を飲ませた相手である光野さんには1年生の頃から片想いしている人がいるのです。それは、現在のあなたのクラスの委員長である神山さんです」
一瞬僕は何を言われたのか分からなかった。
「えっ!だったら、だったら、どうして今になって言うんですか!どうしてもっと早く言ってくれなかったんですか!」
「以前も申し上げたように、影村さんの生きている世界と、この店の世界では時空が異なります。時空というのは、いくつもの無数の線で絡まっています。それは、決して一定ではありません。最後にここに来てから影村さんにとって、どのくらい経ったのかは分かりませんが、少なくとも私にとっては3日しか経っていません」
「そんな……」
僕は言葉を失った。この店の主である菊助という人物が、何日過ごしたかは多分関係ない。僕が傷ついたのは光野さんに既に好きな人がいて、それが委員長だった。だから、僕が光野さんに飲ませた惚れ薬の効果はなかった。そういうことなのだろう。
けれど、だったらどうして?どうして光野さんは、やまとと付き合っているんだ?今の僕は確実に混乱していた。
「あの、だったらどうして光野さんはやまとと交際しているんですか?」
「それは、ご本人に聞いてください。しかしながら、風の噂というものは時として怖いもので、あの日、光野さんは影村さんが渡したのは惚れ薬だということを分かりながら飲んだのです」
「そんな……そんな……そんな……」
1番聞きたくないことを聞いてしまった。あの日、光野さんが、僕の家に来たのは、その話だったのだろうか。そもそも、今の僕には光野さんが分からない。それでも、惚れ薬を飲ませてしまったことは謝らなければならない。僕は店を出て学校へ走った。
学校へ走っている途中、公園のベンチに光野さんがいた。僕は公園に入り、恐る恐る光野さんに近づいた。
「光野さん、ごめん!ごめん……ごめん……」
僕は涙がポロポロ零れていた。
「久しぶりだね、影村君」
涙で視界がぼやけていたけれど、光野さんは落ち込んでいるようだった。
「久しぶり。やまととは上手くいってる?」
わざとでも、こんなこと言いたくなかった。でも、僕は真実を知りたかったのだ。
「今日、別れた」
「そっか」
僕を見下していたやまとを、こういう形で同情するとは思いもしなかった。けれど、僕は光野さんがやまとと別れても、少しも気持ちが軽くならなかった。だって、光野さんの本命は委員長なのだから。
「神山君のこと好きだった。でも、叶わぬ恋だったの。毎日が辛くてどうしようもなくて、忘れたいのに神山君を好きで好きでたまらなくて……。解放されたかった。だから、やまと君から告白された時、受け入れたけどダメだった。やまと君のこと少しも好きになれなかった」
光野さんの口から敢えて聞くと、僕は色んなことが分からなくなっていた。そもそも僕は光野さんのどこが好きだったのだろう。きっと、可愛らしい容姿だった。僕は光野さんの性格も悩みも何も知らない。何も知らなかったんだ。それなのに、惚れ薬など飲ませてしまった自分に腹が立った。
「大したこと言えないけど、やまとを好きになれないなら仕方ないし、そこまで委員長のこと好きなら、無理に諦めなくていいと思う。どれだけ辛くても苦しくても、必ず答えが出る日は来るから」
必ず答えが出る日は来る。まるで僕自身に言い聞かせているみたいだった。
「恋愛って、こんなにも上手くいかないものなんだね。両想いって、いくら願っても叶わないものだったんだな」
落ち込む光野さんに、僕はなんて言葉をかけていいのか迷った。
「そうだね。僕も上手くいかなかった。でも、光野さんなら、新しい出会いはあると思う」
こんな有り触れた言葉なんて届かないのに……。僕は落ち込んだ人の励まし方を知らない。こんなんじゃ、彼女出来てもきっと直ぐにフラれてしまうだろう。僕は光野さんの失恋話をひたすら聞いていた。
そして、気づいた。
僕の光野さんに対する恋愛感情は儚くも消えていた。
……
あとがき。
うーむ。恋愛ってこんなにも上手くいかないものなのかな?また、ひろしの光野さんへの好きは、好きというより、クラスで1番可愛い女の子に対する憧れだったようにも思う。ひろし本人にしか本当のことは分からないけどさ。
さて、ひろしやさゆり、やまとの恋愛はこの先どうなってゆくのだろう。
次回、5話、お楽しみに!
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時間を急げ! 2話
……
前回までのあらすじ。
春美の命日に、あるお店に集まった省吾たち。しかし、梨花とハルを仲直りさせようとした省吾は友梨架の怒りを買ってしまった。そして省吾は一人店を出たのである。
それでは、2話をお楽しみください。
……
俺が店を出た後、追いかけてくれた委員長が車に轢かれそうになった。いや、あの時、確かに委員長は交通事故に巻き込まれていた。俺を庇って。
けれど、気がつくと、俺は、俺と委員長は、知らない場所にいた。
「お目覚めですか?」
「あの、俺……」
「私(わたくし)は忙しいもので、単刀直入に申し上げます。人は、死んでも時折この世に留まることがあります。人の生きた記憶や思い出。それは、魂とも呼ばれます。今は、存在しなくても、確かに存在していた。そんな時間を温めることで幸せになれませんか?」
「待ってください……待ってください……」
それしか言えなかった。ここがどこで、誰が話しかけているのか、それはさほど重要ではなかった。そんなことどうでも良かった。けれど、過去とか時間とか記憶とか、それを冷静になって考えられるほどのゆとりが今の俺にはなかった。俺は間違いなく空回りしている。
「ご友人は大丈夫ですよ。ご友人が気がついたら速やかにお帰りください」
待ってください。俺は、そう言おうとした。けれど、声が出なかった。いや、出さなかったのかもしれない。どちらにしても、俺は、今この時をこの一瞬を失ってしまった。
その場に崩れ落ちた俺を気遣ってか、一度背を向けた男性は、振り返った。
「里見省吾、29歳。桜野学園出身で、現在はその母校の教師をしている」
「あの……あなたはいったい……」
「申し遅れました。私(わたくし)は、菊助と言います。以後、お見知り置きを」
「はあ……」
「時の流れというものには、その全てに理由が存在しているのです。一瞬であれ、意味のない理由のない時間などこの世には存在しません。死ぬはずだった人間に魂を吹き込んだのなら、生きるはずだった人間が魂を吸い取られる。ご友人は、あなたを庇って一度死にました。けれど、こうして生きています。これがどういうことかお分かりですか?」
床に崩れ落ちた俺は、立ち上がる気力もなく、菊助と名乗る人物が何を言っているのか理解出来なかった。ひとつひとつ言葉を辿ることが出来るくらいの精神力が今の俺にはなかったのだ。けれど、どうしてか涙が零れた。
「俺は……」
「11年間あなたが苦しみ続けたことは知っています。しかし、今ここにいるご友人、月城ハルさんは、あなたのせいであなたの身勝手で一度死にました。今のあなたにいったい何が出来ると言うのです? 親友一人守れないあなたに出来ることなどあるのでしょうか?」
俺は、何も言えなかった。その通りだったから。春美のことで苦しみ続けた結果、俺は委員長を失いかけた。友里架の言うように、俺は最低な人間だ。
「黙って聞いていれば言いたい放題だな」
「委員長!?」
「あんた、俺が死んだって言ったよな?」
「ええ、あなたは間違いなく一度死にました」
「けれど、こうやって生きている。あんたが救ってくれたのなら感謝する。でも、省吾に分かったようなことを言うな」
「いいんだ、委員長。全部この人の言う通りだし、委員長が無事でいて本当に良かった」
「月城さんも目を覚ましたことですし、今日のところはお帰りになってください」
菊助と名乗る人物の言葉に俺はどうにか立ち上がって扉の方へ歩いて行こうとした。
「今日のところは? だったら、また来ていいんだな? 一度死んだ俺を生き返らせた上に、俺や省吾、11年前の出来事まで知っている。あんたが何者か分からないけど、あんたなら省吾を助けてやれるんじゃないか?」
「月城さん、お言葉ですが、私は魔法使いではありません。あなた方が私に何かを求めたとしても、それはただの夢見事で終わってしまいます。例え、里見さんを私が助けることが出来たとして、そこには大きな代償が伴います。あなた方が払いきれないくらいの代償が」
頭の中では分かってはいた。俺は俺自身が無力だから、春美を失ってから死んだように生きてきた。本音では後追い自殺をしたい。1度したことだってあった。けれど、あの時、何かが俺を止めた。今の俺は俺が救われたいがために見ず知らずの人に頼ろうとしているだけなのだ。
「あんたには分からないだろうが、省吾は精一杯苦しんできた。簡単に失ったことに対して代償とか言うけど、全力で取り戻したいものがあるんだ!それを望むことの何が悪いんだ!幸せを夢見て何が悪いんだよ!生きてるから辛いんだよ!それでも省吾は毎日戦い続けてるんだ!」
「里見さん、月城さん、お2人は《禁忌》という言葉を知らないようですね。1度死んだ人間を一般人が生き返させる。それは決してやってはならないことなのです。どれだけ苦しくても、今の時代を生きてください」
禁忌……禁忌……禁忌……。見知らぬ人に言われた言葉が頭をグルグル回っているうちに俺と委員長は、春美の命日に集まっていた店の斜め前にいた。そして、俺と委員長が確かに会って話していた菊助という人物はいなくなっていて、今の俺の目の前にあっただろう菊助とやらの不思議な骨董品屋があった場所は空き地となっていた。俺と委員長は何が何だか分からないまま、それぞれの家に帰った。
……
あとがき。
久しぶりに続き書いたー!けれど、現在書いてる純愛偏差値にも、省吾、ハル、菊助は出てくるのだけど、省吾とハルは21歳で教師と医師をしていて、菊助は23歳で村の番人をしているの。菊助は決して人の命を軽く見ているわけではないと思う。それでも、人間時代に自分を見失った菊助にとって、不思議骨董品屋や、番人として死後の世界に行けず現世に留まり続けるのは何かしら意味があるのかもしれない。果たして省吾は春美を取り戻すことが出来るのか!?時間を急げ!3話、お楽しみに。
……
前回までのあらすじ。
春美の命日に、あるお店に集まった省吾たち。しかし、梨花とハルを仲直りさせようとした省吾は友梨架の怒りを買ってしまった。そして省吾は一人店を出たのである。
それでは、2話をお楽しみください。
……
俺が店を出た後、追いかけてくれた委員長が車に轢かれそうになった。いや、あの時、確かに委員長は交通事故に巻き込まれていた。俺を庇って。
けれど、気がつくと、俺は、俺と委員長は、知らない場所にいた。
「お目覚めですか?」
「あの、俺……」
「私(わたくし)は忙しいもので、単刀直入に申し上げます。人は、死んでも時折この世に留まることがあります。人の生きた記憶や思い出。それは、魂とも呼ばれます。今は、存在しなくても、確かに存在していた。そんな時間を温めることで幸せになれませんか?」
「待ってください……待ってください……」
それしか言えなかった。ここがどこで、誰が話しかけているのか、それはさほど重要ではなかった。そんなことどうでも良かった。けれど、過去とか時間とか記憶とか、それを冷静になって考えられるほどのゆとりが今の俺にはなかった。俺は間違いなく空回りしている。
「ご友人は大丈夫ですよ。ご友人が気がついたら速やかにお帰りください」
待ってください。俺は、そう言おうとした。けれど、声が出なかった。いや、出さなかったのかもしれない。どちらにしても、俺は、今この時をこの一瞬を失ってしまった。
その場に崩れ落ちた俺を気遣ってか、一度背を向けた男性は、振り返った。
「里見省吾、29歳。桜野学園出身で、現在はその母校の教師をしている」
「あの……あなたはいったい……」
「申し遅れました。私(わたくし)は、菊助と言います。以後、お見知り置きを」
「はあ……」
「時の流れというものには、その全てに理由が存在しているのです。一瞬であれ、意味のない理由のない時間などこの世には存在しません。死ぬはずだった人間に魂を吹き込んだのなら、生きるはずだった人間が魂を吸い取られる。ご友人は、あなたを庇って一度死にました。けれど、こうして生きています。これがどういうことかお分かりですか?」
床に崩れ落ちた俺は、立ち上がる気力もなく、菊助と名乗る人物が何を言っているのか理解出来なかった。ひとつひとつ言葉を辿ることが出来るくらいの精神力が今の俺にはなかったのだ。けれど、どうしてか涙が零れた。
「俺は……」
「11年間あなたが苦しみ続けたことは知っています。しかし、今ここにいるご友人、月城ハルさんは、あなたのせいであなたの身勝手で一度死にました。今のあなたにいったい何が出来ると言うのです? 親友一人守れないあなたに出来ることなどあるのでしょうか?」
俺は、何も言えなかった。その通りだったから。春美のことで苦しみ続けた結果、俺は委員長を失いかけた。友里架の言うように、俺は最低な人間だ。
「黙って聞いていれば言いたい放題だな」
「委員長!?」
「あんた、俺が死んだって言ったよな?」
「ええ、あなたは間違いなく一度死にました」
「けれど、こうやって生きている。あんたが救ってくれたのなら感謝する。でも、省吾に分かったようなことを言うな」
「いいんだ、委員長。全部この人の言う通りだし、委員長が無事でいて本当に良かった」
「月城さんも目を覚ましたことですし、今日のところはお帰りになってください」
菊助と名乗る人物の言葉に俺はどうにか立ち上がって扉の方へ歩いて行こうとした。
「今日のところは? だったら、また来ていいんだな? 一度死んだ俺を生き返らせた上に、俺や省吾、11年前の出来事まで知っている。あんたが何者か分からないけど、あんたなら省吾を助けてやれるんじゃないか?」
「月城さん、お言葉ですが、私は魔法使いではありません。あなた方が私に何かを求めたとしても、それはただの夢見事で終わってしまいます。例え、里見さんを私が助けることが出来たとして、そこには大きな代償が伴います。あなた方が払いきれないくらいの代償が」
頭の中では分かってはいた。俺は俺自身が無力だから、春美を失ってから死んだように生きてきた。本音では後追い自殺をしたい。1度したことだってあった。けれど、あの時、何かが俺を止めた。今の俺は俺が救われたいがために見ず知らずの人に頼ろうとしているだけなのだ。
「あんたには分からないだろうが、省吾は精一杯苦しんできた。簡単に失ったことに対して代償とか言うけど、全力で取り戻したいものがあるんだ!それを望むことの何が悪いんだ!幸せを夢見て何が悪いんだよ!生きてるから辛いんだよ!それでも省吾は毎日戦い続けてるんだ!」
「里見さん、月城さん、お2人は《禁忌》という言葉を知らないようですね。1度死んだ人間を一般人が生き返させる。それは決してやってはならないことなのです。どれだけ苦しくても、今の時代を生きてください」
禁忌……禁忌……禁忌……。見知らぬ人に言われた言葉が頭をグルグル回っているうちに俺と委員長は、春美の命日に集まっていた店の斜め前にいた。そして、俺と委員長が確かに会って話していた菊助という人物はいなくなっていて、今の俺の目の前にあっただろう菊助とやらの不思議な骨董品屋があった場所は空き地となっていた。俺と委員長は何が何だか分からないまま、それぞれの家に帰った。
……
あとがき。
久しぶりに続き書いたー!けれど、現在書いてる純愛偏差値にも、省吾、ハル、菊助は出てくるのだけど、省吾とハルは21歳で教師と医師をしていて、菊助は23歳で村の番人をしているの。菊助は決して人の命を軽く見ているわけではないと思う。それでも、人間時代に自分を見失った菊助にとって、不思議骨董品屋や、番人として死後の世界に行けず現世に留まり続けるのは何かしら意味があるのかもしれない。果たして省吾は春美を取り戻すことが出来るのか!?時間を急げ!3話、お楽しみに。
『赤く染る夕陽』
あんたが勝って 俺は負けた負けたんだ
赤く染る夕焼け見る日は あの日を思い出す
泣き崩れ 間に合わなかった そんな俺を
誰が支えてくれた? 誰が慰めてくれた?
月日が流れ 知ったような言葉を耳にする度
俺の中で壊れた何かが 動き出そうとしていた
1度失ったものは 二度と戻りはしない だけど
とてもじゃないけど 俺は信じられなかったんだ
誰もいない放課後の教室は あの日の2人を描く
なあ 変えることのない現実に どうすればいい
どう生きればいいんだよ!
静寂な夜は やな事たくさん考え込んでしまう
お守りの写真を見つめるだけでは 儚なすぎる
フォーマルを着て 泣きながら手を合わせた
あなたも 今の俺のような気持ちだったの?
夢を見ていた あなたに一目惚れした過去の夢
真実を知った時は 裏切られたと思ったけれど
それでも 消せなかった好きは 俺の人生変えた
過去よりも 今を生きることが全てだったんだ
誰もいない放課後の教室は あの日の2人失った
なあ 思い出話にするには 時が熟してないだろ
生きる意味を教えてくれよ!
静寂な夜は 苦しくもあなたが思い浮かんだ
2人映る昔の写真 本当に俺にそっくりだよな
フォーマルを着て 涙を拭いて 誓い続けた
もう一度 あなたに巡り会える 絶対逃げないよ
誰もいない放課後の教室は あの日の2人微笑む
なあ 思い出じゃないんだよ 俺の中ではまだ
今ここで生きてるんだよ!
静寂な夜に 廃墟になったビルに駆け出した
色褪せた写真は 俺とあんた見分けがつかないぜ
フォーマル脱ぎ捨てて 涙枯れたことも知らず
運命(さだめ)も 輪廻も 時間も 全て狂わせた
……
あとがき。
『水瀬薫、あんたの勝ちだ』
そう言った省吾はもう生きる気力さえ失っていた。春美の命日が来る度に自分を責めてしまう。省吾は瓜二つの顔を持つ薫の元へ春美は行ってしまったと心を壊した。今書いてる小説では春美は生きているけれど実は1度死んでいる……。
あんたが勝って 俺は負けた負けたんだ
赤く染る夕焼け見る日は あの日を思い出す
泣き崩れ 間に合わなかった そんな俺を
誰が支えてくれた? 誰が慰めてくれた?
月日が流れ 知ったような言葉を耳にする度
俺の中で壊れた何かが 動き出そうとしていた
1度失ったものは 二度と戻りはしない だけど
とてもじゃないけど 俺は信じられなかったんだ
誰もいない放課後の教室は あの日の2人を描く
なあ 変えることのない現実に どうすればいい
どう生きればいいんだよ!
静寂な夜は やな事たくさん考え込んでしまう
お守りの写真を見つめるだけでは 儚なすぎる
フォーマルを着て 泣きながら手を合わせた
あなたも 今の俺のような気持ちだったの?
夢を見ていた あなたに一目惚れした過去の夢
真実を知った時は 裏切られたと思ったけれど
それでも 消せなかった好きは 俺の人生変えた
過去よりも 今を生きることが全てだったんだ
誰もいない放課後の教室は あの日の2人失った
なあ 思い出話にするには 時が熟してないだろ
生きる意味を教えてくれよ!
静寂な夜は 苦しくもあなたが思い浮かんだ
2人映る昔の写真 本当に俺にそっくりだよな
フォーマルを着て 涙を拭いて 誓い続けた
もう一度 あなたに巡り会える 絶対逃げないよ
誰もいない放課後の教室は あの日の2人微笑む
なあ 思い出じゃないんだよ 俺の中ではまだ
今ここで生きてるんだよ!
静寂な夜に 廃墟になったビルに駆け出した
色褪せた写真は 俺とあんた見分けがつかないぜ
フォーマル脱ぎ捨てて 涙枯れたことも知らず
運命(さだめ)も 輪廻も 時間も 全て狂わせた
……
あとがき。
『水瀬薫、あんたの勝ちだ』
そう言った省吾はもう生きる気力さえ失っていた。春美の命日が来る度に自分を責めてしまう。省吾は瓜二つの顔を持つ薫の元へ春美は行ってしまったと心を壊した。今書いてる小説では春美は生きているけれど実は1度死んでいる……。
『その後の紅葉橋』
そよ風注ぐ春の日 思い出すのは最後のあなた
いつまでも落ち込んでいられない だから
立ち上がり それなりに歩いてきたけれど
ひとりの世界は こんなにも色褪せていたんだね
あなたじゃない誰かと 出会うたびにいつも
罪悪感が私の中を走る 今だってそう
それでも あなたはもういない 仕方ないんだよ
私が 他の誰かの手を握った時 また始まった
好きの上に別の好きが 重なってゆく
これでいいのかな けれど私は選ぶしかなかった
あなたは今 幸せですか 笑顔でいますか
新たな幸せを掴んだ今 新たな道を進んでゆく
あなたが思い出に なってしまうかもしれない
それだけ 今という時間が慈しいんだよ
梅雨が続く中 傘を持って迎えに行った
斜めに傾けた傘は 逆方向の斜めになっていた
あなたのいない幸せに 酔いしれていたのかな
突然壊された幸せは 2人の未来が塞がった
上に重なった好きは 一瞬でなくなった
こんなはずじゃなかったのに 涙が止まらない
あなたは今 幸せですか 私を覚えていますか
新たな幸せを失った今 時計を逆さに回したよ
思い出になんか 出来るはずがなかった
焦って私は飛ばしたの あなた宛の紙飛行機を
下に残っていた好きは 少しも消えていなかった
運命なんて信じない だけど私は駆け出した
あなたは今 幸せですか 好きな人はいますか
いつかの待ち合わせの橋で ピタリと落ちた
紙飛行機を拾うあなたに 私の涙は溢れ出た
久しぶり 微笑むあなたの髪は桜吹雪に揺れ…
……
あとがき。
ヨルクとの最後の紅葉橋の後の世界。
ナミネはカンザシのコンサートでズームと出会う。なのに2人の幸せは、あっという間にカンザシが壊してしまった。ヨルクへの想いが溢れ出たナミネは飛ばした紙飛行機を追ってゆく。そしたら紅葉橋で紙飛行機は落ちた。
補足。
携帯もパソコンも何もなかった時代、武家に生まれた武士は小さい頃から、文を書き紙飛行機にし、それを飛ばしたい方向に飛ばす練習をする。また、探したい人を探すためにも使われていた。
そよ風注ぐ春の日 思い出すのは最後のあなた
いつまでも落ち込んでいられない だから
立ち上がり それなりに歩いてきたけれど
ひとりの世界は こんなにも色褪せていたんだね
あなたじゃない誰かと 出会うたびにいつも
罪悪感が私の中を走る 今だってそう
それでも あなたはもういない 仕方ないんだよ
私が 他の誰かの手を握った時 また始まった
好きの上に別の好きが 重なってゆく
これでいいのかな けれど私は選ぶしかなかった
あなたは今 幸せですか 笑顔でいますか
新たな幸せを掴んだ今 新たな道を進んでゆく
あなたが思い出に なってしまうかもしれない
それだけ 今という時間が慈しいんだよ
梅雨が続く中 傘を持って迎えに行った
斜めに傾けた傘は 逆方向の斜めになっていた
あなたのいない幸せに 酔いしれていたのかな
突然壊された幸せは 2人の未来が塞がった
上に重なった好きは 一瞬でなくなった
こんなはずじゃなかったのに 涙が止まらない
あなたは今 幸せですか 私を覚えていますか
新たな幸せを失った今 時計を逆さに回したよ
思い出になんか 出来るはずがなかった
焦って私は飛ばしたの あなた宛の紙飛行機を
下に残っていた好きは 少しも消えていなかった
運命なんて信じない だけど私は駆け出した
あなたは今 幸せですか 好きな人はいますか
いつかの待ち合わせの橋で ピタリと落ちた
紙飛行機を拾うあなたに 私の涙は溢れ出た
久しぶり 微笑むあなたの髪は桜吹雪に揺れ…
……
あとがき。
ヨルクとの最後の紅葉橋の後の世界。
ナミネはカンザシのコンサートでズームと出会う。なのに2人の幸せは、あっという間にカンザシが壊してしまった。ヨルクへの想いが溢れ出たナミネは飛ばした紙飛行機を追ってゆく。そしたら紅葉橋で紙飛行機は落ちた。
補足。
携帯もパソコンも何もなかった時代、武家に生まれた武士は小さい頃から、文を書き紙飛行機にし、それを飛ばしたい方向に飛ばす練習をする。また、探したい人を探すためにも使われていた。
『逆合わせ』
あなたのいない部屋で 1人眠ってしまってる
起きるとあなたは いつも読書をしていたね
私に気づくと あなたは本を閉じて立ち上がった
それなのに 声をかけても あなたに届かない
時間はいくつもの 無数の線で 絡まっている
どれだけ平行にしようとしても 叶わない
私はここにいるんだよ でもあなたは気づかない
ねえ 今いるあなたは いつの時代のあなた?
待ち合わせの場所に駆け出すと あなたは
ナノハナとカスミソウの花束を持っていた
もしも あの時 あなたのプロポーズを
受け入れていたら あなたの隣にいれたかな
どうか時間を 巻き戻して欲しい
あなたが帰る前に あなたに会いたかったよ
幸せな時間は いつまでも続くと思っていた
けれど 季節巡り あなたは私から離れたね
とっくに 好きだったのに 気づけなかったよ
後悔が生み出したのは 苦しみだった
もう二度と あなたを待たせはしない
私は やっと やっと 決心することが出来た
同じだけの好きを 私はあなたに求めない
受け入れてくれなくても 遅くても それでも
紅葉花を持って いつまでも待ち続けるよ
あなたが来てくれるまで ずっと ずっと
……
あとがき。
『これが最後のデートだよ』『紅葉橋で待ってる』ヨルクは待ち続けていた。いくつもの前世を。それでもナミネは来なくてヨルクは1人部屋で泣いた。
「二度とヨルクさんを待たせはしません」現世のナミネはヨルクに誓う。そんな胸痛むナミネの想いを詞に込めてみた。
あなたのいない部屋で 1人眠ってしまってる
起きるとあなたは いつも読書をしていたね
私に気づくと あなたは本を閉じて立ち上がった
それなのに 声をかけても あなたに届かない
時間はいくつもの 無数の線で 絡まっている
どれだけ平行にしようとしても 叶わない
私はここにいるんだよ でもあなたは気づかない
ねえ 今いるあなたは いつの時代のあなた?
待ち合わせの場所に駆け出すと あなたは
ナノハナとカスミソウの花束を持っていた
もしも あの時 あなたのプロポーズを
受け入れていたら あなたの隣にいれたかな
どうか時間を 巻き戻して欲しい
あなたが帰る前に あなたに会いたかったよ
幸せな時間は いつまでも続くと思っていた
けれど 季節巡り あなたは私から離れたね
とっくに 好きだったのに 気づけなかったよ
後悔が生み出したのは 苦しみだった
もう二度と あなたを待たせはしない
私は やっと やっと 決心することが出来た
同じだけの好きを 私はあなたに求めない
受け入れてくれなくても 遅くても それでも
紅葉花を持って いつまでも待ち続けるよ
あなたが来てくれるまで ずっと ずっと
……
あとがき。
『これが最後のデートだよ』『紅葉橋で待ってる』ヨルクは待ち続けていた。いくつもの前世を。それでもナミネは来なくてヨルクは1人部屋で泣いた。
「二度とヨルクさんを待たせはしません」現世のナミネはヨルクに誓う。そんな胸痛むナミネの想いを詞に込めてみた。